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フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

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成功をめざす人に知っておいてほしいこと

2010年12月12日 23時28分50秒 | 書評  ビジネス系
成功をめざす人に知っておいてほしいこと
リック・ピティーノ
ディスカヴァー・トゥエンティワン


この本に書かれていることはあたりまえのことばかりですが、
今世の中にあふれているのは楽に成功する方法を奨励するものばかりなので
返って新鮮にうつりました。

「ひたむきな努力なしに成功する方法というのは偽物」

このいいきりが小気味いいです!


第1章 自尊心を高める

第2章 高い目標を設定する

第3章 常にポジティブでいる

第4章 良い習慣を確立する

第5章 コミュニケーションの技術を習得する

第6章 ロールモデルから学ぶ

第7章 プレッシャーの下で活躍する

第8章 徹底的に粘りぬく

第9章 逆境から学ぶ

第10章 成功した後で生き残る


雑事に追われ、忙しすぎて自分を見失ったときに
基本をもう一度見直す意味でおすすめです。

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ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業

2010年11月05日 01時28分35秒 | 書評  ビジネス系
顧客懇談を継続中ですが、
いまのところ順調に進んでいます。

成果の出せていないお客様についても
2時間ほど話しこみましたが、
ご納得いただき最後は笑顔でした。
信頼して継続して頂けるとのことで
出来るだけ早く成果をあげたいと
あらためて決意した次第です。

ところで、ビジネスで一番大切なことってなんだと思いますか?

論者によってさまざまな主張がなされますが、
本書で説かれているのは『差別化』です。

「差別化」という言葉はかなり使い古されており
差別化が重要だということはビジネスマンなら
言われなくてもわかっていることですが、
「差別化」の内容を新たな視点で論じているところが
新鮮で示唆的でした。

私が所属する業界でも、新しいサービスが提供されて20年。
同じようなサービスを提供する企業が増え、乱立状態になり
それぞれの企業がどう差別化を打ち出すか躍起になっています。

もっとも、企業側が意識しているほど
消費者にはその差別化には関心がもたれていないということは
よくあることです。

先日も、契約を結んだお客様に
「サービス自体はどこも同じですね」
と言われてしまいました(泣)。
ウチに決めた理由は他にあったようですが
差別化の意味を深く考えた出来事でした。


『無意味な差別化が進めば進むほど、嘲笑指数は上がる』

では、無意味な差別化から抜け出すには
どうすればいいのか?
そのヒントが本書には書いてあります。

『リバース・ブランド』
『ブレークアウェー・ブランド』
『ホスタイル・ブランド』
がその考え方の枠組みになります。

差別化に疲れ果て
真の差別化ってなんだろうと
少し立ち止まって考えたい人に
お薦めです。


ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業
ヤンミ・ムン
ダイヤモンド社


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起業家精神に火をつけろ! その1

2010年10月07日 01時15分48秒 | 書評  ビジネス系
起業家精神に火をつけろ!―会社のために働くのではなく、あなたのために働いてくれる会社をつくる7つのルール
マイケル E.ガーバー; 原田 喜浩
エレファントパブリッシング



まだ、最初のほうを読んでいるだけですが、
スモールビジネスを手がける起業家が陥りやすい点を指摘しており
興味をもって読み始めました。

起業熱にうなされた職人起業家が陥る状況とは?

『職人は、自分の才能、スキル、興味にあわせてビジネスを立ち上げる。自営業とは言いながらも、彼は生活のすべての時間とエネルギーを注ぎ込むことになる。結果として残るのは、投資した時間と比べてわずかばかりの時間と、「自立している」という自負だけである。』

経験ある仕事をビジネスとしてFC店を立ち上げたので、
職人的スキルを磨き、それゆえに顧客を集めているという側面は
否めません。

『実際のところスモールビジネス経営者の大半はほとんど休暇を取らない。立ち上げの当初は仕方がないかもしれない。しかし、しばらくしても深刻な問題は残る。誰が店番をするのか?誰が現金を管理するのか?あなただけが得意客の応対をしている場合、あなたが忙しくて手を離せないとすれば、誰が応対するのだろうか?』

