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初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

エリーゼのために

2006年09月05日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:「エリーゼのために」です。

この曲は今更紹介するまでもないほど、有名な曲ですね。でも久々に聴いてみるとやっぱり名曲なんですね。“エリーゼ”というのはベートーヴェンの「不滅の恋人」なんて言われていますが、実際に居たのはテレーゼという人らしく、読み方が若干違うようですね。それに現在では、ベートーヴェンに関する研究も進んでいて、ベートーヴェンが言う「不滅の恋人」は、全く別人じゃないかという事も言われているようです。

しかし、曲名はともかくとして、ピアノ曲としても気軽に聴ける曲ですし、恋人の事を思って曲を作るなんて、その辺は現在に先駆けた曲の作り方ですよね。歌詞こそはついていませんが、その言い知れぬ恋心の“想い”がひしひしと伝わってくる曲なんだと思います。

 おなじみのフレーズですが、なんとも切なくやるせないようなこの響きは、募る恋心
 の表れなんでしょうか?その想いは少し大きくなっていきますが、やがて元の大きさに
 戻ります。そして想いが通じたときの事を思わせるような明るく弾んだ軽やかなメロディ
 に変わっていきます。しかし、やはり言い出せず悶々としたやるせない想いは続きます
 そして、今度は想いが通じなかったときの事を連想させる、低音の悲痛な叫び声にも
似た暗い響きへと変わります。しかし、その想いを告げることはなく、唯々その言い
知れぬ想いを延々と引きずったまま曲も静かに終えるのでした。

愛する人に想いを告げられない切なさを、切々と表した曲ですね。なんとも女性的なナイーブなイメージを感じてしまいます。(だって男だったら煮え切らねぇヤローだな!ってなりますからね。)いずれにせよ、いつの時代も切ない想いって変わらないんだなぁ~なんて思ってしまう曲です。
CDでは「ピアノ名曲集」とか「珠玉のピアノ曲」みたいなCDには必ずと言っていいほど入っている曲ですね。演奏時間も3分程度ですけど・・・って、今更そこまで言う必要はないですね。


≪オススメCD≫
ちょっとしたピアノの名曲がたくさん入ってます。
エリーゼのために~P名曲集
アントルモン(フィリップ), ベートーヴェン, モーツァルト, ヘンデル, ドヴォルザーク, シューマン
ソニーミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★  →恋☆☆☆☆☆
楽:☆★★★★

≪おすすめシチュエーション≫
言い知れぬ恋心に悩んでいるときが一番幸せな時間なのかもしれないですね。


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交響曲第2番  (ベートーヴェン作曲)

2006年08月16日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:交響曲第2番です。

この曲も、交響曲第1番と同様にまだまだ、ベートーヴェンらしさがピンとこない曲かもしれないです。前半はそれらしい所もいくつか出て来ますが、やはりどうなんでしょう?ハイドンやモーツァルトといった作曲家を意識して書いた作品なんでしょうか?ベートーヴェンのゴツい感じを期待して聴くなら、その意味ではハズレの作品ですが、意識せずに単純に面白い曲として聴くなら、とても興味深い作品のひとつなんだと思いますよ。


 第1楽章:この曲も「ジャ、ジャーン」と始まります。弦楽器を中心にゆっくりとした序奏
 (イントロ)が続き、随所にベートーヴェンらしさが現れてきていると思います。
 しかし、序奏が終わりテンポが速くなり勢いが付いてくると、やはりどこかハイドンを思わ
 せるようなフレーズになりますが、どうでしょう?軽快なテンポがそう思わせるだけなんで
 しょうか。ベートーヴェンの作風と言えばそう聴こえなくもないんですが、微妙なところだ
 と思います。

 第2楽章:弦楽器のやさしくゆっくりとしたフレーズで始まります。クラリネットが入って
 くると、とってもなごやかに聴こえてきますね。そして、しばらくするとホルン、ファゴット
 クラリネット等の可愛らしいフレーズが始まり、とても明るい雰囲気になります。
 途中では、若干暗い表情を見せる場面もありますが全体的には、ほんわかとした雰囲気で
 明るく落ち着いた曲調が続きます。

