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コスモタイガー漂走記~旧東海道編(29)

2012-11-15 | 旧東海道run!!

朝、目が覚めて空を見ると曇天。
うーん、今日は晴れてほしかったなぁ~。
今日は東海道でも有数の名所を通るからね~。

でもまぁ、雨は降ってないし、予報でも雨ではないらしい。
じゃ~、行くしかないよね。

ということで、今日も名鉄で豊橋へ。
豊橋で「休日乗り放題切符」を購入、早い話、前回と同じ行動パターンってことだけど。

清水駅に降り立った頃にはお昼を過ぎていた。
駅前を少々散策後、本日のrun開始。
前回の終了地点、「江尻東」の交差点から北に向かう。

前回の江尻宿までは、少々単調だった感が否めないけれど、今日は変化に富んでるコースらしく、期待感あるんだけどね。
で、いきなり「江尻宿東木戸跡」と「一里塚跡」とだて続きに遭遇。
ともに、汚れて見にくくなったせいか、由緒書を印刷した紙が張ってあった。

やがて「辻町」で国1に合流。
この合流地点が「細井の松原跡」。
要するに松並木のことなんだけどね。
全盛期には両側合わせて200本以上あったらしい。

残念ながら、太平洋戦争時、航空機の原料となる松の油を取るために、そのほとんどが伐採されてしまったとか。
現在は平成に入ってから植樹された1本が記念碑的な感じで残っているだけだ。

まぁ、戦争を知らない世代だからね、大きなことは言えないけれど、当時の世相を思えば「松並木の保存」どころじゃなかったんだろうね。
つくづく平和はありがたいことだ。
もっともどこかの市は、平和時にも関わらず、宅地造成と称して松並木、つぶしてたけど。
よほど油が不足してたのかな?

しばらくは国1をひた走る。
2km少々走ったかな?
左側に「東光寺」。
お庭が整備され、綺麗なお寺だ。

さらに国1runが続く。
左手に「延命地蔵尊」、この分岐を右に。
踏切を渡ってしばらくして左折。
静清バイパスの高架下をくぐり、国1に出て右折、小さな川沿いを行く。
「波多打川」と呼ぶらしい。

国1もここまでくるとのどかだねぇ。
特に左手には丘陵地がせまり、緑が多い。

しばらくして右側に「坐漁(ざぎょう)荘」。
明治の政治家、西園寺公望(さいおんじきんもち)公の別荘ということらしい。
いかにも年代を感じさせる建物で、中も見学できるらしいけど、これは忠実に復元されたもの。
ちなみに本物は我が愛知県の、明治村に移築されてるそうな。
じゃ、またの機会に明治村行こうっと。
まぁそれに、東海道的にはちょっと時代も違うしね。

今度は左手、道の反対側に、「清見寺」。
東海道でも有数の名刹で、約1300年の歴史があるらしい。
階段を上ると広大な境内なんだけど、その中をJR東海道本線の線路が通っている。

しばしお寺を見学していると、静寂の中、すぐ前を電車が疾走していく。
良いねぇ!

再び国1runを続けると、もうそこは興津宿に入る。
西本陣跡の碑もあるしね。

脇本陣水口屋跡、東本陣跡と続けざまに史跡があり、ついでに某電話会社の興津交換所もあった。
興津駅前の交差点もそのまま直進、やがて興津一里塚の跡。
さらにその先、「身延山道標」。

要するにここがかつての追分で、左に伸びていくのが「旧身延道」。
身延山久遠寺への参詣道ということやね。

「興津中町」の大きな交差点に出る。
国道1号から国道52号が分岐している。
この52号を現代では「身延道」とも呼ぶらしいけどね。
あくまでも車社会特有の便宜的なもの。

その次の「興津中町東」の信号もそのまま直進。
さぁ、いよいよです!
今日のクライマックス!

