たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」です。
この曲は、ショスタコーヴィッチの交響曲でも「革命交響曲」と並んで、1・2を争う人気の曲です。なので、ホントはもっと早い時期に紹介したかったんですが、演奏時間が長い「約70分」ということと、CDを持っていなかったので、楽章の区切りがハッキリしなかったので、長い間そのまま紹介せずにいましたが、
そろそろ、持ちネタ(CD)が無くなっているので、(だったらCD買えよ!)昔録音したMDを元に紹介してみます。なので楽章の区切りが微妙に違ってたらゴメンナサイ。
そして、曲は全4楽章の壮大な曲で、タイトルの「レニングラード」は現在のロシアのサンクトペテルブルクの事です。第二次大戦中にナチスドイツがレニングラードを包囲したそのさなかで作曲されたとされています。
その後ソ連(ロシア)はその包囲を解いてソ連を勝利に導いた様子を曲にしたという事もあり各楽章には以下のようにサブタイトルがついているようです。
第1楽章(戦争)
第2楽章(回想)
第3楽章(祖国の大地)
第4楽章(勝利) 「ウィキペディアによる」
更に、戦争をモチーフにしたこの曲は当時のソ連でも国威高揚のプロパガンダとして用いられる事もあったため、曲に対する評価も、それに伴って賛否両論があるようです。
また、昔友人から聞いた話によると、その昔アリナミンのCMで、この曲の第1楽章のメロディをシュワルツネッガーと宮沢りえさんが、「ちちんブイブイ!」とか言って一緒に出演されていたようですが、個人的にはほとんどそのイメージが無いんですんぇ。
シュワちゃんは当時からいろいろCMに出たた気がしますから、いろいろ混ざっているのかもしれません。
第1楽章:弦楽器のダイナミックなフレーズがいきなりグイッと決まると、
ティンパニ(大太鼓)やトランペットなどがキリリと引き締めます。
クラリネットが高鳴ると、やや奇抜な音楽が響きますが、
フルートの音色から一転、弦楽器は静かにひっそりと静まりかえります。
静けさの中にしっとりと響くオーボエがなんとも哀しく響きます。
弦楽器は高く美しい響きを聴かせますが、その雰囲気から少し不気味にも聴こえます。
やがてピッコロのソロが入りますが、弦楽器の静かな伴奏に浮き立つソロは
やはりさみしく空々しく響いているようです。
やがてヴァイオリンのソロに変わりますが雰囲気は変わらず、寂しいままです。
そして、すっかり静まり返ると、
遠くから近付いてくるように、フルートのメロディが聴こえてきます。
フルートのメロディはピッコロに変わり、聞き取りやすくなってくると、
リズムもはっきりして、オーボエ、ファゴットのメロディに変わります。
ズンタカタッタ!のリズムは少しずつ大きくなり、クラリネットのメロディが
響くとスネアドラム(小太鼓)のリズムも加わり弦楽器がはっきりとその
メロディを大きく広げていきます。
ドラムの響きはまるで目の前まで迫ってくるようになり、シロフォン(木琴)の
リズムを加えながら、更に大きくなり
シンバル、トランペットが加わると、破壊力は一段と増していきます。
目の前を大行列が横切るような大きなテーマが力強く響き、
トロンボーン、トランペットがメロディになると、その通った跡には何も残さない
かのような強烈な破壊力の響きが、これでもかとばかりに強烈に迫ってきます。
クライマックスではトランペットが荒れ狂い、トロンボーンは唸り、シロフォン、
シンバルは打ち鳴らされ、もうやりたい放題の大音響が響き渡ると、
大荒れのフレーズはうねるように荒れ狂い壮大なスペクタクルを思わせる音が
響きます。
弦楽器の高音からトランペットへ引き継ぎ思いのたけをぶちまけると、
ようやく静かになりますが、今度はまるで力が抜けきったようにポツリと静まり返り、
ファゴットのメロディだけが不気味にしばらく響きます。
やがて弦楽器のしなやかなフレーズが聴こえてくると、少し落ち着いた雰囲気に
なりますが、
トランペットが響くと、一瞬の緊張感が走ります。
そして、最後は低音の弦楽器とともにゆっくりと静かに終わっていきます。
第2楽章:しなやかに響く弦楽器ですが、どこか怯えたような焦燥感のある
響きにも聴こえます。
オーボエのリズムが現れると、ようやく誰かに会ったような気もしますが、
どこを見るでもなく唯、一人でどこかへ歩いていくようなフレーズが
