cosmotiger発信!!

日本一脚の速い「鉄ちゃん」を目指します!
時刻表検定1級
10km33:04、フルマラソン2:46:31

コスモタイガー漂走記~熊野古道伊勢路編(8)追伸

2019-10-08 | 熊野古道伊勢路run!!

2018年になり、正月も過ぎた。
さすがに峠越えもある伊勢路、雪に埋もれた個所も予想されるし、ランナーとしての本業?のレース出場にも忙しく過ごしていたある日。

上司に呼ばれて4月1日付で転勤を拝命された。
場所は何と!関西地区某所!!

とても自宅から通える場所ではないし、嫁の仕事もある。
即座に単身赴任を決定!
(※詳細は「つぶやき15」をご覧ください)

熊野古道伊勢路、というより名古屋ネタはやむなくここでいったん中断!ということにする。

せっかくの関西生活。
関西地区の旧街道をいくつか制覇してやろう!
幸い社宅は、旧東海道編のゴール、高麗橋に近い。

2018年4月、いよいよ関西編のスタートだ!

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コスモタイガー漂走記~熊野古道伊勢路編(8)~後編

2019-09-17 | 熊野古道伊勢路run!!

散々天気に苦しめられてきた熊野古道伊勢路だけど、さすがに今日は雨の心配はない。
ありがたいね~。
そんなこと思うと重たい足も少しは軽く感じる。

しばらくは国道runで、三木里集落を走る。
賀田湾の上を橋で渡るシチュエーションは明らかに「車仕様」だから、かつての街道はすでに消失、といったところか?

右にカーブし終えると、そこに「熊野古道」の見慣れた幟が建っている。
「はぁ?」と声が出てしまうけど、ここから山の中に再び入っていくんだね~。

通称「ヨコネ道」。
国道を山中から見下ろすように、並走している。

一段高いところを走ってるため、ここは見晴らしが良い。
青く映える賀田湾。
思わず足を止めてしまった。

再度国311に合流したのも束の間、200mほどで又もや看板あり。
そしてさらにいっそう薄ら暗い山の中に入れ、と指示している。
三木峠の始まりだ。

またもや登ったり下ったり。
八鬼山に比べりゃたいした峠じゃないんだけどね、一度気が抜けた後だけに、気持ち的にはキツい。

標高122m。
頂上には展望台が設置され、絶景を望むことができた。(冒頭写真

今度は下り基調。
ゴツゴツした岩が多く、走りにくいが、まっすぐに伸びる杉木立には癒される。

突然、舗装された農道と交差。
ここも良く見れば親切な案内板に助けられ、そのまま直進。

ここからしばらくはジグザグに。
民家の間を縫うように、人がやっと一人走れる狭路を走行し、降りきると国311。
そこには地域循環バス?の「新開地」という名のバス停がある。

国311を少しだけ走ると…。
「ここは古江町です」の看板の隣に、道標も設置され、ここからまた激しく登ることになるらしい。

今度は羽後峠。

これが今日最後の峠だ!
もうひと踏ん張り!

峠に次ぐ峠の連続で、古より随分旅人を悩ませたらしい。
八鬼山越えただけでもヘトヘトだもんね~。
そこで、懐に余裕ある者は三木里集落から舟に乗り、この先の賀田集落近くまでワープしたそうな。

羽後峠頂上。
残念ながら案内板が設置されているのみで、見通しは全く利かない。

休むことなく足を進めよう。
この羽後峠、所々に石垣のようなものが設置されている。
イノシシ対策ということだそうな。

ここから先、ちょっとややこしい道程だが、案内板は整備されているから、見落とさないよう注意すれば大丈夫。
途中には、秋葉神社の小さな祠があったりする。

水路が出現、その上を走るような形で左折。
さらにその先を右に下るとしばらくして舗装路に出た。

標識に従い、V字に左折、舗装路を20mほど降りたところに「賀田羽根の五輪塔」。

ここも道標があり、そのまま分岐する砂利道へ。
途中から舗装道となり、民家もちらほら見えてきた。
賀田集落に入った。

気持ちよくラストスパート!
のはずが迷ってしまった。

どこかで道標を見落としたらしい。
でも偶然の産物。
賀田集落のメインストリート?の静かな夕暮れの風景は素敵だ。

迷ったと思われる場所まで戻る。
あ、そうか、この階段を下りるんだね。

ゴールを予定していた「賀田駅」は賀田集落の中心から外れてるんだね。
途中から国311に合流し、古川橋をを渡れば直進するのみ。

港町らしい雰囲気の中、妙にだだっ広いグラウンド?が左手に現れた。
学校の跡地なのかな?
クールダウンとストレッチするには都合が良い。
そして右手、一段高くなってるところがJR賀田駅だ!