 第3楽章:ダイナミックな弦の音と、コミカルなホルンの響きが交互に続きます。対照的な
 二つのフレーズが絶妙に絡み合う面白い曲だと思います。キビキビとしたテンポのいい曲
 なんですが、どこか抜けてる気もします。そこが面白いですね。

 第4楽章:「ブルブルッ」み震いをしてしまいそうな、面白いフレーズで始まります。
 しかし、ここは終楽章ビシッと決めないと恰好が付かないので、なんとか恰好を付けようと
 トランペットや低音の弦楽器が頑張っていますが、4楽章冒頭のフレーズが何度も出て来ます
 から、どうにも恰好が付かなく聴こえてきます。コミカルなこのフレーズは始めて聴いた人
 は「ホントにコレがベートーヴェンなの??しかも交響曲だし・・・。」なんて感じる人も
 いるんじゃないでしょうか?最後は一応しっかりと終わっていますが、交響曲にしては、
 締りのない終わり方にも聴こえます。でもこの曲はそこがいいんでしょうね。

ベートーヴェンの交響曲の中でも1・2を争うほど影の薄いこの作品。特にタイトルが付いている訳でもなく、目立った批評を受ける事もなく、小難しく考えるときりが無いほど微妙な作品ですが、しかしそんな事を考えなくても面白おかしいベートーヴェンとして聴くと、興味深く聴ける作品なんだと思います。
ベートーヴェンの作品は思いっきり暗く真面目な曲か、もしくは思いっきり甘く美しいメロディの両極端なんだと思ってましたが、こんなに中途半端な・・・もとい、こんなにふざけた・・・もとい、こんなに面白い作品はまれだと思いますから、彼の貴重な作風の曲として聴くといいんじゃないでしょうか。


≪オススメCD≫
1&8番のセットでお楽しみください。どちらも明るいベートーヴェンです。

ベートーヴェン:交響曲第2番&第8番
ジュリーニ(カルロ・マリア), ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団, ベートーヴェン
ソニーミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
ちょっと意外なベートーヴェンと言った感じでしょうか?

≪今週の桑野さんが聴いていた曲≫
ドラマ「結婚できない男」で主人公役の阿部寛さんが聴いていたのはスメタナの交響詩「モルダウ」でしたね。曲が盛上がってクライマックスに差し掛かったところで来客でしたが、作りがウマイというか、ニクイというか・・・。

♪スメタナの交響詩「モルダウ」の記事はこちら


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交響曲第1番 (ベートーヴェン作曲)

2006年08月01日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:交響曲第1番です。

ベートーヴェンが始めに書いた交響曲ですね。この頃のベートーヴェンはハイドンやモーツァルトの作品から勉強中という事もあって、いつものように派手な作品ではないようです。どちらかと言うと前者の二人の作風に似ている気がします。なので、何気なく聴いていると、「あれ?これって誰の曲だっけか?」なんて思う事もしばしばです。

CDではベートーヴェンの他の交響曲と2曲で録音されているケースが多いですが、買う時は他の何番と組み合わせて買うかという事も結構重要になってきますよね。「9番合唱」は1枚ですからいいとして、「3番英雄」「5番運命」「6番田園」をだいたいは聴き始めの頃に買うと思いますから、これらと一緒に録音されてないものになるんでしょうね。きっと。


 第1楽章:フルートなどの木管楽器が穏やかにオープニングを飾っています。そして、
 穏やかな序奏が終わると、弦楽器が勢いをつけて賑やかに、そして軽快になっていき
 ます。作りとしてはハイドンの交響曲おにも似ている気がしますが、どうでしょう?
 でも、明るい感じなのはいいですよね。

 第2楽章:弦楽器が軽やかに響いてきます。そして、フルートやオーボエ等と軽快な
 フレーズを鳴らしていきます。「天気がいいからちょっとお散歩がてらにそのへんを
 歩いてみようかな?」みたいに軽い足取りで、お出かけ気分になれるような曲だと思い
 ます。のんびりした感じも、陽気な感じも両方味わえる面白い曲です。

