初心者のクラシック

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管弦楽組曲 第3番

2009年03月18日 | バッハ
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はバッハ:管弦楽組曲第3番です。

ストレートなタイトルのこの曲。要はオーケストラの組曲ってコトですが、(そのまんまじゃん!)他の作曲家のいわゆる「組曲」とは少し様子が違うようです。

作曲家の時代背景が違う事も関係あるようですが、オーケストラと言っても比較的小規模な編成なので、迫力のある演奏という訳にはいきませんが、逆にこの時代特有の上品な演奏がじっくりと楽しめる一曲です。

また、CDの解説によると、『ゲーテが「美しく着飾った人々の行列が広い階段を下りてくる姿が目に浮かぶ」と評した。』とありますが、「ウマイ事いうなぁ」なんて思ったりして。

そして2曲目のエア(アリア)は、あの有名な【G線上のアリア】として単独で演奏される事も多い曲のひとつです。単独のときと違って組曲として全曲を通して聴くと、また違った聴こえ方がするかもしれません。




 序曲:
 トランペットがゆったりとした響きが伸びやかに始まると、ティンパニ(大太鼓)の
 ドラムロールがゆるやかに響き堂々としたメロディが流れます。
 しなやかに響く弦楽器の上をチェンバロやオーボエが華麗な響きで、
 しずしずと歩くように進みます。
 トランペットもゆっくりと、ティンパニもおごそかに力強く響くと
 気品だたよう雰囲気が伝わってきます。
 途中からテンポが速くなり、掛け足になりますが、
 弦楽器は軽やかに、チェンバロもリズミカルに、トランペットもアクセントを
 加えるように、小気味よく駆け抜けていきます。
 最後はトランペットも高らかに、弦楽器がゆっくりと聴かせて
 堂々と締めくくります。 

 エア(アリア):
 しっとりとした弦楽器のフレーズが、しみわたるように響くと、
 おごそかで神聖な雰囲気になります。
 弦楽器の響きを何層にも折り重ねていくように、しなやかにゆっくりとした
 フレーズを聴かせてくれます。
 すうっと透き通るような音色が静かに聴こえると、とても穏やかな気持ちになります。

 ガヴォット:
 明るく力強いトランペットの響きが、ティンパニの響きも手伝って、
 堂々とした貫禄をもった音色を聴かせます。
 途中、トランペットと弦楽器が交互に響きあうと、お互いに呼び合うように
 その音色をたっぷりと聴かせてくれます。
  
 ブーレ:
 小刻みなリズムにトランペットが明るく跳ねるような演奏は、
 躍動感があって、ウキウキするリズムのまま最後までスッキリと聴かせてくれます。
 
 ジーグ:
 ほどよいリズムに明るく響くトランペット。
 心地よく流れる弦楽器に応じて、ティンパニがアクセントをつけると、
 曲が引き締まります。
 穏やかにスイスイと流れる弦楽器にきらめくチェンバロがさりげなく演出すると、
 最後もサラリと決めて終わります。
 

さて、ブログを始めてすぐの頃に紹介した「G線上のアリア」ですが、当時その曲の事を書いたときは、今回の「管弦楽組曲第3番」の中のアリアだという事を知らずに書いてましたから、自分でも全く別物だと思ってましたが、この曲の中の一曲だったんですね。
その後、何かの機会でそれを知って「アレ?・・・ってコトは、紹介の仕方がちょっと・・・」とも思いましたが、結局しれーっとそのままにしてましたが、
まぁ「G線上のアリア」はそれとして、単独での地位を揺るがざるものとしてますから・・・なんてコトにしておいて、「ソレはソレ、コレはコレ」という事で…。

改めてこの曲を聴いても、やっぱり単独で演奏される時と、組曲として演奏されるときでは、状況も違うでしょうし、編曲も違ってる場合がありますから、そんな感じで聴き比べてみても面白いかもしれませんね。


≪オススメCD≫
トン・コープマンでどうぞ。
バッハ:管弦楽組曲
コープマン(トン)
ワーナーミュージック・ジャパン

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:★★★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆★★


≪おすすめシチュエーション≫
ゲーテもオススメ?!の一曲です。


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