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フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

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星野リゾートの教科書

2010年05月17日 00時02分50秒 | 書評  ビジネス系
日本旅館に革命を起こしている
星野リゾート星野佳路社長の経営方法に関するレポートです。
著者は日経トップリーダー副編集長の中沢康彦さんです。

星野リゾートはもともと長野県軽井沢の老舗旅館でした。
星野社長はその4代目で社長に就任するや革新的な経営を行い
日本各地でリゾートを運営する近代的な企業に飛躍しました。

日本旅館といえば、ひなびた温泉地にたたずむ印象がありますが
外資系のシティホテルやスーパーホテルなどの
格安ビジネスホテルの進出により、
近年少しずつ減少傾向にある衰退産業の一つです。

ところが、星野社長は行き詰った数々の日本旅館の運営・経営を引き受け、
よみがえらせた実績を持っているのです。
その秘密はいったいどこにあるのだろう?

その一端を紹介したのが本書です。

マイケル・E・ポーター著『競争の戦略』や
フィリップ・コトラー著『マーケティング・マネジメント基本編』
など教科書通りの戦略を忠実に実行するのが星野経営の特徴です。

本書を読めば、
星野リゾートの経営の秘密の一端を垣間見えるだけでなく
定評のあるビジネス書のポイント・エッセンスも知ることができるので
一粒で二度おいしい内容になっています。

高級旅館「星のや」には、まだ行ったことはありませんが
いける身分になったら、ぜひ一度行ってみたいですね!

星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則
中沢 康彦
日経BP出版センター

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経営戦略の思考法

2010年05月16日 00時04分33秒 | 書評  ビジネス系
研修がはじまってなかなかスムーズに本を読むことが
できなくなりましたが、それなりに細切れの時間を見つけて
本を読んでいます。
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本書は、学術書なので時間がないと通読は無理ですが
目次を参照して自分の気になる個所をピックアップして
読んでいます。

たとえば第9章 戦略的思考法の具体例とか
第13章 競争を活用する戦略など。

13章では「差別化」による「競争回避」が論じられています。
沼上先生のパターンは、一見常識的な定説を疑い異なった見方も
その根拠もあるという説明のされ方をなさいます。

差別化によって、激しい競争を回避できる効用を説きつつも、
一方で「競争」による効用にも目を向けるよう論述を展開されています。

●ライバル(競争相手)のいる効用
 ①互いに競い合っているというだけで、
  顧客が業界を見捨てずに消費を続けてくれる効果
 ②競争相手を対話の相手として考えることで見えてくるもの
  市場における良きライバルは、自社とは違うモノの見方をもっている。

ブルーオーシャン戦略は競争を回避する戦略で
その効用は述べるまでもないですが、
一方で、激しい競争をすることで「向上」する
ということは経験上誰もが知っています。
しんどいけれど、あえて競争することで
自らを進化・発展させる戦略を選択肢の中に
入れてもそれはそれで間違いではないということなのでしょう。

あと僕が好きな箇所は
エピローグ 経験知と反省的学習 です。

●「巨大企業は、堕落できる余裕があるために、
長期にわたって堕落する」
●「内向きの合意形成を得意とする「落としどころ感知器」
のような人材が評価されて次々と育成されていったり、
談合をまとめてくるのが得意な人が評価され、
それができるようになることが「大人」になることだ
と若手が信じているということもあるだろう」
●「劣化してしまった組織では、
成功と失敗の見分けがつかない人が互いに
成功・失敗のシグナルを出して周囲の人を
方向づけていくから、実践を通じた学習によって
間違った判断基準をもつ若手の拡大再生産が行われ、
自助努力で健全化するのが難しくなっていく」
などのフレーズの数々は、
さすが沼上先生だなあと惚れ惚れしてしまいます。


経営戦略の思考法
沼上 幹
日本経済新聞出版社

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起業―成功をきめる準備  小久保達著

2010年05月09日 00時11分29秒 | 書評  ビジネス系
平成10年12月初版なので、
10年前と古いですが、
起業における心構え、
とくに準備の重要性を説く書物としては
出色の出来です!

