愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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R・マドリー-サラゴサ

2011-05-02 22:30:47 | リーガエスパニョーラ
観戦日 5/2(月)       

愛丸’s チェック
クアトロ・クラシコも3戦が終わって、マドリーは1勝1分け1敗。
五分の星で、残り1戦。
その前のリーガでのサラゴサ戦。
サンチャゴ・ベルナベウでの試合だし、なおかつ、バルサはこの前にラ・レアルに逆転負けを喫してる。
リーガの火を消さないためにも、ここはきっちり勝って勝ち点を5Pまでに縮めたい。
CLでのショックからどこまで立ち直れているか。
サラゴサは17位と降格圏に落ちてるわけではないが、19位のエルクレスとは3P差だし、18位のオサスナとは1Pしか離れてない。
まだまだ予断を許さない状況だし、上との差もそうないことから、ここで勝ち点1でも取れれば、上に上がることも可能。
勢いをつけるために、ここはいい試合をやりたいところ。

マドリーは、CLでのクラシコでバルサに打ちのめされ、かなりショックを受けてたんだろう。
この試合も、カーサでの試合だったが、マドリディスタの入りも悪く、どこか暗いムードが漂ってた。
コパ・デル・レイの勝利で、前節は、気持ちよくバレンシアをフエラで葬り去ったが、この試合でも、そんな明るい雰囲気はひとつも感じられなかった。
CLのクラシコに全てを賭けたと言っても過言ではなかったし、それが、ここ、サンチャゴ・ベルナベウで0-2の敗戦となると、ショックも大きいだろう。
まだカンプノウでの2legもあるし、なんとか、ここで勢いを取り戻したかったはず。
それが・・・。
ここまであまり見たことのないカシージャスのミスから先制点を許してしまった。
ウチェの抜け出しよりも早くボールに反応し、クリアしようとしたところ、なんと痛恨の空振り。
これをウチェがシュートミスしてくれたが、不運なことに、これが、ラフィタへのいいパスになってしまった。
こんなミスを犯すカシージャスを見たことがない。
それだけ、チームのムードが沈み込んでたんだろう。
5バックを敷いてきて、スペースを与えず守りに徹したサラゴサを自慢の攻撃陣も崩せずにもがいてた。
確かに控えのメンバーが中心だったが、それでも、ベンゼマ、イグアイン、カカ、カナーレスと他のチームからしたら、最高の布陣。
ペペ、グラネロがピボーテを務め、右のラテラルにはS・ラモスがいる。
これだけのメンバーだし、いくらサラゴサが引いて守ってきても、いくらでも点は取れる感じがした。
それが、効果的な攻撃が繰り出せず、厚い壁に跳ね返されるだけ。
前半は、ポセッシオンこそサラゴサを上回ったが、あれだけ引いて守ってたサラゴサの方がシュートの回数は多かった。
ボールは持ててもフィニッシュまでいけなかった証拠。
それでいて、R・カルバーリョがラフィタをエリア内で倒してPKを献上し、これをガビに決められ、後半の早い時間に2点のビハインド。
攻撃的な選手交代をした途端の失点で、これまた落胆は大きかったはず。
なんとか、エジル、ディ・マリア、マルセロと投入し、2点のビハインドから1点を返したが、またまたカウンターから失点してしまい、この後のベンゼマのゴールまで精一杯。
バルサが負けた今節、ミッドウイークのCLを考えたら、ここはきっちり勝ってカンプノウに乗り込みたかったはず。
それが、この結果になってしまっては、逆転でのファイナル進出も夢に終わってしまいそう。
C・ロナウド、X・アロンソを休ませたことはプラス材料だが、チームとしてのメンタルの部分で不安な点が多すぎる。
サラゴサは残留に向けて、かなり大きい勝ち点3をゲットした。
サンチャゴ・ベルナベウでの勝利だし、これには勝ち点6でも上げたいところ。
サラゴサはこの試合、4-3-3の布陣で、勝ち点を奪いにいくと宣言してたらしいが、蓋を開けてみたら、5バックを敷いて、まずは守ることに専念してきた。
この策が見事にはまり、マドリーに点を許さなかった。
その上、カウンターが見事にはまり、マドリー相手に3得点。
サラゴサはCLで沈んだチームからうまく勝ち点を奪うことができてる。
バレンシア相手にも意気消沈してるチームに圧勝したし、ここもバルサに敗れて打ちひしがれてるマドリー相手にジャイアント・キリング。
残留争いをしてて、気持ちもこもってたんだろうが、この勝利で、ぐっと残留を手繰り寄せた。
この試合、最後まで集中した守備陣もさることながら、ラフィタのカウンターでの貢献度がばつぐんだった。
ドブレーテに加え、PKをゲットしたのもこの男のスピードがあったから。
サラゴサが残留を決めたら、間違いなくこの男がチームのMVPだろう。