なんとも独特な響きを聴かせます。
チェロのフレーズがグッと入ると、曲は引き締まりますが、それもすぐに消え
ピチカートのリズムだけが残ります。
そして、急にけたたましいクラリネットのメロディが始まると雰囲気はガラリと
変わり、トランペットなどが鋭く響きいていきます。
弦楽器も慌ただしくなり、シンバルも大きく打ち鳴らされると、緊張感が走ります。
急に盛り上がったかと思うと、また元のしなやかな弦楽器に戻ります。
バスクラリネットが低音で地を這うように聴かせていきます。
弦楽器が静かに聴かせながら静かに終わります。
第3楽章:クラリネットを中心に木管楽器が高鳴るフレーズを奏でると、
弦楽器もそれをとりまくように、高い音で際立たせていきます。
弦楽器の高い響きが幻想的で神秘的に響くと、その余韻を残すように静かになります。
フルートのさわやかな響きが現れると、涼しげであっさりとした音色ですが、
閑散とした乾いた響きにも聴こえます。
チェロの響きはしっとりと流れますが、どこか力無げな寂しい雰囲気が漂います。
そしてひっそりと流れる弦楽器に力が入り、急にテンポを速めると、低音のリズムも
手伝って、緊張感が走ります。
トランペットが響き、ホルンが加わり、スネアドラムがリズムをつけると、
大きく盛り上がり、またしても迫りくる大きな旋律になり、金管楽器が大きく
ファンファーレのように歌い出します。
ようやく勢いがおさまると、最初の木棺楽器のフレーズがよみがえり、
弦楽器はしなやかに響きますが、哀愁の漂うフレーズに意気消沈するかのように
しなだれていきます。
そして、チェロのしっとりと落ち着いた表情のフレーズが現れると少し落ち着いた
雰囲気を味わうことができます。
しかし、そのフレーズもやがて低音にひきずられるように静かになってくと、
弦楽器の高い際立つようなフレーズに変わり、大きなフレーズを呼び起こしていきます。
弦楽器のフレーズは少しずつ小さくなりながら、そのまま4楽章へ続いていきます。
第4楽章:弦楽器の静かな旋律は奇妙な響きを残しながら、ただようように響くと、
オーボエなどの木棺楽器が小さく呼びかけるような響きを聴かせると、
徐々に勢いがつき、テンポも早くなり、トランペットが静かに連打を始めると、
豪快なフレーズを呼び覚まし、トランペット、トロンボーン、ホルンが激しく
入り乱れ、曲を盛り上げていきます。
クライマックスを迎えるべく激しく渦巻くと、シロフォン、トロンボーンが
大きく響き、シンバル、バスドラムがズシリと響きます。
トランペットが大きくファンファーレを響かせると、更に盛り上がります。
コントラバスが低音のリズムを一層激しく鳴らすと、その弓までを激しく
打ち鳴らしているようです。
そして、
いよいよラストへ向けて金管楽器がその前兆の響きをゆっくりと聴かせ
コントラバスが低音から下地をつくりあげると、一旦落ち着いた雰囲気を演出して
低音のフレーズで、ゆっくりと、ためにためると
フルート、ファゴット、ピッコロがじっくりとフレーズを引き継ぎながら
次第に盛り上がり、弦楽器はドキドキとうごめくように、ホルンなどの金管楽器を
呼び寄せ、厚みを増していきます。
そしてティンパニが響きトロンボーンが地響きを聴かせると、
トランペットが華やかにファンファーレを打ち鳴らし、賑やかに響きます。
ラストの壮大なフレーズをフルオーケストラが盛り上げると、
トライアングルが華麗に響き、豪快なラストテーマを打ち鳴らして堂々と
最後をしめくくります。
「ブラボー!!!」演奏が終わると家に居ても思わず叫んでしまいたくなるような壮大なラストがいいですよねぇ。
豪快でスペクタクルなこの曲、長いという事もあって「普段からよく聴く曲」ではありませんが、時間のあるときにじっくりと聴くと、コンサートに行きたくなるような臨場感と興奮を与えてくれる一曲です。
ちなみに今回は昔MDに録音してた音源を聴いてだったんですが、何故か指揮者と演奏オーケストラをラベルに書いて無かったので、どこの演奏かは定かではありません。
「オススメCD」のレニングラードフィルの演奏を「視聴」で聴く限りでは明らかに違う演奏でした。
それにしても、曲が長いのをいい事に、またしてもダラダラと長い文書を書いてみましたが、壮大なスケール感だけはお伝え出来てる!?んじゃないでしょうか?(どうだろう?)
≪オススメCD≫
「レニングラード」ならやっぱりレニングラードフィル?!