ここでゴール!
長かった~。

尾鷲市営の「ふれあいバス」の停留所がポツンと建っている。

1日4往復、早朝と午後のみ、では次回以降の利用も無さそうだけど。

鈍行しか停車しない無人駅。
人の気配もなく、静かに駅舎が横たわっている。
無造作に置かれた自転車は、まもなく降り立つであろう、近隣の高校生のものかな?


鉄ちゃんの端くれ?として、駅名標なんかシャメったりして♪

随分走った気がするけれど、熊野古道だけなら17~18km、尾鷲市内の迷走含めても20km弱かなぁ。
なんだかガックリするけれど、峠に次ぐ峠という状況は、単なる数字の問題ではない気がする。

やってきた普通列車。
前回同様、のんびり紀勢本線鈍行の旅→近鉄、で名古屋に戻るコスモタイガーであった。

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コスモタイガー漂走記~熊野古道伊勢路編(8)~前編

2019-08-08 | 熊野古道伊勢路run!!


★ブログ上は2017年、名古屋ネタです★

伊勢路も遠くなりにけり。
尾鷲を過ぎると、名古屋市民的な感覚では完全に旅行。

2017年もまもなく暮れようとという年末の忙しい時期になぜか代替で平日休みとなり、天気も良好。
絶好のチャンスとばかりに家を出る。

ここまで来ると毎度の近鉄→熊野古道特急バスのルートより、「名古屋南紀高速バス」の方が便利。
名鉄バスターミナル発8:10の新宮駅前行「急行便」に乗車。
すぐに都市高速に入り、そのまま東名阪を走り、快適に南紀地区まで運んでくれる。

11時過ぎ、「尾鷲市病院前」の停留所で下車。
文字通り、尾鷲総合病院が目の前で、尾鷲駅も徒歩10分程度の場所。

一応真面目なトレーニング(笑)だからね、スタートしたら食事どころじゃない。
そもそも山の奥深くにそんな場所もない。

ってことでちょっと早いけど軽食としよう。
目の前に「おさかな市場おとと」なる食堂。
まぁ、ドライブインのようなもんだね。

中に入ると、いかにも尾鷲らしい漁船をイメージした装飾。

頼んだのはびんちょうマグロ丼。(冒頭写真)
なかなかおいしい。
小盛だけど、走る前だからちょうどいいか!

って、食レポなんかしてどーする!
そういえば旧街道ラン初の食レポなのさ。

さぁ、小腹膨らませ、コーヒーなど飲んで休憩してたら正午近くなってしまった。
ぼちぼちスタートしましょうか。

そもそも純粋に前回の続きなら、「夢古道の湯」からのスタートになるんだけどね。
それじゃ激しい山越えの前にまともな補給もできない。
少し重複しちゃうけど、前回駆け足だった尾鷲市街を再チェックするつもりで、ここをスタートにしたのさ。

とりあえず前回ルートを走るだけ。
見覚えのある何度も迷った「矢浜(やのはま)道」を案内する看板。

そして、狭路をくねくね入れば、ホンマかいな?と疑いながら通り抜けた矢浜道。
せっかくの手作り看板は電柱の死角になってしまってるのさ~。

普通の路地に出たら、またすぐに「え?」。


この矢浜道はとにかく細心の注意を払って走らないと(歩かないと)絶対迷う!
2度目なのにまた迷う。

やっと普通の生活道路に出たと思ったらなぜか一部通行止めになっていて、ますます混乱したものの、何とか矢浜道を脱出?!
そこにあるのが、「矢浜浄土宝筺塔」で、ここまで来ればホッと一息。

見覚えのあるコンビナート群の中を走れば、前回コースアウトした分岐点。
まっすぐ行けば「夢古道の湯」。
ここから右へ登って行くのが熊野古道八鬼山越え(世界遺産)で、恐怖?の案内板が建っている。

そう、恐怖だよ。
西国一の難所とされた八鬼山越え。
途中で命を落とした者も少なくなかったと言われている。

深呼吸。
目指すのは九木峠。
さぁ、行くぞ!
現代ではありがたいことに世界遺産にもなっているおかげで、100mごとに道標が整備されている。

しばらくは右にコンビナートを見ながら、稜線に沿ったのどかな舗装道。
途中、左の山の中に入るよう、指示されている。
ここからは完全なるハイキングコース&トレイルラン。

こんな年の瀬なのに、全身から汗が噴き出る。
とにかく登るだけ。
ここの石畳は江戸期のものが残っているとかで、少しは情緒も感じて…と言いたいところだけど、そんな余裕はない。

途中、籠立場。
紀州藩主や巡見使が、駕籠を止めて休憩した場所として案内されている。
乗ってる方もキツいだろうけど、真に休憩したいのは、駕籠を背負ってた人たちの方だろうさ、きっと!

