フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

トリックスター 「村上ファンド」4444億円の闇

2010年01月19日 00時01分17秒 | 書評 その他
「村上ファンド」の村上世彰が証券取引法違反(インサイダー取引)で
逮捕されたのが2006年6月5日ですから、今から約3年半前。
隔世の感がありますが、まだ3年半しかたっていません。

「元通産官僚」「物いう株主」と鳴り物入りで
証券・金融界を闊歩した村上も逮捕によって
過去の人になってしまいました。

あの騒ぎはいったい何だったのでしょうね。

本書では、村上を中心に、丹念に村上ファンド事件を取材し
村上を取り巻く人脈や事件の構図を明らかにしていきます。

ちょっとした推理小説を読むようで
面白かったです。

ただ、事件の真相は
村上の東大人脈や通産省の人脈、経済同友会の人脈などを
利用したインサイダー取引であり、市場の公正を侵害する悪質なものでした。

「ノブレス・オブリージュ」という言葉がありますが、
「金儲けして何が悪い」と悪びれもせず開き直る姿に
この言葉から一番遠いものを感じました。


一般人の手に届かない人脈を利用して
私腹を肥やすのってなんだかかっこ悪くみっともない。


村上さんは金儲けがしたかったんですかね?
株式の持ち合いが横行していた
日本の株式市場のあり方を変えたかったんでしょうか?
少なくとも本書を読む限りは、
高尚な理念は、単なる建前にすぎなかったように思います。

トリックスター 「村上ファンド」4444億円の闇
『週刊東洋経済』村上ファンド特別取材班
東洋経済新報社

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本書では同時に「報道のあり方」についても
厳しく批判しています。
あの当時、村上発言に翻弄され、
ときには迎合していたマスメディアの
調査能力や調査体制の弱体化が浮き彫りにされています。

村上を「トリックスター」と評したのは
いい得て妙です。

現在でもトリックスターとして
社会や職場を翻弄している大小さまざまな人物がいますが
冷静な目で判断できる力を養っていきたいと思います。


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