なぜ、「いまの仕事で独立する」ことが大切なのかを
わかりやすく説得力ある語り口で説かれています。

著者の小久保さんは『最適ビジネス』という概念
を提唱されています。

最適ビジネスとは、
自分にとって迷わずに「始め」、
途中で投げ出さずに「続け」、
自分が着実に「成長する」ことができる
ビジネスのことをいいます。

そういうビジネスは、基本的には
自分が熟知している仕事であることが大半なので、
「いまの仕事で独立する」ということが
「最適ビジネス」につながりうるのです。

僕にとって気になるFC加盟の是非についても
第9章にその記述がありました。

●FC加盟でも重要な「最適ビジネス」

FCに加盟するオーナーの失敗要因として
挙げられていたのが次の三つです。

①加盟して始めたビジネス自体が、
 その人にとって最適ビジネスではなかった

②そのビジネス分野全体の成長と、
 自分の商売の成功を混同していた

③FCに加盟すれば絶対に成功するという思い込み

独立開業するには、
「最適ビジネス」を定めることが
最優先の課題だと指摘しています。

翻ってみたとき
始めようとしているビジネスが
自分の熟知しているビジネスで
「いまの仕事で独立する」という要件には
あてはまっているように思いました。

だからって成功する!ってわけじゃないですけど。

起業―成功をきめる準備 (丸善ライブラリー)
小久保 達
丸善

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知財戦争 三宅伸吾著(新潮新書)

2010年04月16日 00時05分04秒 | 書評  ビジネス系
時間があるうちに今まで読めなかった本を読んどけ~と
いう勢いで読んでいますが、本書も積んどいた1冊です。

著作権、特許権など知的財産権について
本書の出版された2004年当時の状況を扱った内容です。
青色発光ダイオード裁判とかウィニー裁判とか
懐かしい事件の話題が並んでいます。

知的財産権を巡る状況は日進月歩なので
現在ではかなり変わっている部分もあり、
改訂版を出してくれたら売れるのになぁと思いますが、
いかがでしょう?新潮社さん、三宅さん。

当時知財高裁が出来上がったばかりでした(2005年4月1日スタート)が、
5年たってかなりの判例も蓄積され実績も積み上がり、
弁護士、特に若手の弁護士の間では
エンタメや知財に関心のある方が多そうです。
僕の知り合いでも2人エンタメ・知財を
専門分野に掲げている弁護士がいますから
裾野は広がっているような印象を持っています。

知的財産権の世界はめまぐるしく変わっている
とはいってもいまだに変わっていない部分もあります。
ロース―クールでの状況や知財の専門家の育成も
個人の力量に頼っている側面はあるんじゃないでしょうか。

2004年のあの当時問題とされたことがどのように変化し改善されたのか
逆に、いまだに問題として残っている部分も含めて
今現在の知財をめぐる状況をわかりやすく知りたいと
思っている人は多いように思います。


知財戦争 (新潮新書)
三宅 伸吾
新潮社

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自分で売上を作れる経営者

2010年04月13日 00時06分34秒 | 書評  ビジネス系
「自分で売上を作れる経営幹部を目指せ!」
この言葉、ずいぶん前にどこかで読んだ記憶があったのですが、
記憶の片隅に出てきては消え、出てきては消えしていました。

どこに書いてあったかなぁ?

やっと見つけました。
「社長のノート」長谷川和廣著かんき出版
2009年7月出版なので、
たぶん本屋で立ち読みで読んで
記憶に残っていたのでしょう。
売れているそうです。
たまたまブックオフで見つけ購入!