登り坂が終わることはない。
木々に覆われ、日差しも届かない。
俗世間から離れてしまったかのように山の中の1本道。

クマに出没注意、なんて看板も時折見かけるが、一応リュックに鈴はつけてあるし、そもそも季節柄クマの出る時期ではないことが少しだけ救いではある。

ますます傾斜が厳しくなり、延々と続く登り坂&つづら折り。
七曲り。
そんな名前がついてるぐらいだから!

桜茶屋一里塚跡。
そういえば久しぶりの響きだ、一里塚。
残念ながら文字通り「跡」であって、こんな山の中のどこにそんなものがあったんだ?と思わされる風景だ。




古道沿いに蓮華石、烏帽子石、なんてのもあるが、写メする余裕なし。
「石なんか興味ねぇよ」と言い訳しておく。

やっと少し広いスペースにベンチもあって、ここが九木峠。
案内板とともに、大正15年作の小さな道標が残されている。




「みぎみきさとみち」「ひだりくきみち」
左の九鬼集落、あの九鬼水軍の本拠地だろうか?
興味は尽きないけれど、それじゃ大幅にコースから逸れてしまう。

ってことで、熊野古道は右ね。
そしてそれは更なる登りを意味する。

途中、ちょっと朽ちた感じのお社があり「荒神堂」というらしい。

さらに進むと、やっと登り切った!
ここが九木峠の頂上らしく、かつては三軒茶屋と称する茶屋があったとされている。

展望台のようになってるんだけどね、周囲の木々が伸びきっており、残念ながら見通しは全く利かない。

ここからはやっと下り。
二手に分岐しており、江戸道と明治道でどちらも熊野古道には違いない。

旧街道runのコンセプトを思って、ここは「江戸道」を選択、左の道を降りる。
得意の下りを軽やかに…、と言いたいところだけど、こんな感じ。
重い軽いを言ってるレベルじゃない(笑)

熊どころか人の気配もない平日日中の山の中。
聞こえてくるのは自分の足音だけ。

十五郎茶屋跡。

ここも現代では簡易ベンチが設置されているのみで、お茶なんか飲めません。

明治道と合流し、さらに下り続けると、右手に小さな川(沓川)が寄り添う形になり、橋の手前のY字路を左へ。
すぐに「名柄一里塚跡」。
さっきの桜茶屋一里塚から4kmしか走ってないんだね…、悲しくなってくる。

やっと広がりのある風景になってきた。
集落が近いのかな?

途中から舗装路になり、集落に入り、JRの踏切を渡る。
「三木里」集落だ。

国道311にぶつかった。
今まで走ってきた道が道だけに、片側1車線が映えて見える。
ここで左折し、ちょっとの間国道そのままが熊野古道らしいけれど。

それより何より道路の向こう側は海!
綺麗!
三木里ビーチ、なんて名前が付いているらしい。


しばし立ち尽くしたい心境だけど、トレーニングが成立しなくなってしまう(・_・;)
ってことで国道にすぐに戻り、そのまま国道run。

沓川を小さな橋で渡ってすぐ、左の堤防沿いの道を行くのが正解らしい。

潮風を感じる堤防道路をこのまま…、と言いたいところだけど、右手の階段を下りて最初の路地に入る。
集落の中の静かな住宅街、何だか邪魔してるみたいで申し訳なく走り抜ける。

信号のない横断歩道で国311を横断。
路地同士が重なり、T字路になっているから、右折して坂道を駆け上がる。
矢浜道を思い出してしまう。
とにかく狭路が入り組んでてややこしいが、登りきったところは猟師町らしい静かな街並みとなる。

400m弱、T字路で行き止まり。
ここを左折し、いったん国道に出る。

角には「油屋民宿」。
こんな鄙びた民宿にも泊まってみたいなぁ。

またまた目の前は海。
しばらく国道を走り、八十川橋を渡る。

実はこの橋の手前から右折している県道159を進めば、JR紀勢本線「三木里」駅は近く、徒歩でも10分かからない。
というより、尾鷲市内からなら、ここでいったん区切るのが普通のハイキングコース。
いわゆる一般向。