スコア
2-3
<得点者> 
R・マドリー   S・ラモス、ベンゼマ
サラゴサ     ラフィタ×2、ガビ             

~愛丸's MVP~
ラフィタ(中盤のサイドで守備にも手を貸すのではなく、ウチェとの2トップ気味でいかんなく自慢のスピードとテクニックは発揮。この男、セカンドトップ的に自由を与えれば、これぐらいのことはやってのける選手)

ACミラン-ボローニャ

2011-05-02 21:08:17 | セリエA
観戦日 5/2(月)       

愛丸’s チェック
インテルが劇的な勝利を収め、この週でのスクデットがお預けになったミラン。
それでも、この試合に勝利したら、残り3試合で勝ち点1でも取れれば優勝が決まる。
後をゆっくり戦うためにも、このサン・シーロでの試合をものにしたい。
パトがケガ、ズラタンがサスペンションで前線の駒が不足してる状況だが、それでも、ボローニャ相手なら、現有戦力で勝つことはできる。
ここで気を抜かず、しっかり戦うことが重要。
ボローニャは勝ち点40Pでほぼ残留は確定させてる。
18位のレッチェが35Pで、ここでの勝ち点差だけを見たら、まだ確定とまではいかないが、40P持ってたら、大方大丈夫だろう。
ただ、早く残留を確定させるために、ここで勝ち点1でも取れれば。

ミランは、フラミニのうまう持ち出しからのティロで先制し、この虎の子の1点を最後まで守り抜いた。
もっと強さを発揮して、楽に勝ちたかったところだが、ボローニャの意地の前、1点しか奪えなかった。
惜しいシーンは数多く作ったし、1点でもリードしてれば、それだけOKな試合だった。
ピンチがなかったわけではなかったが、それでも、DF陣が崩れることはなかった。
今のミランは、守備の安定で、首位をキープしてる。
冬にV・ボメルを獲得し、中盤での守備を強化できたのが大きかったか。
この試合は、そのV・ボメルは出場してなかったが、その代わりにこれまでのレギュラーだったアンブロジーニが守備で激しいプレーを見せてくれた。
ケガをする前よりも動きの質は落ちてたように思うが、それでも、ボローニャ相手には、この男が効いてたのは事実。
これにフラミニ、セードルフと守備に貢献したし、ケビン・プリンスも攻撃だけでなく、守備面でもチームのために振舞えた。
この中盤の守備の安定で、DFラインの仕事はかなり楽になった。
T・シウバ、ネスタのコンビも前がしっかりしなくても、守備でやれることはわかってるが、中盤での守備のおかげで、だいぶ楽にプレーすることができてる。
ディ・バイオだけの対応してれば、ピンチは迎えないし、気の抜けたプレーをしなければ、この点取り屋に仕事をさせることもない。
ここまで19ゴールを上げてるエースを最後まで押さえ込むことができた。
一発で決める力を持ってる選手だし、かなり気を使ったとは思うが、このCBコンビを突破するのは至難の技。
ここでも大きな壁になった。
ボローニャがただ引いて守るだけのチームではなく、前がかりになる時間も多く、ミランは自慢のカウンターから多くのチャンスを作った。
ただ、いい形にはなるんだが、追加点を奪うことはできなかった。
早いうちに点を奪い、相手を黙らせる追加点が取れてれば、もっと楽に戦えた試合。
それでも、今は着実に勝ち点3を奪うことがスクデットに近づくし、ここは得点差よりも結果が重視される。
それを考えれば、この勝利はかなり大きい。
これで、次節以降、残された3試合で勝ち点1でも取れればミランのスクデットが決まる。
インテルが意地を見せて大逆転勝利を収めた今節だったが、ミランはミランで結果を残すことができた。
この勝利で、スクデットは決まっただろう。
ボローニャは、昨シーズン、この地でミランに勝ったいい記憶があったのか、いい動きができてた。
高い位置でのプレスもやれてたし、DFラインもあの一発以外は、なんとか踏ん張ることができた。
ビビアーノのセーブに救われたシーンも多かったが、GKも含めての守備陣だし、これだけ気持ちのこもったミランを1失点に押さえたってことは、残留に値するチームってこと。
40P持ってるし、よっぽどのことがない限り残留は確定だろう。
セリエを知ってる選手たちが、中盤でしっかり働くことができてるし、チームのバランスがいい。
ディ・バイオ以外にもうひとりふたりレテを期待できるFWがいれば、もっと上を目指せるんだが・・・。
この試合、期待してたエクダルの動きが冴えなかったのは残念だったが、この男がトレクァルティスタとして輝ければ、もっとディ・バイオも活きてくる。
この攻撃陣が機能するボローニャも見てみたい。
まだ残留を確定させたわけではないが、この戦い方ができれば、残り3節、早い段階で決めることはできるだろう。


スコア
1-0
<得点者> 
ACミラン   フラミニ             

~愛丸's MVP~
フラミニ(あのレテシーンでの抜け出し方が、とてもインコントリスタとしての振る舞いではなかった。ウインガーかセコンダプンタとして長くプレーしてる選手みたいだった。守備でもやれるし、もっと重宝されていい選手)