サラリーマンで昇進していくと
営業現場から遠ざかりマネジメントに専念して
部下にいかに売上を立たせるかについては腐心しますが
自ら売上を立てるということがなかなかなくなっていました。

経営幹部であっても、
いざとなれば自分で売上を作ることができる人が
会社にとってはありがたい存在というお話です。

専門知識以外に営業部門かマーケティング部門の知識を
身につけておくようにという内容でした。

「T字型人間」というのは、専門領域を2つ持てというお話でしたが、
これは、その少し応用で専門領域のうち一つは営業かマーケティングの
知識と実践を身につけておくべきだという意味なのでしょう。

確かに強い会社、もしくは不況になると営業畑で実績を上げた方が
社長になる傾向が多いように思います。
逆に競争の少ない業界や官僚的な社風といわれる大会社では、
営業畑以外から社長を輩出するケースがよく見られますが、
競争力が乏しくあまり「強い会社」とはいえないようです。
どうやったら売上や利益が上がるのか経験的にトップが知らないので、
競争力のある外国の企業や新興企業に追い上げをくらうと
あたふたしてしまっているように見えます。

基本的には、営業畑から社長を輩出できるように
人材育成の仕組みを作っておいたら良いと思うのですが
実際のところは、いろんなしがらみがあって
うまくいかないのでしょうね。

2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート
長谷川 和廣
かんき出版

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個人事業主になった現在の立場からすると、
なおさらこの話は理解できる内容です。

会社が欲しい人材というのは、
逆説的かもしれませんが、
すぐに独立できるような人だとは
よくいわれます。
独立しても食っていける自信のある人は
要するにすぐに売上が立てられる人であり
不況の今、会社にとっても欲しい人材というわけです。

ただ、会社は基本的にチームで仕事をするので
チームワークを大切にできるかがポイントになり、
個人事業主とはまた違った能力が問われます。

もちろん個人事業主であっても外部の人間と
円滑に取引を行う能力を求められるとは思いますが、
基本的にすべてを自分でやりこなす個人事業主には
サラリーマンとは異なる能力が問われる気がします。

サラリーマンで大成した人が
必ずしも独立して成功するわけではない
といわれるゆえんですね。

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ブランド 石井淳蔵著

2010年04月11日 00時39分59秒 | 書評  ビジネス系
客観的に存在するというよりも、
その存在を了解し合うようなたぐいの存在。
にもかかわらず、独自の価値を持ち、
そして企業や国民経済を長きにわたって支える
という確からしい現実をもっているブランド。

加盟金や保証金といった
高いお金を払ってでも
FCに加盟するのも、
そのブランドを利用したい
という一面もあるわけです。
一からブランドを創るとなると
とてつもない手間と労力が要されると
想像されるからです。


そんなブランドのメカニズムを
明らかにすることが
本書の目的です。
1999年初版で、取り上げられているブランドも
若干古い印象ですが、
マーケティングの重要な位置を占める
ブランドのメカニズムを知るには
適確な啓蒙書です。

目次
第一章 ブランドが支える企業の成長
第二章 ブランドだけがブランドの現実を説明できる
第三章 ブランドの創造的適応
第四章 ブランドの価値論
第五章 ブランドの命がけの跳躍
第六章 消費者とブランド価値

やや学術的にブランドの価値を分析しているので
読みにくい部分もありますが、
普段なにげなく接している商品にも
ブランドとしての価値があり
その価値を維持し発展させるために
多大の努力と資金がつぎ込まれていることを
再認識しました。

ロングセラーとして生き残り続ける商品とそのブランド価値。
一方で、短命に終わる商品とそのブランド。
次から次へと新たな商品が生み出される昨今ですが
これぞという商品やサービスを育み、
説明しなくてもイメージできる
ブランド価値を作り上げる戦略もあり!かなと思います。


ブランド―価値の創造 (岩波新書)
石井 淳蔵
岩波書店

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成功の法則―松下幸之助はなぜ成功したのか 江口克彦著

2010年04月08日 00時02分56秒 | 書評  ビジネス系
成功の法則と言っても内容は、
松下幸之助の後半22年間をPHP研究所を通して
ずっとそばに居続けた江口克彦さんと
松下幸之助との交流を描いています。

経営の神様・松下幸之助としての真骨頂が語られるところは
もちろんあるのですが、江口さんの文章を通して
人間・松下幸之助が語られるところも随所にみられます。
こんな風に松下幸之助とともに仕事をすることができた
江口さんは幸せですね。

松下幸之助の美徳と考えられるところを
江口さんが抽出して6つの法則にまとめています。

①熱意
②感動
③些細
④育てる心
⑤責任
⑥人間観

若いころの稲盛和夫さんが気づきを得るシーンがあり、
同じことを見て、聴いても、感じることは千差万別であり
成功する人とそうでない人の差を歴然と感じます。

6つの法則は、どちらかというと巷間よく言われていることであり
大抵の責任ある立場にある上長であれば持っている素質であるように
思いますが、それでも松下幸之助とその他大勢の凡人を分けた差は
なんなのでしょう?