そりゃそうだよ、西国一の八鬼山越えを終えたんだから!
しかもこの先連続して2つの峠越えがあるからね~

が!
健脚者?のHPのいくつかはそのまま古道を進んでる。

健脚者を上回る(多分…)自分も迷わずこのまま進むのだ!
トレーニングだよ、トレーニング!。

橋を渡り切り、そのまま国道沿いに走るコスモタイガー。
至福の時間はまだまだ終わらない。

(後編へ続く)
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コスモタイガー漂走記~熊野古道伊勢路編(7)

2019-05-17 | 熊野古道伊勢路run!!

★ブログ上は2017年。名古屋ネタです。★

2017年になり、冬どころか桜の季節も終わり、夏がそこまで来ている5月末。
平日の「代休」を活かして、やっと今年初めての旧街道runを決行することにした。

今回から大きな(でもないか…?)変化。
今まで走る時は概ねコンタクトだったんだけどね。
今日は眼鏡。

実は手元の資料や地図の文字がここ数年で急激に見にくくなってきてね(泣)。
要するに老眼ってことね。

今後少なくとも旧街道runは眼鏡で走るしかなさそうだ。
年取ったなぁ…。

松阪まで近鉄、熊野古道特急に乗換える毎度のパターン。
すでに慣れてきて、新鮮さが薄れてきているけれど、選択肢がそんなにないからね~。

前回のゴール地点は「海山バスセンター」。
当然ここからスタート、と言いたいところだけど、少し戻る形になる上にコンビニもない殺風景な場所で、腹ごしらえもできないしねぇ。

ってことで、急きょ1つ手前の「紀北町海山」の停留所に降り立った。(冒頭写真
前回、この停留所を通った時に、コンビニが隣り合わせていることを覚えてたんだよね。

軽くサンドイッチを頬張ったところで時計を見るとちょうど正午だ。
さっそくスタートすることにしよう。

といっても、しばらくは前回と重複の相賀集落
今度こそのんびり散策したいところだけど、それじゃ練習にならないし(笑)、帰路のアクセスも限定されてるから「予定外」の行動はなるべく控えないとね。

はい、素通りして前回コースアウトした「銚子橋北」の交差点に5分ほどで到着♪

さぁここからが実質のスタートです。
国42を渡ってそのまま直進!
要するに県道760号ね。

水神社、という可愛らしい神社もあるが、まだロクに進んでないからね、スルーして川沿いの道を進んでいく。
左手に流れるのは「銚子川」といい、透明度では有名な川らしい。

約1.5km。
赤い欄干が印象的な「便の山橋」が左手に。

この橋で銚子川を渡るのが熊野古道だけど、ここはあえて直進!
寄り道ね。

すぐに現れたY字路は右。
この辺りは、名前は不明だけど、時計が止まったような静かな集落が続く。

宝泉寺。
この辺りに残る伝説、種蒔き権兵衛さんの菩提寺とある。

権兵衛って誰やねん?
一応下調べはしたよ。
元武士でありながら、この辺りに百姓として住み着き、得意の狩猟で馬越峠に現れる大蛇を退治して村を守った人、ということになっている。

さらに進み、神社を超えた所の分岐点にあるのがその権兵衛さんの屋敷跡。

正確な場所は目の前の田んぼの中らしく、白い標柱がひっそりと建てられている。

来た道を戻ってもいいけどさ、県道760に出ちゃったからこの道でそのままさっきの便の山橋まで戻ろう。

橋を渡って案内表示に従いながらすぐに民家の間の細い道へ。
平成に入ってから発見された石畳(というより階段?)が少しだけ残り、「鷲下道」と呼ばれているようだ。
走ってたらあっという間だけど。

さぁ、ここから始まるよ、本格的なクロカンだ!
世界遺産「馬越峠」。

案内板は整備されてるし、大蛇は権兵衛さんがやっつけてくれたから安心。
念のためリュックにはクマ除けの鈴も付けてある。

江戸時代に作られたとされる石畳は2.2kmもの間、現存するという。
ただし、ひたすらに登り、風情が…なんて余裕はない。
あっという間に汗が吹き出し、息も上がる。
両側とも深々とした森の中、日が遮られてるのがせめてもの救い。

