行きつ戻りつ、という言葉がありますが、寒さの戻りは辛いですね。冷たい風さえ吹かなければ、日中はとても暖かになります。今日は暖かな日でした。しかし、空がだんだん曇ってきて、おまけに日も傾きかけてきたころは、もうずいぶん寒くなってしまいました。真冬の寒さほどではないにしても、油断したら風邪を引いてしまいます。
風邪とは風と邪。語源は何なんだろうと思って少し調べてみましたら、いろいろとある中で、「風邪の語源は定かではない。中国医学における風の邪気、すなわち風邪(ふうじゃ)によって引き起こされる。風によってもたらされた邪悪なもの」 の程度にしか書いてありませんでした。
黄砂が飛んで来たり、杉花粉が飛び交ったり、桜は咲いても花冷えの寒さがあったりと、春もなかなか良い条件がそろう日ばかりはありません。
しかしまあ、夢中で仕事をしたり、さまざまな工夫を凝らし何かを成し遂げようとしたり、気晴らしをしたりして、整わない条件を乗り越えて良い春の日々にして過ごしたいものです。
桜が咲いてきました。まずは枝垂れ桜から。やはり桜は花の数が大変多くて、ぱっと明るいので見ると気も晴れ晴れとします。春の花の王様ですね。昔から、花よはなよと愛でられて来た理由はよく分かります。
またや見む 交野(かたの)の み野の 桜狩り
花の雪散る 春のあけぼの 藤原俊成
もう一度見ることがあるだろうか。交野の御狩り場の桜狩りを
春の曙の雪が降るように散る桜のはなを
花さそふ嵐の庭の雪ならで
ふりゆくものはわが身なりけり 入道前太政大臣
花を誘って嵐が庭に桜の雪をふらしているが
降る(=古る:年を取って行く)のは自分なのだ
退職してから、朝は急いで出勤する必要がなくなったので、新聞を少し詳しく読むことができるようになりました。できれば、若い実社会で世のためにと働いている現役時代にこそ、新聞をゆっくりと読めるような時間が欲しいものです。いったん職場に行ったが最後、職場では新聞など読んでいる暇はないという人もかなり多いことと思うものですから。
冬に戻りました。しかし、寒中ほどのきつい寒さではありません。空は曇天。まさしく冬空です。
NHKの朝のドラマも見られるようになりました。深刻なもの、漫画をドラマにしたようなもの、機転が効き小気味よい発想に満ち溢れたヒロインのものなどなど、いろいろタイプに富んでいて、一つの世界があることを認識しました。朝のドラマですから、あまり悲しいとか深刻なものの多いのは歓迎しない人が多いでしょう。毎日の15分間は少しはハラハラしても、結局は爽やかな一日の始まりに合っているものが良いのかなと思います。
先ほど、久しぶりに「徒然草」を読んでいましたら、趣味の良い家を見かけたのだが、家の棟に綱が張ってあるのを見たので、聞いたところ鳥がとまらないようにとのことだとか。それを知って大変興ざめな思いをしたとありました。その話には続きがあって、また別な家を見た所やはり綱がはってあるのですが、それは棟にとまった鳥が池の蛙を取りかわいそうなので、という話。それを知って、とても快く感じたと書いてありました。
みつば
人の心のありようが気づかず家たたずまいに出てしまうとは。恐ろしいものです。私など、極めて俗っぽいなまぐさい者ですから、ふさわしくない物ばかり並べているのでは無いかと思うとちょっと心配になります。
なにせ、気づかないということが大敵ですからね。「いやいや、元々俗世間に浸って生きている者。そう気遣いなされるな。」と、またもう一人が自分に語りかけることもあります。
廃 句
我が春は クシャミ鼻水で 始まれり
ストーブを しまうのはちょっと 先送り
マスコミは もう飽きたのか 千鳥ヶ淵
レアアース 凍ったメタン 太平洋 宝の海
ミツバには 四つ葉のものは 無いのかな