初心者のクラシック

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ロベルト・シューマン(第7話)

2007年01月17日 | 作曲家の生涯
たまには、作曲家の生涯にふれてみてはいかがですか?

今日はロベルト・アレクサンダー・シューマン(第7話)です。

≪作曲家の肖像≫
シューマン:ヴァイオリン協奏曲
フランク・ペーター・ツィンマーマン, トゥルルス・モルク, ハンス・フォンク, ケルン放送so., シューマン
東芝EMI

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【Robert Alexander Schumann】

シューマンとクララの間にはまたしても父親の存在が大きく立ちはだかってしまいます。今日はその続きからです。

(第7話)【届かぬ想い】
 クララの父ヴィークから交際を禁じられてしまったシューマンでしたが、この時、彼には更なる試練が待ち受けていたのでした。1836年2月シューマンの母ヨハンネが亡くなってしまうのでした。

 シューマンは父親に続き母も失い、更にクララとの交際まで禁じられてしまいます。しかし、今度のシューマンは一味違っていたようです。ヴィークの留守を狙ってクララを訪ね、お互いの想いを深く重ねていくのでした。

 こうして作曲家が恋に落ちると名作が生まれるといいますが、もちろんシューマンもこの例に漏れずこの頃には「幻想曲」、「幻想小曲集」などの作品を残しています。

 ところが、またそんな秘密の交際も長く続くわけも無く、ヴィークの留守中にシューマンがクララを訪ねていた事がバレてしまい、ヴィークの逆鱗に触れ、「あれほど言ったのに、お前たちはまだ交際を続けるつもりか!!ヤツの事は忘れるんだ!!!」

 とクララは言われてしまったようで、それまで唯一許されていた「文通」までが禁止されてしまい、父ヴィークによって一切の連絡を絶たれてしまうのでした。

 しかし、反対されればされるほど、強い障害があればあるほど燃え上がってしまうんでしょう。父ヴィークの目を盗んで密かに連絡を取り合い交際をつづけていくのでした。この頃にはふたりは結婚を誓い合ったと言われています。

翌1837年になるとシューマンの想いは頂点に達し8月には結婚をクララに申し込む手紙を密かに送っています。この手紙に対してクララからの返事は当然OKでした。しかし、ふたりの意思は固まったものの、この結婚を真剣に考えていたシューマンは、クララの父ヴィークにも結婚を認めてもらう必要があると考えました。(みんなから祝福されて結婚した方が幸せですよね。)

 そこで、シューマンは父ヴィークにも二人の結婚を認めてもらうべく、手紙を送るのでした。ところが、手紙を送ったくらいではやはりヴィークの心は変わらず、頑として二人の結婚を許さなかったのです。

 ヴィークはクララの結婚よりもピアニストとしての成功を求めて10月にはウィーン旅行へ出かけて行ってしまいます。翌1838年の1月には皇帝との謁見が叶い御前演奏が実現しますが、クララの思いは複雑だった事でしょう。御前演奏を出来たことはピアニストとしての着実な実績にはなるでしょうが、しかしそれは父ヴィークの力によるものも大きく、その父はシューマンとの結婚に反対している・・・。

 まさに仕事を取るか結婚を取るかの皮肉な選択に大いに悩まされていたんだと思います。
 
 その頃シューマンもクララの後を追って?!ウィーンへやって来ていました。シューベルトの作品を好んでいたシューマンはこのとき偶然シューベルトの交響曲「ザ・グレイト」を発見し、メンデルスゾーンの指揮によりライプツィヒで初演されるのでした。

 しかし、シューマンにとっては、こんな歴史的大発見よりもクララとの今後の事の方が気がかりだったハズです。そして、クララとの展開にどうにも先の見えないシューマンはとうとう最後の手段に出るのでした。



クララの父ヴィークになんとか交際を認めてもらおうと手紙を送ったり、どうにか許しを取り付けたいシューマン。最後の手段って・・・。気になるつづきはまた明日。


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