夜泣き地蔵、なんてのもあるけど。
手だけ合わせて足を進める。
わずかに見えた右手の山々の稜線に癒される。


途中、馬越一里塚、なんてあったらしいけど、登るのに必死で存在忘れてた!
約30分!登り続けた先がやっと頂上!
標高332mらしい。

もっとも周囲は山の中で、特に見るべき景色もない。
ここから天狗倉山への登山道が分岐。
かなりの急坂で、徒歩なら30分程度、山頂は絶景ということで、寄り道したい気持ちもあって随分迷ったけど、先の道のりと時計を見ての検討!
ここは無難に、さっさと降りることにしましょう。

今度は下りの石畳。


当たり前だけど下りはペース速くなるよね。
すぐに案内板とお地蔵さん。
「桜地蔵」というらしい。


さらに降りるとすぐに東屋が整備され、展望台になっている。
秀逸!な景色にしばし見とれる。

さぁ、まだしばらくは下りが続くよ。
若いころは、というよりほんの10年ほど前までは下りは一気に!だったんだけどね、最近膝が痛くって。
トシ取ったもんだねぇ。

石畳が終わり、少し開けた所にあるのが馬越公園。
少し奥に入ったところに「馬越不動尊」なんてものがあり、暑さを忘れさせてくれる滝がある。


ここまでは車が入ってこれるらしく、簡易舗装の道となる。
かなりの下り坂、途中で自販機。
すでにペットボトルのお茶は飲み干してしまったからね、給水しようと思ったんだけど壊れてる(泣)。

まぁこれから集落の中に入るから何とかなるさ!
1本道ながら、途中、墓地の中を走るのが熊野古道。
そして墓地を抜ければそこは集落の中。
ついに尾鷲市の住宅街だ。

下りきったところで突き当って川沿いの広い道に出る。
川の名前は「北川」。

このまま左斜めの北川橋を渡るのが熊野古道らしい。

その前に右を見ると「金剛寺」と「尾鷲神社」が並んでいる。

特に尾鷲神社の方は大きなクスノキもあり、古い歴史があるらしい。
とはいえ、トレーニング中だからね、手だけ合わせて先へと進もう。

北川橋を渡ると尾鷲市の中心街。
「中心」なんていうと物凄い繁華街のイメージがあるけれど、人口約17,000人の町。
しかも平日日中ということで、昭和チックな落ち着いた街並みが息づいている。
中井町っていうんだね。
500mほど西がJR尾鷲駅であることが信じられない。

この辺りをゴールにしてもいいんだけど、トレーニングの強度としてもイマイチだし、腹案があるからもう少し頑張ってみる。
幸い町中でも熊野古道の案内はしっかりしてあるからありがたい。

観光物産協会を超えたら左折、またすぐに右折すると第三銀行尾鷲支店。

特に見どころがあるわけじゃないが、何気に魅せられる静かな街並みが続いている。

さらに町中run。
林町、というらしい。
街道らしい一本道が続いている風景は素敵だなぁ。


道なりに進むと左手に庚申祠。
続いて中川橋を渡り、JR紀勢本線の陸橋を潜る。
この道は広くはないけれど、尾鷲市民にとっての生活道路らしく、路線バスも通っている。

すぐに左手、熊野古道の案内板があり、再び庚申祠がある。
ここを左折するんだね。

で、ここからがややこしい。
小さな道標と手元の資料を凝視?して確認しながら走る。

その道標すら電柱に隠れてたりするからね、わかりにくい~。
「矢の浜道」と称する部分で、民家の路地裏を右に左に迷いながら走る。
人間一人がやっと通れるほどの道幅、道標がなければこれホントに熊野古道?と疑心暗鬼になってしまう。
完全に怪しい人と思われそうだ。

芝生広場のような矢浜公園に出た。
道標と資料を何度も見返しながら走ると、何と熊野古道と思しき道は工事中で行止り!
仕方なく少し戻ってさっきのバス通りに戻る。
そこには「岡崎野田」の停留所。

これから先、このバス道に沿って走るから、目印としてはちょうど良い。
交差点に出た。
「矢浜浄土宝篋印塔」。
南北朝時代に建てられたというなかなかの史跡のようだ。

急に道は広くなり、左側にはコンビナート?工場?のような建物が見えてきた。
急に雰囲気が変わって心配になるけど、地図見ても間違ってないし、リサーチしておいたとおり、バス停を見つけながら走る。

工場の前。


矢ノ川を渡り、すぐ左折。
全然街道らしくない道だけど、はい、次のバス停。


ここで右手、登っていく道が分岐している。
案内板もあり、熊野古道はこっち、と示している。

さらに「向井」があって「向井小学校前」とバス停を目印に走る。

最難関の1つ、八鬼山峠越え。
でも時計は15時過ぎ。
いくらなんでも今からじゃ無理!

