左上の回路で抵抗に流れる電流i1~i3を求める場合、オームの法則では解けないので、一般にキルヒホッフの法則を使います。やってみましょう。(i2の方向は実際には逆かも知れませんが、とりあえず、この方向で考えます。実際の方向は最後にわかります)
[i3=i1+i2]
9 i1+3(i1+i2)=8
5 i2+3(i1+i2)=6
この連立方程式を解きます。
12 i1+3 i2=8 -----------①
3 i1+8 i2=6 =12 i1+32 i2=24 -----------②
②-①は
32 i2-3 i2=24-8
29 i2=16
i2=0.55
(数値がプラスということは、i2の向きは図の通りということです)
これを①に代入して
12 i1+1.65=8
12 i1=6.35
i1=0.53
i3=i1+i2 だから
i3=1.08
とでましたが、まあ結構じゃまくさいですよね。そこで、「テブナンの定理」の登場となります。
【テブナンの定理】
中断の図の、3Ωに流れる電流iを求めます。
まず3Ωを取り払い、端子電圧vを定めて、次の2つの作業をします。
<1> vの値を求める。
<2> vから見た回路インピーダンス(Ri)を求める。
<1>は
v=5(8-6)/(9+5)+6 (回路電流を求めて、5Ωの電圧降下を6Vの電源に加算)
v=6.71(V)
<2>は、電源のインピーダンスはゼロだから1本の電線と考えると、9Ωと5Ωの並列合成抵抗がRiになります。よって
Ri=(9×5)/(9+5)
Ri=3.21(Ω)
<1>と<2>より元の回路は、下図のように、内部インピーダンスがRiの電源vに負荷抵抗R(3Ω)が接続された回路と等価になります。OKですか?
ということは、3Ωに流れる電流iは
i=v/(Ri+R)
i=6.71/(3.21+3)
i=1.08
となって、さっきキルヒホッフの法則で求めたi3と一致しましたね。あとはオームの法則ですべて解けます。
実に簡単に解けるでしょ?(^^)
【おまけ】
練習のための[おまけ]を付けます。暇つぶしにどうぞ。
右図の回路をキルヒホッフの法則で解くのは大変です。こんなときこそテブナンの定理です。センターの3Ωを取払って、端子電圧a、bを求めます。
<1>電圧aは10×4/5=8 電圧bは10×3/5=6
よってa-b間電圧vは8-6=2(v=2)
<2>a-b間の回路インピーダンスRiは、電源を1本の電線として、(1Ωと4Ωの並列)と(2Ωと3Ωの並列)の直列だから、
Ri=4/5+6/5 =2
vとRiの値から等価回路は下図のようになります。よって
i=2/(2+3) =0.4
[ついでに]元の回路の4Ωに流れる電流を求めます。4Ωを取払ったときの回路電流Iは、
I=10/{(4×2)/(4+2)+3} =2.3(A)
よってa点を流れる電流Iaは、
Ia=2.3×2/6 =0.77(A)
よって、このときのa点の電圧は
a=10-1×0.77 =9.23(V)
次にa点から見た回路インピーダンスは、{(2Ωと3Ωの並列との3Ωの直列)と1Ωとの並列}だから、
Ri={6/(2+3)+3}/[{6/(2+3)+3}+1]=0.81
よって
i=9.23/(0.81+4) =1.92(A)
よって、元の回路のa点の電圧は
Va=1.92×4 =7.68(V)
はい。これですべてが求まりますね。(^^)
関連記事:テブナンの定理 と 重ね合わせの理 ② 2011-01-13
[i3=i1+i2]
9 i1+3(i1+i2)=8
5 i2+3(i1+i2)=6
この連立方程式を解きます。
12 i1+3 i2=8 -----------①
3 i1+8 i2=6 =12 i1+32 i2=24 -----------②
②-①は
32 i2-3 i2=24-8
29 i2=16
i2=0.55
(数値がプラスということは、i2の向きは図の通りということです)
これを①に代入して
12 i1+1.65=8
12 i1=6.35
i1=0.53
i3=i1+i2 だから
i3=1.08
とでましたが、まあ結構じゃまくさいですよね。そこで、「テブナンの定理」の登場となります。
【テブナンの定理】
中断の図の、3Ωに流れる電流iを求めます。
まず3Ωを取り払い、端子電圧vを定めて、次の2つの作業をします。
<1> vの値を求める。
<2> vから見た回路インピーダンス(Ri)を求める。
<1>は
v=5(8-6)/(9+5)+6 (回路電流を求めて、5Ωの電圧降下を6Vの電源に加算)
v=6.71(V)
<2>は、電源のインピーダンスはゼロだから1本の電線と考えると、9Ωと5Ωの並列合成抵抗がRiになります。よって
Ri=(9×5)/(9+5)
Ri=3.21(Ω)
<1>と<2>より元の回路は、下図のように、内部インピーダンスがRiの電源vに負荷抵抗R(3Ω)が接続された回路と等価になります。OKですか?
ということは、3Ωに流れる電流iは
i=v/(Ri+R)
i=6.71/(3.21+3)
i=1.08
となって、さっきキルヒホッフの法則で求めたi3と一致しましたね。あとはオームの法則ですべて解けます。
実に簡単に解けるでしょ?(^^)
【おまけ】
練習のための[おまけ]を付けます。暇つぶしにどうぞ。
右図の回路をキルヒホッフの法則で解くのは大変です。こんなときこそテブナンの定理です。センターの3Ωを取払って、端子電圧a、bを求めます。
<1>電圧aは10×4/5=8 電圧bは10×3/5=6
よってa-b間電圧vは8-6=2(v=2)
<2>a-b間の回路インピーダンスRiは、電源を1本の電線として、(1Ωと4Ωの並列)と(2Ωと3Ωの並列)の直列だから、
Ri=4/5+6/5 =2
vとRiの値から等価回路は下図のようになります。よって
i=2/(2+3) =0.4
[ついでに]元の回路の4Ωに流れる電流を求めます。4Ωを取払ったときの回路電流Iは、
I=10/{(4×2)/(4+2)+3} =2.3(A)
よってa点を流れる電流Iaは、
Ia=2.3×2/6 =0.77(A)
よって、このときのa点の電圧は
a=10-1×0.77 =9.23(V)
次にa点から見た回路インピーダンスは、{(2Ωと3Ωの並列との3Ωの直列)と1Ωとの並列}だから、
Ri={6/(2+3)+3}/[{6/(2+3)+3}+1]=0.81
よって
i=9.23/(0.81+4) =1.92(A)
よって、元の回路のa点の電圧は
Va=1.92×4 =7.68(V)
はい。これですべてが求まりますね。(^^)
関連記事:テブナンの定理 と 重ね合わせの理 ② 2011-01-13
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます