SARAのブログ

日々のことあれこれ

社交が果たして自分の正解か

2010-07-11 12:44:15 | 日記
ダラダラな生活だけど、
なんだか充実感というのか、
満足感というのか、
ちょっと幸せな気持ちにはなる、この生活。
無理して人と会ったりする予定のない日々、最高~。

周りの人は子供を通じてお母さん同士、
仲良くしていて
玄関先や道端で楽しそうに話している。
それはとても深いところまで分かり合っている、という
仲では決してないだろう。
「こういうのどうしてる?」とか
「こういう時はどうしたらいいだろうか」など、
聞きたい事もたくさんあるだろうし
いろんな情報交換もするだろう。
ただ単に世間話をしている時もあるだろうし。
中には本当の意味で打ち解けた関係になる人もいるだろうけどね。

でもそんな様子をハタから良く目にしていると、
そういう社交の全くない自分がいけない気がしてくるのは
どうしてだろう。
我が家は10軒くらいがまとまって建ってる住宅地の一軒だけど、
周りの家には他の人の車が入れ替わり立ち代り出入りして、
その子供もついてきてワイワイガヤガヤなのに対して、
ウチは誰の出入りもないのが、
なんだか情けなく思ったりしていた。
周りの人もそんな我が家をどう思ってるんだろう、
「あそこの奥さんは友達一人もいないのかな?
引きこもり?オタク?」なんていう風に
あたしを変わった人だとは思っていやしないだろうか、
そんな事を気にした事もある。

でも本当の自分の気持ちはどうなんだろう。
あたしは入れ替わり立ち代りの、人の出入りを望んでいるだろうか。
友達が子供を連れてきて
ワイワイ遊ばれるのを望んでいるだろうか。

望んでいるどころか、勘弁だ、そんなの。

本当に心を許せる人と1対1で
お茶を飲みながら、とめどなく話す、
というのはOKだ。
でもいろんな人と、しかもそれほど心を許していない人に
来られても・・・・
緊張の方が先に立ってしんどい。

あたしは望んではいなかった。
でも世間の目が怖くて、何か言われそうで
無理をして人と付き合おうとしていた。
社交的にならないといけない、という気になっていた。
「あたしにだって友達くらいはいる」と
見栄を張ろうともしていた。
でも実際のあたしは家に人を呼んだりする前に、
自分ひとりの穏やかな時間を望んでいた。
気ままに心穏やかに過ごしたかった。



昔、奥飛騨に旦那と旅行に行ったことがある。
もう何年も前の話。
その日はたまたま天気が悪く、小雨が振っていた。
大自然に囲まれた温泉地の
少し入り組んだ所に喫茶店があり入った。
1階では陶芸品を売っていて、奥には工房のような場所もあり、
2階が喫茶店になっていた。
建物も全部木造で、扉も天然の木が上品に加工してあるような
扉で。
家具ももちろん全部天然の無垢の木が使われていた。
秋だったので薪ストーブが炊かれてあって、
ココアを注文したら「ザ・手作り!」というような
陶器のとても味のあるカップに入れられた
ココアが出てきた。

あたしは、その奥飛騨の自然、木のぬくもり、
無垢の木の家具、そのすべてに惹かれた。

喫茶店はおばさん一人でやっていたけど、
「おばさん」というには申し訳ないくらい品のある素敵な
50歳くらいの女性だった。

お客さんはあたし達の他に誰もいなくて、
あたし達にココアを出したあとは、
少し離れたカウンターの下で何かお茶らしきものを入れて、
そのカップを片手に窓から奥飛騨の山並みを見ていた。

なんとなく、
その時に「こんな生活がしたいな~」と漠然と思っていた。
喫茶店がやりたいわけじゃない。
でも自然の中で木に囲まれて、
温かみのある陶器に囲まれて、
心穏やかに暮らす・・・みたいなね。

その夢は実はちょっとだけ叶った。
奥飛騨のような大自然ではないけれど
窓からはとても豊かな緑の見える、割と静かな所に
あたし達は家を建てた。
家具も、家を購入する勢いで無垢の木の使われてるものを買った。

人がまったく必要じゃない、とは思わない。
旦那だって旦那の両親だって大事。
時々は昔からの友達と連絡も取り合えば元気も出るだろう。
でも、
大して良くも思っていない人と
無理に表面的な付き合いをして、
自分が交友してる気になったところで
それが何の得になるんだろう。
最近そんなことを思った。

慣れ親しんだ友達とでも、
自分のコンディションによっては
会いたくない時もつきあいたくない時もある。

でもそれでいいのだ、というか、
会いたくない時は会いたくない、
そして人づきあいだけじゃない、
嫌な事は嫌、
嫌な事はやらない、
それでいいのかもしれないな~と最近思ってきている。

今日は日曜日。
近所ではまた子供の奇声のオンパレードだ。
「うっるさいな~」と思いながらも、
あたしはあの奥飛騨の喫茶店の女性のように、
お茶を片手に木々を見つめておりまする。


コメント
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