ってことで熊野古道としてはここでコースアウト。
そのまま直進し、「向井」「向井小学校前」の停留所を通過する。

「熊野古道センター前」。
ここまで来ればその施設を示す看板が各所に建っており、それに従うだけ。

名前の通り、熊野古道の歴史や自然を展示・案内する県営の施設だ。
地元の方が利用できる学習室なども併設されているらしい。

古道センターの奥には隣り合うように「夢古道の湯」がある。

残念ながら温泉ではなく、海洋深層水を利用した普通のお風呂、ということらしいが、時間があればここで一風呂、も考えてたんだけどね。

腹案の第1候補としてここをゴールにしてたんだけど、懸念した通り、尾鷲市内の矢の浜道に意外に手こづったりして時間的に厳しくなってしまった。
20分程度の余裕はあるけどさ、入浴するにはちょっと慌ただしいな。

ってことでしばし高台の風景を楽しみつつ、給水したりストレッチしたりしてプチ休息。

ただ気持ちが切れちゃった。
runはここでゴールにしよう。
あとは予備の腹案場所までウォーキングとしよう。

走ってきた道をゆっくり降り、バス通りに出たら右折して先へ進む。
JRの線路の下を潜るけど、その手前に「→村嶋不動滝」なんて看板があるから少しだけ寄り道。

徒歩5分程度で滝到着。

場所的には「夢古道の湯」のすぐ裏みたいな場所らしく、ぐるっと大回りさせられた感覚だけど、そういう道しかないんだから仕方ない。

再び戻ってJR線の下を通ってT字路は右へ。
海沿いのドライブウェイ状態の県道778号を歩くだけ。

綺麗な海岸風景にこころが洗われる。


寄り道分を除けば夢古道の湯から徒歩20分ぐらいか?
県道右手、少し高くなったところにJR紀勢本線「大曽根浦」駅が見えてきた。
さぁ、ここを本日の本当のゴールにしよう!


すでに16時半を過ぎている。
無人駅。
給水しながら静かに普通列車を待つ。
これも鉄チャンにはたまらない時間。

ロングシートのディーゼルカーがやってきた。
ここから松阪まで2時間余り、鈍行列車の旅。

11年目に入った旧街道run。
確実に年齢による衰えを感じつつ、帰路に着くコスモタイガーであった。
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コスモタイガー漂走記~熊野古道伊勢路編(6)

2019-03-13 | 熊野古道伊勢路run!!

★ブログ上は2016年。名古屋ネタです。★

なんだかんだと忙しい日々を送りつつ、たまに時間があれば体調を崩したり、はたまた雨天だったり、としているうちにほぼ1年もの間、旧街道runから遠ざかってしまった。

2016年9月上旬。
代休で平日が休みとなったコスモタイガー。
名古屋の空は綺麗なスカイブルー!
念には念を入れて携帯で尾鷲地区の天気予報を確認すると、☀マークが並んでいる。

ヨシ!決行!

といっても往復の手段は限られてるからね。
近鉄で松阪駅に降り立ったのが9時半。
そして毎度の熊野古道特急バスに乗継。
ちゃんと時刻も調べ直してきたからね。

観光バス仕様の快適なバスに乗客は自分入れて数人。
前回・前々回と2度もお付合いした「梅ヶ谷」を通過し、1時間半余りで「古里」停留所到着。
こんな所に平日に降り立つ物好きは自分一人だけ。

まずは前々回のゴール、古里温泉に挨拶だけしておこう。
徒歩10分弱で到着。

前々回は冷たい雨の中、周囲を見渡す余裕もなく、あったまりたい一心で駆け込んだ記憶しかない。
今日はしっかりシャメも取り、記憶に留めておこう。
さすがにこれから走るのに温泉は入らないけどね。