 第3楽章:スピードアップして、元気よく曲は進んでいきます。ティンパニ(大太鼓)
 なんかも、アクセントが聴いていて、ここちよく響きます。途中に出てくるオーボエ
 とヴァイオリンの軽やかな掛け合いも、さわやかな風を感じるように聴こえます。

 第4楽章:「デーーーン!」と響く一声は、ようやくベートーヴェンっぽくなってきた
 気がしますね。その後も軽快なフレーズが少し迫力と勢いをつけていきますが、まだ
 少しおとなしめですね。逆に聴きやすいと言うこともできるかも知れませんね。
 迫力を持ちながらも細やかで繊細な弦楽器の響きはモーツァルトを思わせる??風に
 も感じますが、どうでしょう?

ベートーヴェンの作品でありながら、第1番という事もありハイドンやモーツァルトを意識した作風に感じるのは自分だけでしょうか?ベートーヴェンの交響曲の中では地味な存在のこの曲ですが、そんな風にして聴いてみると、なんだか得した気分になりますね。別にベートーヴェンもレコード会社も隠している訳じゃないんでしょうけど、初めてこの曲を聴いたときは、お蔵入りになっていた秘蔵版を聴いたような気にひとりでなってました。

≪オススメCD≫
1番の組み合わせは7番にしてみました。

ベートーヴェン:交響曲第1番&第7番
クレンペラー(オットー), フィルハーモニア管弦楽団, ベートーヴェン
東芝EMI

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
気軽に聴けるベートーヴェンの一曲です。


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チェロソナタ第3番

2006年07月21日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:チェロソナタ第3番です。

これまでにもいろんな曲を結構紹介してきましたが、なかなかチェロの曲を紹介してませんでしたから、今回はチェロソナタです。もちろん多くの作曲家がチェロソナタを作曲しているんですが、なかなか有名な曲がすくない分野ですね。実際に自分でふとチェロの曲が聴きたいなぁと思ったとき、有名な曲が少なかったので、結構苦労しました。

そこで、今回はベートーヴェンのチェロソナタです。ソナタですからピアノ伴奏にチェロのソロ曲なんですが、ピアノの高音とチェロの低音を活かしたとても聴きやすくしっとりと和める曲ですね。初心者でもとてもチェロの魅力をたっぷり満喫できる曲だと思います。


 第1楽章:しっかりとした低音から、軽やかにピアノが入ってきてとても好印象の
 滑り出しです。流れるようなピアノ伴奏に合わせて、なめらかに響くチェロの中低音
 はとても魅力的ですね。基本的に明るいフレーズのメロディラインはとてもさわやかに
 チェロを聴かせてくれます。中盤に一部影を落とすような激しいフレーズをはさみます
 が、全体としてはバランスの取れたスッキリした曲に聴こえます。雨上がりに雲間から
 覗く青空を見たような感じでしょうか?

 第2楽章:ピアノの疑問を投げかけるようなフレーズにチェロも同様のフレーズを
 かぶせる形で、曲は始まります。1楽章とは違って少し厳しい表情が多くなる曲調です
 ね。しかし、中盤では少し明るい表情をみせてくれます。対比的に聴くと面白いんだ
 と思います。

 第3楽章:しっとりとした、切ない表情のピアノを慰めるかのようにやさしいチェロの
 響きが加わります。ゆっくりな序奏(イントロ)が終わるとピアノの細かい軽やかな
 リズムに合わせて、チェロも高音で奇麗に合わせてきます。3楽章では、一瞬ヴァイオリン
 ソナタを聴いているんじゃないのかと思わせるほど軽快で高音のフレーズが続きます。
 中低音をみごとに駆使した内容は、曲の流れに身をまかせるままに聴けるとても楽しい
 曲ですね。

チェロの曲って他の楽器の曲に比べると、かなり作品数が少ないんですが、それでも結構探せばあるもんなんですね。今回の曲もそうなんですが、今後もそんな曲を紹介していこうと思ってます。