すぐのところに、3つに分岐する地点、一番左の狭い道が東海道だ。
いかにも旧街道らしい、微妙なカーブを描いているからね、すぐにわかるけど。
左に東海道本線が寄り添ってきたと思ったら、川(興津川)に突き当たった。

仕方ないから、広い道(旧国1?)に出て、橋を渡る。
渡り終わって、うーん、迷うなぁ。

何を迷うかと云えば、ここで東海道は幾筋かに別れるからね。
江戸期以前からあったとされる古道「地蔵道」、江戸初期の「中道」、天和年間に朝鮮通信使の往来のために追加された「上道」。
さらに安政の大地震で隆起するまで、波打ち際を命がけで通ったとされる「下道」とあるからね。

もっとも楽しそうな(というかアドベンチャー的要素が多いというべきか?)中道を行こうと決断したものの、上道も気になる。

橋渡ってすぐ鋭角に左折するのが上道らしい。
右斜めの道を行くと「瑞泉寺」。
上道の最大のウリがこのお寺。
ひっそりとした雰囲気のあるお寺だ。

残念ながら事前の下調べによると、「上道」はここから先、街道らしさがあまり残っていなさそうだ。
で、ここで引き返して、鋭角カーブまで戻る。
100mほど進むと、国1に合流するんだけど、そのほんの少し手前、左に入る狭い道、これが旧東海道中道だ。

何を隠そう、これから登るのは、かの有名な「薩埵(さった)峠」。
歌川広重の浮世絵、そして観光本・HP、様々なところで紹介されているあの風景が待っているのさ。

せっかくの中道だけど、すぐに東海道本線に遮られる。
戻って国1の左側を100m少々進むと、左折する小道が。
いかにも地元の方の生活道路っぽいが、ここに「薩埵峠官道中道」の案内板。
以降、しばらくはこの案内板が手掛かりとなる。

地元でも一応、この「中道」を正規の東海道としているのかな?
もっとも案内板が整備されていると思われる。
とはいえ、アドベンチャー要素盛りだくさんだけどね。

海岸寺、白髭神社と、斜面のわずかなスペースに建てられている。
一気に高度を上げたため、海が見えて見通しは良い。
もうここまで来たら案内板に従うだけ。
路面は完全にクロカン状態。

さすが静岡県、所々みかんが生っている。

自分以外、誰もいない、山の中のクロカンだ。
ひっそりとした墓地に出る。
その墓地の横の獣道のような斜面に階段があり、懸け登って行くのが東海道。


凄いねぇ!!
天下の東海道が、こんな所を通っていたんだ!

鈴鹿峠を思わせるクロカン道をひたすら登る。
こりゃ、ええ練習になるわ!

汗ダクダクになり、登りきってしばらく、「薩埵峠」の表示がある。
この辺りが峠のピークなのかな?

でも目的の風景はもう少し先らしい。
何度か登り下りを繰り返し、展望台らしきところに出た。

着いた!!
この景色だ!
パチリ。(冒頭写真)
(ちなみに左側線路が東海道本線、真ん中が国道1号、右側海に張り出してるのが東名高速)

残念ながら、富士山が見える天候じゃないけれど、それでも充分に感動できる風景だ。
写真やHPでは何度も見た景色だけど、やっぱりリアルは良いねぇ。
しばしrunを忘れ、立ち尽くした。

ちょうど反対側から歩いてきたと思われる男性に遭遇。
お互いに写真を取り合って別れた。

さぁ、良いrestになった。
ここからは下りだ。
所々で右手に海が見える、最高のロケーションの中、標識に従って走る。
といってもしばらくは1本道だから、迷うところじゃないけど。

やがて小さな分岐点があるけれど、当然右側の下りて行く方が正解。
すぐに西倉沢の集落に出る。

「西倉沢一里塚」。
その反対側には、山岡鉄舟ゆかりの「望嶽亭藤屋」という古い建物がある。

どうやらこの辺りは、間の宿として栄えたらしく、旧街道らしい街並みが何気に続いていて、それでいて車も人通りも少なく、静かでホッとする空間だ。

1kmぐらいそんな感じが続き、左手に「東海道名主の館小池邸」。
中は休憩所?みたいになってるらしいけど、道そのものが走ってて楽しいからね、パスして先へ行く。
町並みは続く。
いいねぇ、飽きないねぇ。