すでに正午が近い。
さっさと本日のトレーニング開始。

今歩いてきた道を逆走し、何度目かの変則5叉路。
前々回から気になって仕方ない「←一石街道→」の標示板。


つまり今走ってた道がそれにあたるわけ、変則5叉路はいわば熊野古道と一石街道が交わる場所ってことなんだね。

ここからが前々回の続きで、左折する。
昔ながらの民宿や公民館が良い感じで、古道らしさを残している。

民家の裏庭みたいなところで突然道は行止り。
目の前は堤防で、現代では熊野古道はここでいったん途絶えている。

堤防に沿って細道もあるけど、地図を確認する限り、それもこの先で行止りになるようだ。

せっかくだからちょっと寄り道。
案内板に従い、海の方へ。

古里海水浴場。
今日は本当にきれいな海だ。

あと1ヶ月ぐらい早かったら、もう少し活気のある集落が見れたのかもしれないね。

さて、熊野古道に戻って先へと進もう。
少し戻った十字路から踏切を経由し、いったん国道42に出る。
「古里」の交差点だ。

約600mの国道run。
古里トンネルが見えてきた。

そこに案内板があり、左に分岐する山道に入れと指示している。
古里遊歩道として整備されているエリアだ。
佐甫(さほ)道という別称もあるらしい。

登りきったところが展望台。
あんなに灰色だった前々回。
晴れていればこんなに美しい。


小島が連なる風景に、この辺りは「紀伊の松島」とも云われている。

さらに遊歩道を走る。
トレッキング道は足には優しい。

若宮神社。
どこかで聞いたような名前だが、名古屋のそれとは随分違う。
海に向かってひっそりと鎮座している。


鳥居を潜って赤い橋を渡ると、そのまましばらく防波堤の上を走るのが正解らしい。
左側には、のどかな漁港(道瀬港)があり、その向こうには青一色の熊野灘が広がっている。

Y字路になったら右。
海岸から離れ、集落へと入っていく。

300mほどで、左の林道に入るよう、案内板がある。
再び山の中へ。

ここから「三浦峠」の始まりね。
別名を熊谷道とも称し、やはり世界遺産に指定されている。
見上げるほどの階段にため息が出る。


並走する国42は、トンネルに入ってしまう中、熊谷道は延々と登り坂。
でもさすが世界遺産、案内板が整備されてるのは有難い。

約15分。
はい、頂上。


あくまでもトレーニングの一環!
休憩なんかする発想はない。

下りだしてすぐ、道は舗装路になった。
一本道をひたすら下ると、右側に墓地が見え、T字路に。

正面に案内板があるから、指示通り右折。
すぐ左手にある簡素な無人駅舎はJR「三野瀬」駅。

三野瀬集落のメインストリート?
でも誰にも会わないけどね。
のどかだなぁ。

踏切を渡り、国42に合流すれば、再び熊野灘を見ながらのrunとなる。
この辺りは三浦海岸と呼ばれ、美しい海岸が広がっている。

レストラン風の建物がある。
頭上には車用の標識。
「熊野古道、始神峠」の文字。
迷わず左折。

何やら少し広い公園のようになっている。
地元の人が数人、のんびり休憩している。

「始神さくら広場」。
名前の通り、この辺りでは桜の名所とか。

この公園を過ぎた所から右に折れる芝生道が熊野古道なんだね。

傾斜もなく、足に優しい♪

って喜んでるのは今のうちだけ。
徐々に山の中に入っていく。

右側の防護柵は、鹿の害から守るためのものらしい。
案内板に従い、とにかく道なりに。

傾斜がきつくなり、足元が悪くなってきた。
次なる峠が始まったようだ。

世界遺産始神(はじかみ)峠。
距離は短いものの、難所の1つであるとともに、頂上からの景観は江戸時代から行き交う人々に愛されていたという。

再び登るだけ。
木の根っこばかりで走りにくいんだけど~。


汗ダクダクになりながら、何とか登頂!


そして江戸の頃から有名というその景観をパチリ!(冒頭写真)

はい、休憩おしまい!
緩やかな下り坂を下りる。

しばらくすると、明治道と江戸道の分岐点。


迷うねぇ。
ちなみに歩きやすい(走りやすい)のは明治道。

そりゃそうだ。
だいたいこういうのは、古い道が歩きにくいから、バイパスとして新道が作られるわけだから。

でも世界遺産になってるのは江戸道。
旧街道runの趣旨も、江戸がターゲット。
そしてこの江戸道は距離的には短く、760mで国道に出てしまう。

じゃ、江戸道を往復して、ここにまた戻って明治道、ということにしましょうか!