アルバイトは雇えても、正社員を雇うほどの収益を上げてないので
上記に書かれているような状況に陥っているのは確かです。
十分な収益があがるようになれば
人を雇うことができるようになりますが、
それまではやっぱり一人で働くことになります
(正確には妻をはじめ多くの人の支援を受けていますが・・・)

どうやってビジネスのために働くのではなく
自分のために働いてくれるビジネスを作ることができるのか?
そのヒントがこの本には書いてあるらしいです。

というわけで、この本を読み進めてみようと思っています。

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黙って試してみたい気がする・・・。

2010年07月07日 15時51分03秒 | 書評  ビジネス系
自分で配布するチラシ作りに
なんかいいアイデアないかなぁと
探していたら、こんな本を見つけました。

だから儲かった手書きチラシ作成術 トラの巻
出村 邦彦
ハギジン出版

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手書き!?

時々、新聞折り込みのなかに手書きのチラシが
入ってる場合がありますが、
「お金ないんやな~」ぐらいにしか思っていませんでした。

わざとしているんですね。

帯には「手書きこそ想いや気持ちを伝える手紙。
だから、墨一色の方が絶対伝わる。
だから、カラー印刷の出番はない。」
とあります。

大企業や大手量販店が出すと責任問題になるから
絶対手書きのチラシは出せない、とも書いてありました。

そりゃそうでしょうね。

個人事業主なら、試行錯誤を繰り返せますから
失敗も次の糧にすることができますもんね、
資金があればの話ですが。

ただし、一応自分でチラシ蒔くときでも
FC本部の承諾は得ないといけないのです。
手書きのチラシって過激すぎて絶対承諾下りないよ。

黙ってやってみる?ポスティング(笑)

過激な内容の一方で、
とても参考になることも書いてあります。
たとえば、
チラシを書くときには、誰に向かって書いているのかを
強く想像して書く必要があるのだそうです。

ともすれば、幅広い集客を狙い不特定多数に向かって
チラシのキャッチを作ったり文章を書いたりしがちです。
しかし、伝える相手を明確にイメージして
コピーや文章を書いた方が絶対に伝わりやすいのだというのです。

なるほど、言われてみると確かにそうですよね。
チラシを最初から注意深く読む人なんていないから
自分に向けられたメッセージかも?と
注意を惹いた瞬間をとらえなければ
チラシは読んでもらえないでしょうね。

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7つの営業基本テクニック

2010年06月29日 00時15分16秒 | 書評  ビジネス系
先日紹介した『営業の魔術』には
とても大切なことがたくさん書いてあります。
営業の魔術
―お客様の心を動かすプロになれ! (Best of business)

トム ホプキンス
日本経済新聞社

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この「7つの営業基本テクニック」もそのひとつです。
ぜひ紹介しておきたい!

①見込み客の獲得

②プロらしい形で最初のコンタクトをとる

③お客様を見極める

④プレゼンテーション

⑤反論をうまくかわす

⑥クロージング

⑦紹介をもらう

本書では、これらの項目について別章で
さらに詳しく解説されています。

7つのなかでも、特に業績をあげられない営業マンが
苦しんでいるのが「クロージング」です。
「クロージング」の方法について
まともに教えていない会社が結構あります。
だから、正しいクロージングの方法を知らなくて
なかなか契約成立まで持っていけないか
もしくは、なんとなく成約してしまっている営業マンが多いのです。

本書ではその「クロージングの方法」について
理論と感情の両面から解説されていますし、
科学的な営業手法を学ぶことができると思います。

さらに誤解を恐れず言えば、
こういう手法は、相手に意思決定してもらう局面なら
いろんな交渉の場面で応用が効くわけで、
単に『営業の場面』だけに使うというのは
とてももったいない気がするのです。