【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆☆☆★ 破→☆☆☆☆☆
哀:☆☆☆☆★
楽:☆★★★★
≪おすすめシチュエーション≫
パンチの利いた破壊力抜群の一曲です。
今日はショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」です。
この曲は、ショスタコーヴィッチの交響曲でも「革命交響曲」と並んで、1・2を争う人気の曲です。なので、ホントはもっと早い時期に紹介したかったんですが、演奏時間が長い「約70分」ということと、CDを持っていなかったので、楽章の区切りがハッキリしなかったので、長い間そのまま紹介せずにいましたが、
そろそろ、持ちネタ(CD)が無くなっているので、(だったらCD買えよ!)昔録音したMDを元に紹介してみます。なので楽章の区切りが微妙に違ってたらゴメンナサイ。
そして、曲は全4楽章の壮大な曲で、タイトルの「レニングラード」は現在のロシアのサンクトペテルブルクの事です。第二次大戦中にナチスドイツがレニングラードを包囲したそのさなかで作曲されたとされています。
その後ソ連(ロシア)はその包囲を解いてソ連を勝利に導いた様子を曲にしたという事もあり各楽章には以下のようにサブタイトルがついているようです。
第1楽章(戦争)
第2楽章(回想)
第3楽章(祖国の大地)
第4楽章(勝利) 「ウィキペディアによる」
更に、戦争をモチーフにしたこの曲は当時のソ連でも国威高揚のプロパガンダとして用いられる事もあったため、曲に対する評価も、それに伴って賛否両論があるようです。
また、昔友人から聞いた話によると、その昔アリナミンのCMで、この曲の第1楽章のメロディをシュワルツネッガーと宮沢りえさんが、「ちちんブイブイ!」とか言って一緒に出演されていたようですが、個人的にはほとんどそのイメージが無いんですんぇ。
シュワちゃんは当時からいろいろCMに出たた気がしますから、いろいろ混ざっているのかもしれません。
第1楽章:弦楽器のダイナミックなフレーズがいきなりグイッと決まると、
ティンパニ(大太鼓)やトランペットなどがキリリと引き締めます。
クラリネットが高鳴ると、やや奇抜な音楽が響きますが、
フルートの音色から一転、弦楽器は静かにひっそりと静まりかえります。
静けさの中にしっとりと響くオーボエがなんとも哀しく響きます。
弦楽器は高く美しい響きを聴かせますが、その雰囲気から少し不気味にも聴こえます。
やがてピッコロのソロが入りますが、弦楽器の静かな伴奏に浮き立つソロは
やはりさみしく空々しく響いているようです。
やがてヴァイオリンのソロに変わりますが雰囲気は変わらず、寂しいままです。
そして、すっかり静まり返ると、
遠くから近付いてくるように、フルートのメロディが聴こえてきます。
フルートのメロディはピッコロに変わり、聞き取りやすくなってくると、
リズムもはっきりして、オーボエ、ファゴットのメロディに変わります。
ズンタカタッタ!のリズムは少しずつ大きくなり、クラリネットのメロディが
響くとスネアドラム(小太鼓)のリズムも加わり弦楽器がはっきりとその
メロディを大きく広げていきます。
ドラムの響きはまるで目の前まで迫ってくるようになり、シロフォン(木琴)の
リズムを加えながら、更に大きくなり
シンバル、トランペットが加わると、破壊力は一段と増していきます。
目の前を大行列が横切るような大きなテーマが力強く響き、
トロンボーン、トランペットがメロディになると、その通った跡には何も残さない
かのような強烈な破壊力の響きが、これでもかとばかりに強烈に迫ってきます。
クライマックスではトランペットが荒れ狂い、トロンボーンは唸り、シロフォン、
シンバルは打ち鳴らされ、もうやりたい放題の大音響が響き渡ると、
大荒れのフレーズはうねるように荒れ狂い壮大なスペクタクルを思わせる音が
響きます。
弦楽器の高音からトランペットへ引き継ぎ思いのたけをぶちまけると、
ようやく静かになりますが、今度はまるで力が抜けきったようにポツリと静まり返り、
ファゴットのメロディだけが不気味にしばらく響きます。
やがて弦楽器のしなやかなフレーズが聴こえてくると、少し落ち着いた雰囲気に
なりますが、
トランペットが響くと、一瞬の緊張感が走ります。
そして、最後は低音の弦楽器とともにゆっくりと静かに終わっていきます。
第2楽章:しなやかに響く弦楽器ですが、どこか怯えたような焦燥感のある
響きにも聴こえます。
オーボエのリズムが現れると、ようやく誰かに会ったような気もしますが、
どこを見るでもなく唯、一人でどこかへ歩いていくようなフレーズが
なんとも独特な響きを聴かせます。
チェロのフレーズがグッと入ると、曲は引き締まりますが、それもすぐに消え
