フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場

2009年06月21日 09時34分45秒 | 書評  ビジネス系
『その視野の狭さ、欲深さ、政治への無関心、経済界以外に対する軽蔑の念、
そしてなにより自らの過ちの責任を回避しようとする態度は、
どんな人をも不安にさせる』

スノッブなエリート主義者たちが持つ傾向を
見事に表現した言葉で始まる本書は、
MBA特に全米でトップ校とされる
ハーバードビジネススクールで一体なにが行われているのかを
赤裸々に綴った作品です。

世界を不安に陥れた金融ショックは、
サブプライム問題を皮切りに
リーマンショックを生み出し、
実体経済に影響を与え、
賃金カットや雇用問題で社会を混乱させました。

一体全体、金融界とくにアメリカのウォール街で働く人間とは
どういう種類の人間なのか、なぜ危機を引き起こすまでに
いたったのかという点にはとても興味がわきます。

金融界、とくに投資銀行への就職はMBAの資格を持っていることが
早道とされていました。
投資銀行やコンサルティング会社、大手IT企業への人材を育てる
MBAでは一体どんな教育がおこなわれているのか、
あるいは、どんな性向を持つ人々があつまるのか
その関心を満たす本書を読んでみたいと思ったのです。

もちろん、どんな教育がおこなわれているかは、
MBAのパンフやガイドを見ればわかりますが、
本書には建前ではない、本音の部分のMBAでの教育が
書かれており、とても興味深かったです。



本書は「不幸な・・・」という副題にあるように、
必ずしもMBAを好意的にとらえているわけではありませんが、
「自由資本主義」への過度の批判にならないよう配慮していると
記しているように結構公平な記述に徹しているよう感じました。

それでも、やはりMBAに集まる人々の傾向・性向は
一定のカテゴリーの中で括られそうな印象はうけました。

その様な人々の中では異質な著者が、
HBAの教育を受ける中で感じた印象や
就職活動を通じて膨らんだ思いというものが
健全な批判精神として本書に反映されており、
「人間の生き方」に関する警鐘にもなっているように
思えてなりません。

↓いつも読んでいただいてありがとうございます。
↓あなたのポチが大変励みになっています。
にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 30代サラリーマンへ




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。