アーセナル-マンチェスターU

2011-05-02 00:07:30 | プレミアリーグ
観戦日 5/1(日)       

愛丸’s チェック
前節、ボルトンに破れ、ほぼ優勝の芽がなくなったアーセナル。
数字の上ではまだ可能性はあるが、この大事なユナイテッド戦を落とすようなことになれば、完全に消滅してしまう。
プレミアをおもしろくするためにも、優勝を諦めないためにも、この試合はどうしても勝ち点3が必要。
CLも戦いながら、ビッグマッチの連続でフィジカル的にもメンタル的にも問題のあるユナイテッドになら勝つことは可能。
ユナイテッドは、前日にチェルシーが劇的な逆転勝利を収めたことを受けての試合。
ドローでも御の字だろうが、ここでアーセナルに勝って、次節のチェルシー戦を楽に戦いたいところ。
CLの2legが比較的楽だし、この試合に全てを賭けれる状況ではあるが・・・。

この大事な時期にアーセナルが大仕事をやってのけた。
立ち上がりから、高いポゼッションでやりたいサッカーが展開できてたが、ユナイテッドの大人の対応にこれを打ち破ることができず。
アタッキングサードでの攻撃に時間がかかり、この一番大事な場面でなかなか自分たちのよさを引き出せなかった。
これはセスクが不在だったことがかなり関わってる。
この男がいてくれたら、間違いなくあれだけポゼッションできてれば、決定的なパスも出せるし、自分でフィニッシュにもいけただろう。
サイドを有効活用できてれば、もっと早い時間にユナテイッドから点が奪えたかも。
このバイタルエリア付近での時間のかかる攻撃では、ユナイテッドの思う壺だった。
そんなこんなで後半に突入し、このまま点は取れないかと思われた。
ただ、アーセナルもユナイテッドに負けないぐらいに大人な部分を見せつけ、ユナイテッドが攻撃的な交代をしたところで、その穴を見事についてみせた。
サイドでプレーしてたパク・チソンがセントラルに入ったところで、まだ落ち着く前、ここでうまくボール奪取に成功。
ここから早い展開でV・ペルシが右で起点になり、中への上がりを十分に待てるぐらいボールキープ。
ラムジが最後に上がってきたのを確認してここへのやさしいラストパス。
これをラムジーがダイレクトでコースを狙ったいいシュート。
さすがのV・デルサールも届かなかった。
今シーズン、プレミア先発2試合目の男が、でっかい仕事をやってのけた。
アーセナルは、先制してからが問題で、大事な試合ほど、リードを保てずにいたんだが、この試合では、最後まで集中が途切れなかった。
ドローでも優勝の芽がなくなるわけで、そりゃ気持ちのこもったプレーを最後まで展開するだろう。
この気持ちが、もっと早い段階で見せることができてれば、ユナイテッドよりも上の順位で、この時期を迎えてたはず。
この勝利で、プレミアはますますおもしろくなってきた。
次節は、チェルシーがユナイテッドとぶつかるわけで、果たしてこの結果がどう出るか。
アーセナルにとったら、ドローで勝ち点1しか両チーム奪えず、自分たちが勝ち点3を奪って一気に2チームとの差を縮めたいだろう。
ユナイテッドは、この試合もアウエーの戦い方で、アーセナルにボールを持たせながらも決定機を作らせず、うまく立ち回ることができてた。
サイドを崩されたにしろ、中央の守りは鉄壁だったし、点を取られる気配はさらさら感じられなかった。
危ないクロスにもヴィディッチがハンドで対応したり、運もかなり味方につけた。
それなのに、どうして、サー・アレックスはバランスを崩してまでもバレンシアを投入したんだろう。
守りに不安な点は見当たらないから、いっちょ攻撃的に出て、もうアーセナルの息の根をここで止めようと考えたのか。
この選手交代でのポジションチェンジの隙をアーセナルにつかれてしまった。
パク・チソンをセントラルでってのが多少の無理があるし、ここは、バレンシアを投入するなら、同じポジションでの交代がベストだった。
結果論にはなるが、これがはまって、点を奪えたかもしてんが、この試合は、無理してまでも勝ち点3を狙う必要はなかった。
ドローでもチェルシーとの勝ち点差は4Pあるし、次節、敗れたにしろ、首位の交代はない。
あの選手交代は、どう考えても謎。
この敗戦で、チェルシーは俄然やる気が出ただろうし、ユナイテッドにはかなりプレッシャーがかかることに。
この段階でまたまたプレミアがおもしろくなってきたし、CLも含め、まだ熱い試合が続きそう。
アーセナルには、こうなったことに感謝しないと。


スコア
1-0
<得点者> 
アーセナル   ラムジー             

~愛丸's MVP~
ラムジー(流れの中ではさすがにセスクの代役とまではいかなかったが、値千金のゴールを決めたってことで、セスク以上の評価を与えられるかも。この大事な試合で起用され、結果を出したことは相当自信になるだろう)