それぞれの項目におけるレベル差ということもあるでしょうし、
また見せかけの、人真似の、熱意・感動・些細・・・であったり
するのでしょうね。
些細なことにこだわるというと、
以前の会社でも、店舗の清掃などの細かいことにこだわってた方が
いらっしゃいましたね。でも、部下の些細な心の動きまでには
思いが至っておらず、部下を右往左往させていました。

6つの法則は抽象的であり、
それをもったら即成功というわけでもありませんし、
どのレベルに達すれば、そういう徳質をもったことになるのかも
定かではありませんから、実利的な何かをこの本から求めるのは無理です。

ある正しい方向性は
本書を読むことで感じることはできるのではないでしょうか。

偉大な経営者は、偉大な思想家でもあったということが
「弟子」の語り口でわかります。

あとがきで、大阪万博での松下幸之助の「紙の帽子」の
エピソードが語られています。
昨日紹介した「感性」マーケティングにつながる発想です。
結果は同じでも出発点は天と地ほどの差があるという指摘は
まさに、「感性」の問題だと思います。

この部分は、わからない人には
どうしても理解できない部分だと思いますが。


成功の法則
―松下幸之助はなぜ成功したのか (PHP文庫)

江口 克彦
PHP研究所

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「感性」のマーケティング 心と行動を読み解き、顧客をつかむ

2010年04月07日 00時02分35秒 | 書評  ビジネス系
先日紹介した『ビジネス脳を磨く』(日経プレミアシリーズ)
具体例が似通っているで、
どちらかを読むとしたら、
こちらの方がよいでしょう。
具体例の説明が詳しいです。
『ビジネス脳』の方でわかりにくかった
具体例の意味するところが
こちらを読んで良くわかりました。

実用書の書評などを読むと、
「ノウハウが書かれてないからダメだ」
というようなコメントを読むことがありますが、
実際のところ、現象的に現れているノウハウや
結果だけを真似ても、他社が実行している以上
もはや遅すぎるし、成果を上げられることは
少ないように思います。

むしろ、成果をあげられるようになったきっかけや
そのノウハウに至った思考プロセスに
思いをはせたほうが応用が効きます。

そういうことを著者は「感性」という言葉で
表現しています。

ある居酒屋で、来店者に『バッジ』を配っていると。
それが好評でリピーター率が増えているらしい。
だからといって、『バッジ』を配ればいいってもんじゃないですよ。

ポイントカードが流行っていたら、
猫も杓子もポイントカード。
いまやポイントカードの作成自体をお客さんから
断られる店もあるんじゃないですか?


その店では、なぜバッジがはやったのか?
なぜ、お客さんにバッジが好評だったのか、
そういう人間の感性のようなものを感じないで
表面的にバッジを導入しても、そりゃ成功しないでしょう。
お客さんにしたら『ゴミ』が増えた(怒)!
ぐらいにしか思ってくれません。

著者は、目に見ることのできない感性を
「感性工学」によって科学的に精密化したと
述べておられますが、
肝心の感性工学の内容については企業秘密なのか
本書では明らかにされておりません。

「感性」が大事!って言うことは
著者のおかけで大分社会に浸透してきたので
一体どう感性を商品やサービスに結びつけるのかを
明らかにしてもらえば、読者はもっと増えるかも?