ピチカートのリズムだけが残ります。
そして、急にけたたましいクラリネットのメロディが始まると雰囲気はガラリと
変わり、トランペットなどが鋭く響きいていきます。
弦楽器も慌ただしくなり、シンバルも大きく打ち鳴らされると、緊張感が走ります。
急に盛り上がったかと思うと、また元のしなやかな弦楽器に戻ります。
バスクラリネットが低音で地を這うように聴かせていきます。
弦楽器が静かに聴かせながら静かに終わります。
第3楽章:クラリネットを中心に木管楽器が高鳴るフレーズを奏でると、
弦楽器もそれをとりまくように、高い音で際立たせていきます。
弦楽器の高い響きが幻想的で神秘的に響くと、その余韻を残すように静かになります。
フルートのさわやかな響きが現れると、涼しげであっさりとした音色ですが、
閑散とした乾いた響きにも聴こえます。
チェロの響きはしっとりと流れますが、どこか力無げな寂しい雰囲気が漂います。
そしてひっそりと流れる弦楽器に力が入り、急にテンポを速めると、低音のリズムも
手伝って、緊張感が走ります。
トランペットが響き、ホルンが加わり、スネアドラムがリズムをつけると、
大きく盛り上がり、またしても迫りくる大きな旋律になり、金管楽器が大きく
ファンファーレのように歌い出します。
ようやく勢いがおさまると、最初の木棺楽器のフレーズがよみがえり、
弦楽器はしなやかに響きますが、哀愁の漂うフレーズに意気消沈するかのように
しなだれていきます。
そして、チェロのしっとりと落ち着いた表情のフレーズが現れると少し落ち着いた
雰囲気を味わうことができます。
しかし、そのフレーズもやがて低音にひきずられるように静かになってくと、
弦楽器の高い際立つようなフレーズに変わり、大きなフレーズを呼び起こしていきます。
弦楽器のフレーズは少しずつ小さくなりながら、そのまま4楽章へ続いていきます。
第4楽章:弦楽器の静かな旋律は奇妙な響きを残しながら、ただようように響くと、
オーボエなどの木棺楽器が小さく呼びかけるような響きを聴かせると、
徐々に勢いがつき、テンポも早くなり、トランペットが静かに連打を始めると、
豪快なフレーズを呼び覚まし、トランペット、トロンボーン、ホルンが激しく
入り乱れ、曲を盛り上げていきます。
クライマックスを迎えるべく激しく渦巻くと、シロフォン、トロンボーンが
大きく響き、シンバル、バスドラムがズシリと響きます。
トランペットが大きくファンファーレを響かせると、更に盛り上がります。
コントラバスが低音のリズムを一層激しく鳴らすと、その弓までを激しく
打ち鳴らしているようです。
そして、
いよいよラストへ向けて金管楽器がその前兆の響きをゆっくりと聴かせ
コントラバスが低音から下地をつくりあげると、一旦落ち着いた雰囲気を演出して
低音のフレーズで、ゆっくりと、ためにためると
フルート、ファゴット、ピッコロがじっくりとフレーズを引き継ぎながら
次第に盛り上がり、弦楽器はドキドキとうごめくように、ホルンなどの金管楽器を
呼び寄せ、厚みを増していきます。
そしてティンパニが響きトロンボーンが地響きを聴かせると、
トランペットが華やかにファンファーレを打ち鳴らし、賑やかに響きます。
ラストの壮大なフレーズをフルオーケストラが盛り上げると、
トライアングルが華麗に響き、豪快なラストテーマを打ち鳴らして堂々と
最後をしめくくります。
「ブラボー!!!」演奏が終わると家に居ても思わず叫んでしまいたくなるような壮大なラストがいいですよねぇ。
豪快でスペクタクルなこの曲、長いという事もあって「普段からよく聴く曲」ではありませんが、時間のあるときにじっくりと聴くと、コンサートに行きたくなるような臨場感と興奮を与えてくれる一曲です。
ちなみに今回は昔MDに録音してた音源を聴いてだったんですが、何故か指揮者と演奏オーケストラをラベルに書いて無かったので、どこの演奏かは定かではありません。
「オススメCD」のレニングラードフィルの演奏を「視聴」で聴く限りでは明らかに違う演奏でした。
それにしても、曲が長いのをいい事に、またしてもダラダラと長い文書を書いてみましたが、壮大なスケール感だけはお伝え出来てる!?んじゃないでしょうか?(どうだろう?)
≪オススメCD≫
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ショスタコーヴィチ:交響曲第7番ヤンソンス(マリス)EMIミュージック・ジャパンこのアイテムの詳細を見る |
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喜:☆☆☆★★
怒:☆☆☆☆★ 破→☆☆☆☆☆
哀:☆☆☆☆★
楽:☆★★★★
≪おすすめシチュエーション≫
パンチの利いた破壊力抜群の一曲です。