WBA世界バンタム級タイトルマッチ ウラジミール・シドレンコVS池原信遂

シドレンコ　大差判定で防衛成功

序盤は相変わらず難攻不落のシドレンコ。
体格差から来るパワーで案外楽に押していけるかと思われた池原だが、
シドレンコの右ボディフックと右アッパーが要所を締め、序盤のペースは持っていかれた。
３ラウンドに右目尻をバッティングでカットしたあたりから目が覚めたのか、
リング中央での打ち合い・押し合いを互角に持っていけるようになった。
だが、シドレンコ、引くことはあっても退くことがない。
ぎりぎりのところで踏みとどまって池原に応戦する。
お互いに捨てパンチなく、中～近距離で拳を振るいあう展開。
個人的にはファイタータイプはあまり好きではないが、
こういう試合を見せられると胸を打たれてしまう。
リングのど真ん中で両者打ち合うが、一発一発の的確さでシドレンコがやはり上回っていた。
中盤は互角に近い内容まで持っていけたのだから、池原としては強いワン・ツーで一気にロープへ追い込み、
明確にポイントを奪取するラウンドが作れれば、採点結果もあるいは変わっていたかもしれない。
しかしそれを許さないのが王者の意地、というか底力か。
勝利という結果は伴わなかったが、胸を張れ、池原！