あっ、それは、著書のコンサル会社の顧客
にならなきゃだめなのかぁ・・・。

なるほど、仕組みがうまくできてます。

「感性」のマーケティング
心と行動を読み解き、顧客をつかむ (PHPビジネス新書)

小阪 裕司
PHP研究所

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どんな人にも大切な「売る力」ノート 津田晃著

2010年03月31日 00時14分59秒 | 書評  ビジネス系
著者は、野村証券の元代表取締役専務で、
43歳で取締役大阪支店長に抜擢された伝説の営業マンです。

野村証券は、ノルマが厳しいので有名な業界トップの証券会社ですが、
その証券会社で『営業の鏡』と言われる方が、
一体どのような考えで毎日の営業に臨んでいたのか
興味があって手に取りました。

目次をみると
第1章 売れる人の基本は、「能力よりも意欲」
第2章 売れる人の「目標の見つけ方、壁の乗り越え方」
第3章 売れる人の、「毎日の基本と自分チェック」
第4章 売れる人の、「やる気が出るキッカケと行動」
第5章 売れる人の、「信頼のされ方、好かれるコツ」
第6章 売れる人の精神力!「面倒くさいの心」を乗り越える

津田氏は20代の時からコツコツと毎日のように
「備忘ノート」をつけていたと言います。
自分自身を客観的に見つめながら
売る力を高めていったのでしょう。
本書には77のビジネスヒントが書かれています。

概ね基礎・基本的な行動のススメを説くものが多く
成果を上げる人が大切にしていることは
やっぱり基本的なことなのだとよくわかります。

ただ、それでも行間から漂ってくる仕事に対する厳しさ。
しんどい方を優先して選択する、
人よりも多くの努力を継続するという姿勢が
大きな成果を生んできたのだろうと推察します。

能力に大差はない。仕事はコツコツが決め手
という言葉が印象的でした。

おそらく、こういったことは長らく職場の上司・先輩や
体験や経験を持って教え伝えられてきたことなのでしょうが
職場環境の変化や不況による変則的な人事採用のせいで
上から下へ伝わりにくくなっているのではないでしょうか。

20代の若いビジネスパーソンにお薦めです。

どんな人にも大切な「売る力」ノート
津田 晃
かんき出版

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ビジネス脳を磨く 小阪 裕司著

2010年03月30日 01時25分06秒 | 書評  ビジネス系
小阪さんの著作はこれまで読んだことがなく、
はじめて読む本です。

著者が説く根本的な主張は「感性情報デザイン」ですが、
僕が共感を覚え、参考になったのは、
「成果をあげた人の結果、そこに見えるものだけを、
何も考えずにただ真似ているだけ」ではだめだ、
という主張でした。

著者は、「感性」というキーワードを使って
それがなぜダメなのかを解き明かします。

感性社会でのビジネスの解の特徴を著者は、

①これをやれば必ずこうなるという決まり切った解答はない。
②今日の解は、明日の解ではない。
③A社の解は、B社の解ではない。


といいます。

だから、結果だけを真似ても
同じ成果をあげられることはないし
むしろ何も考えないで行動することは
最悪の結果すらもたらしかねない。
その結果に至ったプロセスを学び、
なぜそう考えたのかを考えることが
大事だというのです。

ビジネス社会では正解はない、解答は一つではない
とはよく言われることなので、
著者の主張は素直に受け止めることができます。

著者の主張の特徴は、解を求める思考プロセスの中に
感性を組み込んでいるところです。

ある情報を提供したときに、
お客さんに意味のある、価値ある情報と感じてもらえるかが
ポイントだと指摘しています。表面を真似るのではなく
お客さんがなぜそれを価値ある情報とみなすのか
考えることが大切だと説きます。

本書では、
『ショッカー幹部パーティーワイン』の例が
挙げられていました。

同じ商品・サービスであっても
顧客にとって意味のある価値ある情報を
いかに提供することができるかによって
ビジネスチャンスは広くもなり狭くもなる
ということなのでしょう。

お客さんが、なぜその商品やサービスに殺到するのかを考えることが、
感性情報にたどりつくきっかけになります。
ビジネスヒントはいたるところに転がってるといえそうですね。

アンテナはいろんなところに張っておくことが
大事かもしれません。


ビジネス脳を磨く (日経プレミアシリーズ 6)
小阪 裕司
日本経済新聞出版社

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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

