テレキャス&ストラトの部屋

RolandのGT-001とzoomMS-50GでDAW制作を楽しんでいるよ

レリック加工は偶然の産物?

2020年11月15日 | 楽器
本日も良い感じの天気なのだ

”レリック日和・・”

ということで少し作業したのだ






表面がカッコいいだけに背面も納得できる仕上げにしたい

やはり、やり過ぎには注意したい

やり過ぎとは塗装の剥がし過ぎという意味なのだ

調子に乗ると限度を超えてしまうのだ


昨日は

”レリック加工最終章・・”

ということでお伝えしたが・・

何となく物足りない

何かが足りないのだ


そんなこんなでさらに一手間加えてみた

レリックの工程では色々な道具を使うのだ

カッター、ドライバー、紙ヤスリなどは定番なのだ

今回の加工作業ではこのヤスリを使用した



ヤスリというよりは彫刻刀のような使い方なのだ



リアルなバックル傷なのだ


このくらいの傷は有り得ると思う



他の部分も中央部分に合わせるべく一手間加えた








今回の主役的なレリック部分・・

技術的には『マルチレイヤー』になっている




読者の皆さんはマルチレイヤーという言葉をご存じだろうか?

元の塗装の上から新しい色を塗るという塗装方法なのだ

経年で上側の塗装が剥がれることがある

剥がれた部分から下地が見えるのだ

何とも怪しげでエロい

そんな雰囲気をレリック加工で再現したギターがあるのだ

手間がかかるのでフェンダーやギブソンは好まない

あまり見かけたことがない

このような複雑な作業が得意なのは日本の工房なのだ

ハイエンドなギターに多く見られる

お値段もそれなりに高額になるのだ

チラリズムの世界観なのだ

検索してみていただきたい


以前からプロのレリック技術に興味があった

「木部の黒ずみはどうやって作っているんだろう?」

素朴疑問なのだ

そのまま塗装を剥がせばキレイな木部が露出する

リアルな場合には長い月日に汗や湿気、紫外線などで変色するのだ

普通の使い方ならば数十年という時間経過になると思う

それを具現化した形がレリック加工なのだ

いわば、タイムマシーンのような発想なのだ

時間の経過にお金を払っていると思えば納得なのだ


塗装を剥がした木部を黒くする

鉛筆で塗ったこともある

オイルを染み込ませたこともある

水性のマジックで塗ったこともある


すべて失敗なのだ

ただ黒くなるだけなのだ

思い描いている黒さとはほど遠い

そんな折りに知った手法が『白髪染め』

かなり黒くなる

マジックで塗ったような色とは違う質感が得られる


想像を超える色変化と面積なのだ

誰が見ても失敗なのだ


この黒さを隠すべく再塗装





こんな感じで上塗りが完了したのだ


この時点では塗装を剥がす予定はなかった

結局のところ、下地の処理などをしないままに塗った為に

塗りムラが出来たのだ

まさに素人の塗装作業が丸出しなのだ

ピカピカを目指すならば大失敗

しかしながら、表面もかなりいなたい感じになっているのだ

塗装の質感としては方向性はあっている

問題は色味の差

黄色みがあるアイボリーという色を選択したが・・

経年で変色した表面の方がさらに黄色い

そして汚れているのだ

背面の汚しに白髪染めを薄めて使った

賭けなのだ

失敗した場合にはまた塗れば良いのだ

スプレーの残りは十分なのだ


そんなこんなで白髪染めは悪くない

削った部分にはかなり効く

真っ黒になる

それ意外の部分は意外に染まらないことを知った

これもやってみなければ分からない

レリック加工は手探りなのだ

「こんな感じにしたいなぁ・・」

という漠然としたイメージを頼りに作業を進めるのだ

作業の途中で何度となくプロの仕事を参考にした


結局、真っ黒になった木部が今回の成功を生んだのだ


画像で質感がお届けできないことを残念に思う


実物はかなり良い感じなのだ

先に述べたように経年で変色したような質感が得られた

さらにオイルなどを染み込ませても良いと思う

当面はこれで使っていく予定なのだ

中間の報告として行きつけの楽器店で披露するのだ

人間は嘘がつけない

楽器が好きな人は意外に純粋で正直なのだ

上手い人の演奏を聴いているおじさんの目はキラキラしている

まるで少年のような眼差しなのだ

レリック加工の反応が見たい

逆ドッキリのような気持ちになっているのだ


楽器好きな人は少なからずレリック加工に興味があるようだ

そんなギターを買うか? 加工をするか?

は別の話・・・

過酷なロードを歩んできたギターの風格に圧倒される

クラプトンのブラッキー(すでに落札済み)も背面はボロボロなのだ

黒色だけに目立つ

剥がれ落ちた塗装は多くの名演に代わった

レイヴォーンの愛器も凄まじい!

フォロワーであるジョン・メイヤーも同じようなギターを自作した

天才が天才に与える化学反応はカッコいい

ギターに対する情熱や憧れ、熱量はいつの時代もカッコいい!

レリックはまだ見ぬ高みへの憧れなのだ

リアルに塗装が剥がれるほど練習した人はどれほど上達しているのだろうか?

そんな練習の虫に自分の姿を重ね合わせているのだ

話をベースのレリックに戻そう・・


素人の中途半端な塗装技術、下地の黒い木部

この二つが合わさったことでこの雰囲気が生まれたのだ

ヤスリの角を当てるだで自在に塗装が剥がれるのだ

メーカーの固着した塗装ではこんな感じにはならない

一部、キレイな木部が見え隠れする部分は綿棒の先で白髪染めを塗った

やはり、塗り過ぎ注意なのだ

楽器屋さんのお兄さん達の反応が楽しみなのだ

羨望の眼差しで見つめられるか?

呆れた目で見下されるか?

どんな反応も受け止めるつもりなのだ

やはり、プロから認められるというのは嬉しいものなのだ


ギターの演奏も然りなのだ

演奏も含めて『一人前』と認められればメリットも大きい

「メリットって値引き?」

楽器店も商売なのだ

闇雲に値引きを要求するのはナンセンス・・

そろそろ相手の立場になって考える時代になっても良いと思う

私は楽器を安く買いたいとは思わない

値引き意外に得られるような満足を感じたい

良好な人間関係もそれに含まれる

特にメンテなどではどれほど助けられたか分からない

勿論、値段の面でもかなり優遇されている

作業の値段の多くは工賃なのだ

車やバイクなどでも部品よりも工賃が高いことも多い

エンジンを自分で分解できるような人は自身で行えば良いのだ

楽器も同じだと思う

まぁ、何だろう・・

私は楽器屋さんに行くことを楽しみにしているのだ

共通の趣味で語り合える人がいるのは楽しい

リアルな楽器を見て、触れることも刺激になる


レリック加工は別次元の話のように感じる

積極的にレリックを加える人に会ったことがない

痛んだ塗装を修理する人はやまほどいるのだ

”破壊の美学・・”

「レリックって何から取りかかるの?」

道のりは長いのだ

楽器が好きでなければ踏み込めない世界だと思う

後戻りが出来ない怖さとワクワクがあるのだ😉 





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