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トップ営業マンの12の特徴

2010年06月28日 00時07分20秒 | 書評  ビジネス系
トップ営業マンといわれると
体育会系の押しの強い感じをイメージするのですが
営業系に関するビジネス書をいくつか読んでみると
意外とトップ営業マンはそういうタイプではない
ことがわかります。

では、どういったタイプが「トップ営業マン」になるのか?
興味ありますね。
それを解説したのが
トム・ホプキンス著「営業の魔術」です。
営業の魔術
―お客様の心を動かすプロになれ! (Best of business)

トム ホプキンス
日本経済新聞社

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①見た目
 明らかに成功者特有の強烈な個性がある。
②プライド
 自分の責任を全うしできることを
最大限やっているという真のプライドを持っている。
③自信
 
④思いやり

⑤確信

⑥豊かになりたいという欲求

⑦成功への強い欲求

⑧不安・恐れの克服
 成功者は不安や恐れを乗り越える努力を惜しまない。
⑨周囲に左右されない

⑩お客様に対する敬意を持つ

⑪断られても落ち込まない

⑫常に学ぶ姿勢

どうでしょう?
思い描いていたトップ営業マンのイメージと
実際のトップ営業マンに共通する特徴との違いが
あったのではないでしょうか?

これに加えて「聴く姿勢」が強調される場合もあります。



世の中には数字つまり営業の成績を上げたら何をしてもいい
と言って好成績の営業マンを甘やかすマネジャーも
存在するようですが、それは明らかに間違っています。

答えが一つとは限りませんが、
営業の成績を継続して上げるには「セオリー」というものが
ありますし、正しい手法に基づいて実行されなければ
営業の成績は上がりません。

ましてや、営業の成績さえ上がれば後は何をしてもいいなどと
言うのは、マネジャーとしては最も下劣な類に位置する者の言だ
と思われます。
そういうマネジャーの下で育った営業マンは
ちょっとかわいそうな気もしますが、「まともな感覚」を
失っているのではないかという気がしないでもありません。

お客様と信頼関係を築き
WIN-WINの関係になれるためには
どうすればよいか、その答えは一つではありませんし
営業マンのレベルに応じてその答えも変わってくるのだと思います。

そのために、営業マンは日々努力を怠れないはずですし
その努力が報われるようにうまく誘導するのが
マネジャーの役割だと思うのですが、いかがでしょう?

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決断の経営(PHP文庫) 松下 幸之助著

2010年06月19日 00時22分30秒 | 書評  ビジネス系
本書は、松下幸之助の経営上の体験を具体的に取り上げ、
それを決断という観点から振り返り自身が解説したものです。

「先送りという決断」などという矛盾きわまりない言説で
お茶を濁すリーダーもいますが、混沌とした世の中では
行動しないリスク、決断しないリスクは年々高まっています。

本書では、「決断」の大切さも感じることができますが
もうひとつ。よく言われることですがビジネスには
「正解」が一つということはないということも実感できるでしょう。

たとえば、一線を引いた経営者が再度現場に復帰すること。
これをすることで、指示系統が混乱し権力の二重性を招いて
組織が瓦解したり、経営者が引き際を誤るといった例は
枚挙にいとまがありません。
だから基本的には経営者の引き際は潔さが大切とされ、
復帰などはするべきではないとされています。
本田技研の本田宗一郎・藤澤武夫やヤマト運輸の小倉昌男は
その代表例とされています。


しかし、有名な「熱海会談」で松下電器の代理店と
2日間にわたる激論を踏まえ、松下幸之助は
現状を非常事態と認識し、営業本部長代行として
現場復帰するのです。そして見事に業績を回復させます。
創業経営者が復帰して業績を回復させた代表例は
ユニクロの柳井正氏が有名です。

大切なのは、セオリーを知っておくことと
だからと言ってセオリーに縛られない柔軟な決断力、
状況を認識して、最後は責任をとる覚悟で事態にのぞむ姿勢
だと思うのですが、皆さんはどうのように思われるでしょうか?