2010年03月27日 00時08分18秒 | 書評  ビジネス系
装丁が漫画本みたいだったので、敬遠していたのですが、
ある方に熱烈に薦められて手に取ることに。

読んでみるとかなり面白かったです。

ドラッガーのエッセンシャル版「マネジメント」を素材に
高校野球の女子マネがチームをマネジメントして
甲子園へ連れて行くというストーリーです。

冒頭、この女子高校生がドラッガーの「マネジメント」に
はじめて出会い、「マネジャーの資質」という節で、
マネジャーが始めから身につけておかなければならない資質がある、
というくだりを読んだときの衝撃をうけたシーンが描かれています。
これがすごくいい。凄く共感できました。
僕もはじめてドラッガーマネジメントを読んだとき、
この部分に凄く惹かれました。

マネジャーの仕事は、体系的な分析の対象となる。
マネジャーにできなければならないことは、
そのほとんどが教わらなくても学ぶことができる。
しかし、学ぶことのできない資質、
後天的に獲得することができない資質、
始めから身につけていなければならない資質が、
一つだけある。才能ではない。
真摯さである。


有名なくだりなので、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
マネジャーの資質は『真摯さ』だと言いきったドラッガーに
尊敬の念を覚えました。そして勇気づけられたのを覚えています。
読み返してみると、その部分に横線が引かれてありました(笑)。

さて、『もしドラ』の方ですが、
ドラッガーを小説の素材に使うというもの珍しさもさることながら、
ストーリーの内容も濃いです。
高校野球という青春小説の定番素材を使って、
数々のハードルを切り抜けていく様が小気味よいです。
ネタバレになるので、詳細に語るのは避けますが
主人公の幼馴染のドラマチックな最後に、
定番と分かっているのに泣かされてしまいます。
それはストーリー展開がうまいからだと思います。
おそらく何度も推敲したのでしょう、
文章も読みやすいので夢中になること請け合いです!

もし高校野球の女子マネージャーが
ドラッカーの『マネジメント』を読んだら

岩崎 夏海
ダイヤモンド社

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マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]
P・F. ドラッカー,上田 惇生
ダイヤモンド社

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60分間・企業ダントツ化プロジェクト 神田 昌典著

2010年03月19日 00時09分50秒 | 書評  ビジネス系
神田氏の著作のなかでは、
「あなたの会社が90日で儲かる」
「成功者の告白」に並んで評価の高い1冊です。
2002年12月に出版された本ですが、
確かに面白いです。顧客獲得の方法について
頭の中が整理される感じがします。

「顧客ターゲットを明確に定めよ」
とは今でもよく言われていることですが、
なぜ、顧客対象を明確化しなければいけないのか、
についてよく考えないままに対象顧客を
絞っているような印象がしていました。

なぜ、顧客ターゲットを明確にしなければならないのか?
この本には明確に書かれています。

顧客ターゲットを明確にすると、
まず対象顧客の情報を掴みやすくなります。

対象顧客に対する知識があると
見込み客に到達しやすくなります。

そして、具体的な対象顧客をイメージできれば、
顧客と感情的なつながりをもつことができるというのです。

確かに、抽象的な顧客イメージに対して、
感情的な移入はできないですよね。
具体的な顧客イメージを持ってはじめて
営業する方も思い入れを持って活動することになり、
行動が具体化されるように思います。

総花的にあれもこれも顧客を選ばないで受け入れていれてしまうと
やはり差別化をすることができなくなってしまいます。

差別化できていない店は、
顧客にとってどの店で購入しても同じであり、
顧客からは選ばれないということになるわけですね。

「顧客を選ぶ会社は顧客から選ばれる」というのは
こういうことだったわけですね。

この本にも、
「企業にとって差別化は善であり、均質化は悪である。」
という記述がありました。
企業にとって『差別化』は至上命題なのでしょう。

しかし、『差別化』に血眼になって
多大の資金とエネルギーを注いでいる割には
その企業にとって基本的な事柄が
全くできていなかったりすることによく気がつきます。
基本の定義については議論の余地があるかもしれません。
しかし、基本的なことは何かということも
その企業のレベルを表す指標にもなるのです。
やはり、レベルの高い企業は、
基本とすることのレベルも高いような気がします。