はい、往復約1600m。
戻って明治道を下れば、左手に宮谷池。

まさに深々と。
余計な音のない静かな癒し空間だ。

しばらくは徐々に下りながら、道なりに走る。

大舟川が右に現れ、橋があったら左岸の道へ。
道標に従い、集会所のところで右折して、国42を斜めに横切るのが熊野古道。

しばらくして紀勢本線と並走し、県道734号と交わったら右折し、再び国42を横断。
小学校を過ぎてまたまた国42に吸収されてすぐ、大きな橋を渡る。
下を流れるのは大河内川。
ここも見晴らしの良い絶景ポイントだ。


ここから先はベースアップ。
案内板もポイントとなるべきところには設置してあるし、何より国42に吸収されたり離れたり。
まさに東海道や中山道同様の「斜めに分岐する旧道」が熊野古道なので、地図見なくても「あ!ここ」と勝手に体が反応する。

国42「船津駅前」の信号。
名前の通り、左手奥まった所に、紀勢本線の船津駅がある。

その先で再び国道から分岐し、八重垣神社、龍谷寺と、街道らしい名刹が続く。

案内板に従い、テンポ良く走る。
右手に見えてくる船津小学校は、今も現役の木造校舎だ。

永泉寺もこの辺りでは有名な古刹らしいけれど、リズム良く走ってここはスルー。
あくまでも主人公は熊野古道そのものだから!
じゃなかった、トレーニングだから!

再び国42に吸収され、紀州自動車道の下を潜ると、ちょっと開けた町らしくなってきた。
相賀地区ね。

相賀北の信号を過ぎ、ガソリンスタンドのところで左に分岐。
すでに14時半過ぎ、疲れてきた。

相賀神社。

リサーチによれば、創始年不詳ながら、古来より移設されることなくこの場所に鎮座する名刹とある。
とりあえず神様に手を合わせておく。

ここでコースアウトし、東へ約300m、JR相賀駅に向かう。
ここもまた鈍行しか停車しない無人駅。


鉄チャンとしてはむしろそこが興味をそそられるところで、ここをゴール!
とついさっきまで思ってたんだけどね。
次回のことを考えるとね~。
まだ列車が来るには時間もあるし。

ということで、街道に引き返し、もう少し頑張ってみることにした。
予備案決行だ。

街道を進んですぐ、相賀神社の隣が東雲寺、さらに真興寺、と続く。
特に真興寺は、名前の通り、真田氏が興した寺、という意味らしく、大いに興味をそそられる。

なぜここに真田氏が?とは思うけどね、社伝では真田大助幸昌(幸村の子供)が興したことになっているらしい。
ということはやっぱり真田大助は、豊臣秀頼を伴って大坂城を脱出したのか?

その途中にここに立ち寄り、眼前の海から薩摩の国へ逃れたのかな?
そうでもない限り、こんな所に真田大助が来ることもなさそうだけど…、などと空想をめぐらせてみたりする。

けど、こんな所に中途半端に立ち寄ったらかえって未練タラタラになりそうだし、予備案にした以上、バスの時間が気になってさ。
思い切ってスルー!!(涙)

すぐに堤防にぶち当たり、道は行止り。
堤防道路に上がって右に行けば、すぐに国42に突き当り、銚子橋。

熊野古道はここをそのまま横断し、県道760号を進んでいくわけだけど、コスモタイガーはここでコースアウト。

銚子橋を渡ると、そこは妙に閑散とした感じの海山(みやま)バスセンター。


熊野古道特急以外にも、目の前の国道沿いのバス停には紀伊長島駅と尾鷲駅を結ぶ路線バスもあるようで、ちょっとした集散地になっているらしく、次回のことを思えばここをゴールにするのが無難な選択だろうと判断したのさ。

時計もすでに15時を過ぎている。

少し給水&休憩&着替え。
次回のために時刻表もシャメにしておこう♪


国道反対側には、紀伊長島方面のバス停もある。
時刻表を検討すると、熊野古道特急より先に、紀伊長島駅行の路線バスの方が先に来る!
というより、すぐに来る!

ってことで、予定変更し、2度と乗らないかもしれない路線バスに乗車♪
思わぬ幸運にテンションup!

で、紀伊長島駅に出たら、流れ的にJR紀勢本線鈍行の旅。
真っ当な鉄チャン?に戻った気持ちだ。

多気駅で乗換、松阪下車。
ここで近鉄急行に乗換えれば、あとは毎度の帰路ルート。

今日は暑い中、結構走ったね~。
熊野古道だけで20kmぐらい。
枝葉の部分も含めれば、22~23kmといったところかな?

疲れたなぁ。
近鉄車内では爆睡のコスモタイガーであった。
コメント (2)
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