そして、決断した以上成果を上げないと
決して評価はされないという厳しい世界にいる
という認識も忘れるべきではないのでしょうね。

決断の経営 (PHP文庫 マ 5-9)
松下 幸之助
PHP研究所

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これからの経営学 日経ビジネス人文庫

2010年06月16日 00時06分17秒 | 書評  ビジネス系
これからの経営学(日経ビジネス人文庫)
(日経ビジネス人文庫 ブルー に 1-37)

日本経済新聞社
日本経済新聞出版社

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日本経済新聞の「経済教室」面に
「やさしい経済学~経営学のフロンティア」と題して
08年9月から半年間にわたって連載されてきた
シリーズをまとめたものです。

執筆者は、一橋大の沼上幹教授や神戸大の加護野・金井教授など
第一線で活躍中のトップレベルの錚々たるメンバーです。

個人的には、
■消費者心理とブランド戦略・・・一橋大 阿久津教授
■変革期の「ビジネス・システム」・・・神戸大 加護野教授
■超長期の企業戦略論・・・神戸大 三品教授
の各論考が好奇心を誘いました。

自分なりにまとめてみると

■消費者心理とブランド戦略
顧客が、自分にとって何が大切かその価値観・世界観と
ブランドイメージとが「共鳴する」関係を築くことができれば
高次のブランド連想が生まれ、顧客にとって意味のあるブランドとなる。


所有することが、あるいはサービスを受けることが
顧客の価値観や世界観を体現するブランドというのは
ヨーロッパにはありそうですが、日本には少ない感じがします。
戦略として、そういうブランドを構築できることが
できれば差別化を図れるし、価格競争に巻き込まれなくて
済むのでしょうが、現実問題難しそうです。

■変革期の「ビジネス・システム」
20世紀のビジネスシステムは、大量の商品を安く生産し、安価に流通させ、
低価格で需要を拡大できる企業間協働関係の構築だったが、
最近のビジネス・システムは、
①スピード、②組み合わせ、③外部化の設計思想で作られている。


20世紀の偉大な経営者である松下幸之助や中内功などを
想像すれば20世紀のビジネスシステムの設計思想をよく理解できるし、
逆に今をときめく、柳井正や孫正義、三木谷浩史などの経営者を
思い浮かべると、現在のビジネスシステムの設計思想が、
スピードと組み合わせと外部化にあるということがよく理解できます。

最後に、
三品先生の論考というかエッセイというか
先生の文章はいつも面白く鋭いですね。

■超長期の企業戦略論
日本企業の売上高営業利益率の低さの指摘からはじまって
事業をPDCAサイクルで回すと戦略不全を招くとの指摘は
示唆に富む。カイゼンによってかえって新たな事業が生まれていない
との指摘です。

そして、経営者が果たすべき固有の役割は、
企業や事業の置かれた状況を的確に診断するところにある
と言い切ります。
診断だけは陰に陽に経営者自身の感性が決定的にものをいう。
それは企業の命運までも左右するという。
もっとも、世界観、歴史観、事業観、人間観が
鍛え抜かれた経営者は年々少なくなってきているのでは
というのが三品教授の嘆きです。


総じて、興味深く読みましたが、
一流大学の一流教授たちが書く経営学って
どちらかというと大企業よりの経営者および
経営者予備軍に向けた内容になっています。
まぁ、講義を聴いてる学生がほとんど
一流企業のサラリーマンになってしまうから
仕方のないことかもしれませんが。

でも日本の経営者の大半は、
中小企業のオーナーですよ!
そして、そういう中小企業にこそ
科学的経営手法は必要なんじゃないかな
と思う今日この頃であります。

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星野リゾートの事件簿 中沢 康彦著

2010年06月10日 09時28分47秒 | 書評  ビジネス系
以前紹介した「星野リゾートの教科書」の前作です。
星野リゾートが運営を引き受ける各地の日本旅館で巻き起こる
血と汗と涙の記録です。

個人的には、「新入社員のブチ切れメール」の章が好きですね。
星野さんがあまり口出しせず
「負けるな。頑張れ、新人!」という返信メールを
出しただけというのも好感が持てました。