前にいた会社でも、よく「差別化、差別化」って言われていました。
でも、挨拶であったり、顧客への迅速な連絡であったり、
店舗の掃除・美化であったり、顧客の情報管理であったり
そういう基本的なことができてなかったやん!
そういう基本的な事柄を丁寧にやるだけでも
顧客の支持、すなわち売上拡大につながったと思います。


世の中が『差別化』で騒いでいるうちは
『凡事徹底』が実は差別化につながり、
逆に、世の中が基本の徹底にうるさくなったら
はじめて『差別化』にこだわる。
そうすれば、「顧客から選ばれる企業」
になるのかもしれませんよ。

何事も、基本を徹底することが大事であり、
浮ついた差別化はそれこそ『砂上の楼閣』なのではないでしょうか?
僕には、差別化ができていない企業よりも
基本の徹底ができていない企業の方が
よっぽど多いように感じます。




60分間・企業ダントツ化プロジェクト
顧客感情をベースにした戦略構築法

神田 昌典
ダイヤモンド社

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40歳からの仕事術 山本真司著

2010年03月18日 00時07分21秒 | 書評  ビジネス系
40歳からの仕事術という本には、
普段の仕事を進めていく上でヒントになる事柄が
たくさん書いてありました。
僕もそろそろ40代を意識する歳になりました(笑)
「40代をどのように生きていこうか」というのは
興味がある事柄です。

本書によると、40代というのは
『変革真空層』だそうです。
30代以下の変革過程層、50代以上の変革拒絶層に挟まれ、
自己変革に投資する余裕はないが、さりとて変革を拒絶すれば
これからの人生を捨てることになりかねないという世代。

まあ、30代の時も、
バブリーな40代と就職氷河期の20代に挟まれた
中途半端な層というような煽られ方をしたので、
著者の「脅し」(笑)にはあまり屈しないように読み進めていくと・・・。

戦略って何か知っているのかという話題がありました。
戦略の定義付けは、
いろんな人がいろんな観点から定義づけしますが、
本書の著者は、40代が時間的な余裕のない世代ということで、
「目標達成のための有限な資源の最適配分」
つまり「何をやらないか」=『捨てること』を決めることだといいます。
これまでのように、何でも見境なくがむしゃらにやっていると
大きく実を結ぶことなく時間切れが来てしまいますよ、
という警告です。

そこから、時間管理の話につながるわけですね。
やはり、ビジネスマンで成功している方は
時間管理に長けている方が多いです。

本書が薦める「時間資源の最適配分術」は

①己の持ち時間の正確な把握
②資源を投入すべき仕事の選択と集中
③行動面で成功のツボを外さないこと


とくに時間の質が大事だと強調されています。
そのためには
①頭脳明晰な時間を確保するための場所・睡眠・休息
②集中力を維持できる長さ
③材料の仕込から思考の発酵までの期間
の把握がポイントだと言います。

時間についても客観的に把握するということは
大事だということのようです。

もちろん本書では、
時間管理のことだけを述べているわけではありません。
3人のビジネスマンが登場し、
MBAから英語習得術、分析術、プレゼン、
コミュニケーション術などを会話形式で修得できるよう
工夫されています。

僕が少し引っ掛かったのは
「ビジネスの世界では、差別化の視点が常に求められている。」
というくだりです。
この命題自体は当然だとは思うのです。

著者は登場人物に「初等教育の考え方」と発言させて
「世の中には常識となるスタンダードが存在して、
それを学ばないといけないという発想」を批判していましたが、
まさに『型』を学ぶ経験も必要だと思うのです。

一方で『型やぶり』もしなくてはならないところが
ビジネス社会の難しさなんだと思います。

しかし、それにはやはり順序があって、
型を学び、十分修練した者が『型を破って』こそ
意味があるように思います。
だからこそ、本書は「40代からの仕事術」と
銘打っているのでしょう。
40代にターゲットを絞ったのは
誠に的を射た発想だと思いました。