歩道橋を渡って右側の狭い方の道を行く。
まぁ、慣れてきてるからね、何となくオーラで分かるけど。

そこかしこに桜エビの看板が目立つ。
この先の由比宿は、桜エビが名物らしい。
と思ったらすぐに右側、JR「由比駅」。

東海道本線とは思えない静かな駅で、のんびり過ごせそうな感じだ。
しかも駅前がそのまま旧東海道という、最高のロケーションやね。
本日、ここをゴールとする。

今日はきつかったなぁ!
薩埵峠、楽しかったけど、ボリュームあった。
実走距離17~18kmぐらいかな?

駅の隣が小さなグランド(児童公園?)になってるのも嬉しい。
のんびりストレッチで体をほぐし、帰途につくコスモタイガー。
またまた東海道本線乗継だ。



※2015.5.29追記:地図、作成しました。(ここをクリック

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4 コメント

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さった峠 (iina)
2015-09-22 08:28:21
西園寺公望に覚えがあって、拙宅ブログを検索すると、やはりありました。それもコスモタイガーさんがランニングする
東海道の大磯に登場します。
大磯町に歴代首相の伊藤博文、大隈重信、山縣有朋等が別荘を建てたらしく西園寺公望もそうでした。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/4fb71984e302eaf2f62812086da80ab4

そうそうたる政治家が、いまの政治をみたら何というでしょうか。そのメンバーは、われわれが選んでいるのですから、我々
の程度もそれで測れると反省しなければなりません。

由比のさった峠からの眺望は絶景ですね。富士山を望めなかったのは惜しいことでした。さった峠から去って、また行きたく
思っているのではありませんか。富士を見るために・・・。

返信する
iina様訪問ありがとうございます (コスモタイガー)
2015-09-23 14:03:51
そうです、サッタ峠。
あの有名な富士の絶景は、曇天で見えませんでした。
いつの日か、また再訪したいという思いは、当然あります!

大磯もかつては別荘地だったそうで、著名人の別荘が目白押しだった記憶があります。
ただ、せっかくの松並木なのに、かなりの交通量で、首都圏に近づいたことを体感しつつ、若干、興ざめしたところもあったかな?

安保法には大反対で、皆目正当性は感じられませんが、かといって、雨後の筍のごとく起こるデモに加わりたいとも思わない、偏屈な自分がいます。
(まぁ、日々の生活や仕事に追われ、それどころじゃない現実もありますが・・・)

「今ごろ盛り上がるなら、なぜ、あの時盛り上がらなかったの?」
全然知らないところで勝手に決められたのではなく、我々も「選挙」という形で参加し、その結果選ばれた政治家達が出した結論です。
決まったことにぐちゃぐちゃ言うのは民主主義に反してるように感じるのは、私だけでしょうか・・・。

もし反対なら、次回の選挙で、「NO」というしかありません。
このデモに加わる多くの人たちが、民主主義を正しく理解し、投票の重みを真に理解しているなら、そしてそれが国民の大半の意見を映してるのであれば、次回、自民党は衆参ともに大敗するはずですよね♪
返信する
講演会の次に、・・・ (iina)
2015-10-02 09:07:22
田史郎テレビコメンテーターの「日本は良くなるか」につづいて、竹中 平蔵氏と佐藤 優氏の「世界経済が先読みできる!
超インテリジェンス教室」を聴いて参りました。

聴いた後に、コスモタイガーさんが歩いた東海道の第一宿場町の品川宿をぶらぶら散策しました。そんな気になったのも、コスモタイガーさん
と更家さんの刺激があったからだと思います。^^
鈴ヶ森までの4kmほどをブログに5回にわたってアップいたします。

返信する
iina様 (コスモタイガー)
2015-10-02 14:14:19
iina様訪問ありがとうございます。

品川宿は、東京のお膝元なのに、随分と雰囲気ある場所で、不思議な感じでした。
ここもまた訪問してみたい場所ではあります。
返信する

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