現場の声を信じて
現場の葛藤から生まれたアイデアを
うまく生かしていく仕組み。
言葉にすると簡単ですが
実行するのはなかなか難しい。
「言うだけ番長」の人はとっても多いですから。

それをやり遂げる星野リゾートが
成功するのも当然かと。

嘘みたいな出来すぎた物語のように読めますが
日本旅館が衰退する中で星野リゾートだけが
一人勝ちする理由が透けてみえます。

サービス業において必要なのは「ホスピタリィティ」
それはどんな業種のサービス業であっても
サービスという文字がつく以上
必要なことなのではないでしょうか。

ホテル業・旅館業に携わる方の仕事には
参考になることが多いです。

星野リゾートの事件簿
なぜ、お客様はもう一度来てくれたのか?

中沢 康彦
日経BP社

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自分が源泉―ビジネスリーダーの生き方が変わる

2010年06月08日 12時01分51秒 | 書評  ビジネス系
自分がすべての物事の源泉にあるという意識を
持つことが大切だというのは、
現実のビジネス世界ではよく言われていることです。

現に今回受けたFC研修でも言われましたし、
前の職場の上長にも言われた記憶があります。

「自分が源泉」という言葉は
自分自身の心から出た言葉だと威力を発揮します。
これが他人から、特に会社の上司が部下に対して
「自分が源泉という意識をもて」と言った途端に
胡散臭い言葉になってしまいます。
「自分が源泉」という言葉は人に押し付けるものではなくて、
その言葉を発している上司そのものが身につける言葉でしょう。

自分が身にもつけていない言葉を
他人に押し付ける胡散臭さと欺瞞性。

アメリカ大統領ケネディが言った有名な言葉
「あなたの国家があなたのために何をしてくれるかではなく、
あなたがあなたの国家のために何ができるかを問おうではないか」は、
国家への依存心を戒め、自己責任を論じる文脈でよく引用されます。

確かにそれ自体は正しい。

しかし、国家や会社やリーダー自体が
「自分が源泉」を果たさず
国民や社員やフォロワーに「自己責任」を問うことは
間違っていると思っています。

実は、あのケネディの言葉の前後には、
ケネディ自身が大きな責任を引き受けることを
力強く宣言し、約束し、そして
「われわれがあなたに求めるのと同じ
高い水準の力と犠牲をわれわれに求めて欲しい」
と述べる言葉が続いているのです。

ケネディ自身が「自分が源泉」を実行する
と約束しているからこそ、あの言葉には重みがあるのです。
部下だけに「自分が源泉」であることを押し付けるリーダーを
誰が信頼し信用などするものか、と思います。

この本は、まずはビジネスリーダーが
自分のこととして読むことで
大きな威力を発揮するのだろうと思います。

自分が源泉―ビジネスリーダーの生き方が変わる
鈴木 博
創元社

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では「自分が源泉」というのは、
具体的にはどういうことを言うのでしょうか?
本書に良い例が載っていました。

●「義務としての責任」と「源泉としての責任」の違い
物事の責任をとれば「自分が源泉」ということではありません。
義務として押し付けられた責任を果たすとき、
それは「自分が源泉」の責任を果たすということではありません。
ネガティブ評価の入った重荷ではなく、
①事実を事実として認め、
②その結果は自分が創ったという立場をとり、そして、
③それを持って何を創り出すかということが
「源泉としての責任」であると著者は言うのです。

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本田宗一郎 夢を力に―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)

2010年06月07日 00時03分31秒 | 書評  ビジネス系
「強力な創業者がいて、
しかもその人が技術的にトップに立っている。
加えて、過去にどえらい成功体験を持っている。
そういうリーダーがいるということは、
行く所まで行ってしまわないと、
途中で止めるということはとてもできない企業体質だった」