40歳からの仕事術 (新潮新書)
山本 真司
新潮社

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カンブリア宮殿 村上龍×経済人II

2010年03月11日 00時03分27秒 | 書評  ビジネス系
テレビ東京で毎週月曜日夜10時から放送される
「カンブリア宮殿」は、面白い。

視点が前向きで、勉強になります。
日ごろ、他業界や他社がどんなことを考え、
どうやって仕事を進めているのかなんて知らないから、
映像を目で見て、経営トップの話を耳で聴くのは
自分の仕事を振り返る上でとても有益です。

村上龍のインタビューもいい。
なにげない、さりげない聴き方だけれども
本質をついて、視聴者が聴きたいことを
ゲストに喋らせ『金言』を生ませます。

村上は言います。
「わたしが常に考えているのは、
ゲストの成功要因を、
「いまだ成功していない人」に
どうやって伝えればいいのかということだ。」

これこそ、顧客ニーズを掴んだ人のいう言葉ですよね。

好んで読んだのは
ジュンク堂書店社長 工藤恭孝
ジュンク堂はよく行く書店の一つですね。
日本の各地を旅する時も、
それぞれの大きな都市にあるジュンク堂に
立ち寄ることがあります。

札幌店に立ち寄ったとき、
各出版社の営業マンが自社の出版物の売り込みを書いた
ポップを掲示してありました。

出版社の営業マンの顔をその時初めて知り、
面白い試みだなぁと思いました。

RYU`S EYEに書かれていた
「何かを学ぶというのは
本来胸がワクワクする刺激に充ちているものだ」
という言葉が印象的です。




カンブリア宮殿 村上龍×経済人II (日経スペシャル)
村上 龍
日本経済新聞出版社

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成功者の告白

2010年03月10日 00時01分35秒 | 書評  ビジネス系
成功者の告白 (講談社+α文庫)
神田 昌典
講談社

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神田氏の著作の中では評価の高い1冊です。

確かに面白かったです。
内容をひとことで言うと、
メンターの指導・育成による
主人公の成長サクセス物語。

プロットとしては定番で、
本田健『ユダヤ人大富豪の教え』や
水野敬也『夢をかなえるゾウ』なども
物語の基本的な骨組みは一緒です。
テーマが「お金」か「自己実現」か「起業」か
で異なるだけで。
その時々の人々の関心のあるテーマを根底に
メンターと弟子との物語を
山あり谷ありの、起承転結4部構成で作成すれば
基本的に大崩れしないストーリーを描くことができます。

ただ、「定番」だけに競争も激しいので、
説得力のあるディテールを描くことができるかがポイントとなって
ベストセラーになるか否かがわかれてきます。

本書は、「起業」というテーマを選び
成長曲線をフル活用して、
起業に潜むワナをスパイスにして
しかも、仕事と家庭の両立という
誰もが関心をもつ題材を
うまくストーリに組み込んで
物語を展開しています。

それぞれ「起承転結」の部分で何が書かれているのか
ということを書きだしてみると・・・。

「起」の部分
・ビジネス参入のタイミング
・既存市場への隙間を狙っての起業
・親子の確執
・ビジネスモデルのチェックポイント
 ①成長曲線での位置づけ
 ②比較優位性
 ③粗利の確保
・どうやって見込み客を集めるかというマーケティングの問題
・見込み客とどのように契約するかというセールスの問題

「承」の部分
・家庭環境の変化
・夫婦の問題
・新規事業の立ち上げ
・企業理念の構築

「転」の部分
・マネジメントの問題
・家業から企業への脱皮
・第二創業期の壁
・顧客クレームの質
・承認の輪
・クレド

「結」の部分
・創業期からの仲間の脱落
・経営のシステム化
・組織の成長における4タイプの役割

と、盛りだくさんです。

ヒットの要素がたくさん隠されているだけに
ベストセラーになったのも頷けます。

あとは、読んで終わり!にしないよう、
実際の起業・事業運営・家庭で
上手く活用していかなければなりませんね。

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