あの「ホンダ」でさえ一直線に
成功体験を積み上げてきたわけではなく、
成功と失敗を重ね合わせながら成長してきた
ということなのでしょう。

カリスマ創業者によって会社は大きくなったけど、
その次を誰がどのように受け継ぐのかによって
その後の成長が大きく変わってしまいます。
後継問題で苦しんでいる新興企業は多いのです。

「三日間くらい、寝不足続きに考えたとしても
間違いのない結論を出せるようでなければ、
経営者とは言えない。
平常のときは問題ないが、
経営者の決断場の異常事態発生のとき、
年齢からくる粘りのない体での判断の間違いが
企業を破滅させた例を多く知っている」
本田宗一郎の盟友、藤澤武夫氏の言葉です。

本田65歳、藤澤61歳で二人は
きっぱりと経営から引退します。

経営の一線から引退してもやっぱり
営業本部長代行にもどった松下幸之助氏と
対照的で、どちらが正しいともいえませんが、
お二人の決断はやはり常人ではできない
という気がします。



本田宗一郎夢を力に―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)
本田 宗一郎
日本経済新聞社

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影響力 その効果と威力 (光文社新書)

2010年06月06日 00時09分43秒 | 書評  ビジネス系
著者は名著「影響力の武器」を共訳した方です。

ヒトはいろんなモノ・コト・ヒトに影響を受けていますが
その影響のされ方をこと細かく分析したのが本書です。

ヒトは一体どんな影響のされ方をするのでしょうか?
普段、自分の意思で決定していると思っていることも
実は明確に他者から影響を受けた結果であるといことも
十分考えられます。

目次の項目は新書らしく人目を惹きやすい題になっていますが
要するに、10種類の影響力について考察されています。
その10種類の影響力とは?

①賞影響力
②罰影響力
③専門影響力
④正当影響力
⑤参照影響力
⑥魅力影響力
⑦情報影響力
⑧対人関係影響力
⑨共感喚起影響力
⑩役割関係影響力

このほかに、
与えて自身が受け手に影響を与えようという意図を
持っていない場合の影響力も考えられます。
その類型が6種類。
①社会的促進
②社会的手抜き
③漏れ聞き効果
④行動感染
⑤情動感染
⑥社会的証明

さらに集団における影響力について
4種類の類型。
①多数派への同調
②少数派による影響
③集団極性化現象
④集団的浅慮

ヒトがヒト・モノ・コトから影響をうける環境は
実に様々な種類があることがわかります。
悪意を持った人から不当な影響を受けないよう
基本的な知識を備えておくということが肝要かと
思われます。

と同時に知ったからといって
くれぐれも悪用しないように・・・。

影響力 その効果と威力 (光文社新書)
今井 芳昭
光文社

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中国経済の正体  門倉貴史著 講談社新書

2010年06月02日 00時59分04秒 | 書評  ビジネス系
中国経済の最新トピックを紹介しつつ、
今後中国経済がどのように推移していくかを
予想した内容になっています。

著者の予想では、2024年に米中の経済規模が逆転し
中国が世界最大の経済大国になるとされています。
いわゆる米・中、超大国のG2時代の到来です。

このような世界情勢の中で日本は中国と
どのように付き合っていけばよいのか?

一つの答えとして著者は、
日本が国際社会の主要プレーヤーとして
生き残るためには、中国との関係強化は避けられないものの
一定の距離感を保ったうえで、つきあっていくのが望ましいと
主張されています。

なぜか?

①中国の成長モデルは、西欧諸国・日本の成長モデルとは異なっていること
 国家権力が民間の経済活動に積極的に介入してくる「北京コンセンサス」
②日中両国間の間にある見えない壁の存在

③民主化が短期的にはリスクとなる

④中国の軍事力

それぞれがリスクとなっているため、
日本にとって今後の中国の位置づけは重要になるのは
間違いないとしても一定の距離感を持っておくべきだ
というのです。

日米中の三国間の距離感をイメージ的に表す図形として
三角形が用いられていましたが、
三国間が等距離である正三角形よりも
日米間の距離が短い二等辺三角形が良いだろうと
言うのが著者の意見でした。


でも、米中の2G時代が到来すると
この2カ国が世界をリードし、
米中が近づいて
日本だけが置き去りにされる形の
二等辺三角形も考えられるかもしれませんよ。


中国経済の正体 (講談社現代新書)
門倉 貴史p@-
講談社

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松下幸之助 夢を育てる―私の履歴書(日経ビジネス人文庫)

2010年05月30日 00時10分00秒 | 書評  ビジネス系
本書は、松下幸之助氏が昭和31年8月と昭和51年1月に
日本経済新聞社の「私の履歴書」に連載したのをまとめたものです。

第三者が書いた松下幸之助の評伝もたくさんありますが、
自伝という意味で興味深い内容になっています。

とくに社長から会長へ、会長から相談役へ
それぞれ一線から引いていくときの
経営者の心情が率直に語られ
「経営の神様」との称号をほしいままにした
松下幸之助氏の潔さを感じます。

とはいえ、「熱海会議」のあとの
営業本部長代行への就任など
すぐにはなかなか引退できない難しさも
読みながら感じました。
放置して会社が崩れていくのを
みすみす見過ごすこともできなかったのでしょうね。

神戸大の加護野先生とアサヒビール相談役樋口廣太郎氏の解説も
それぞれ学者らしい類型的説明と経営者らしい具体性があって
よいです。

松下幸之助 夢を育てる―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)
松下 幸之助
日本経済新聞社

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自己ブランド戦略 12の秘密

2010年05月20日 00時05分54秒 | 書評  ビジネス系
示唆に富む内容でした。

成功(=何が成功かは人によって異なると思いますが)
を手に入れるためには、
自分の心のなかに肯定的な気持ちを作る
(=ポジティブ思考)のと同時に
他者の心のなかに肯定的な気持ちを作る必要がある
ということを前提に「自己ブランド」の確立を
促すのが、基本的なコンセプトです。

ブランドの力はいまや企業にとって
不可欠な価値になっていますが
個人にとってもそれは同じことで、
特に士業として仕事を行う方にとっては
「自己ブランド」の確立という戦略は
ありうべき方法のひとつだと思われます。

本書の目次
1 プレゼンできる自分を見つける
2 人とは違うブランドという存在になる
3 マーケットの機会に最適の「スイートスポット」を探す
4 自己ブランドをきわめるための10の戦略
5 ビジュアル・アイデンティティで効果的なブランドパッケージを探す
6 シンボル、ロゴ、デザインでブランド・アイデンティティを印象付ける
7 名前、特徴的な言葉、表現によって、メッセージを心に刻みつける
8 事実を語るだけでなく、効果的に話す
9 財産となる人脈を築く
10 ターゲット・マーケットの視点で考える
11 ちょっとだけ有名になる
12 最初から終りまで詳細な行動計画を立てる

さらっと目次をみて、
まず僕が気になるのは、4の自己ブランドをきわめるための10の戦略。
自己ブランドの確立が大事だということはわかったけど
具体的にはどうやれば「自己ブランド」は確立できるのだろう?
というのが気になりますよね。
その「10の戦略」とは、
①一番乗りする
②実行するリーダーになる
③アンチリーダーの立場をとる
④最大のチャンスをもたらす特性を持つ
⑤ひとを魅了する新しいプロセスを作る
⑥エキスパートになれるニッチを見つける
⑦気に入られるサービスを提供する
⑧高価格戦略をとる
⑨特別な遺産を活用する
⑩大義からキャリアを積む

納得できる、できないというのはありますが
それぞれの項目にわかりやすく詳しい説明がなされているので
なるほどと思わせることが少なくありません。

自己ブランド確立の方法論というのは、
有名人たちなら感覚的につかんでいるものなのでしょうが
本書のように体系立てて解説されたものは少ないので
士業、起業家の方たちだけでなく
サラリーマンにとっても、仕事をしやすくするために
一読の価値はあると思います。



自己ブランド戦略12の秘密
キャサリン カピュタ
センゲージラーニング

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