≪オススメCD≫
安かったんでこれにしましたが、結構お買い得でした。
ベートーヴェン:チェロソナタ第3番&第4番&第5番
ロストロポーヴィチ(ムスティスラフ), リヒテル(スビャトスラフ), ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
しっとりとさわやかな気分にしてくれる不思議な魅力の曲ですね。


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ヴァイオリンソナタ第1番

2006年07月08日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第1番です。

とってもさわやかな曲ですね。第1番ということはベートーヴェンの作品の中でも初期のころの作品という事になりますね。そのせいなのかヴァイオリンの明るいフレーズはスッキリと聴こえますしベートーヴェンというよりは、モーツァルトっぽい気がしてしまいますが、おそらく気のせいでしょう。それくらいスッキリしてますね。


 第1楽章:明るいヴァイオリンのさわやかなフレーズで始まります。ピアノもとても
 きれいに合わせてきています。なめらかで軽快なリズムなのに何故か落ち着いて聴ける
 曲ですね。中盤に若干もどかしく聴こえるフレーズも一部ありますが、最初から最後
 まで、とても爽快感を味わって聴けますね。

 第2楽章:ゆっくりとしたピアノ伴奏から始まります。ヴァイオリンは低いフレーズ
 から入ってきますね。それがとてもやわらかくてしなやかです。遠くを見つめている
 ような、どことなくアンニュイな感じが魅力的でいいですね。

 第3楽章:再び軽快なテンポに戻り、明るいフレーズになります。さわやかに流れる
 メロディはとてもここちよく響きますね。嫌なこともスッと忘れてしまいそうなそんな
 明るく快活なフレーズが続きます。決して派手ではありませんが、普通に楽しく聴ける
 曲ですね。

明るい曲調はいつ聴いても楽しめますから、いいですよね。ヴァイオリンソナタはピアノの伴奏だけですかシンプルな楽器編成も初心者にオススメですね。特にこの曲なら難しい事を考えなくても、自然に耳に入ってくる曲だと思いますから、そのまま自然に聴いてみてください。

≪オススメCD≫
クレーメルのスッキリとした演奏でお楽しみください。
ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第1番&第2番&第3番
ギドン・クレーメル
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:★★★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆☆

≪おすすめシチュエーション≫
とっても聴きやすくていい曲ですから、楽しんで聴いてください。


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交響曲第8番

2006年06月27日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:交響曲第8番です。

この曲はあかるくて、とても心地よい曲ですね。ベートーヴェンの他のタイトルのついている交響曲と比べると、それほどドラマチックな展開はありませんが、どちらかと言うとハイドンやモーツァルトみたいな感じで、全体的にまとまった感じがします。演奏時間も25分程度と彼の交響曲にしては短めですから、案外スラッと聴ける曲なんだと思いますよ。


 第1楽章:ヴァイオリンのしっかりとメロディが流れてきます。最初はやっぱり
 キツイ曲なのかな?と思ってしまいますが、聴いてみるとそうでもないんですよね。
 テンポがやや速めなので、勢いはありますが、クラリネットやフルートが入ってくる
 と穏やかな表情になりますね。弦楽器もやわらかい演奏になりますから、そんな緩急
 を楽しめる曲だと思います。

 第2楽章:ファゴット・フルート等がリズムを刻み、ヴァイオリンがメロディを付けて
 いきます。この木管楽器のリズムがとてもテンポよく響いてきます。あと2楽章は、
 ヴァイオリンのメロディを中心に他の楽器が合いの手を入れていくんですが、この
 掛け合いも面白い聴きどころですね。決して派手なものではないんですが、小気味よい
 掛け合いは聴いていると楽しくなってきます。

 第3楽章:ゆったりとしたチェロのフレーズから始まります。遠くの人に声をかけている
 ような感じのフレーズはちょっと雄大な感じもしますね。そしてひとおおりその
 フレーズが終ると、聴きどころはここからですね。ホルンのやわらかいフレーズに
 クラリネットがなめらかに合わせてくる絶妙なアンサンブルは、ふうっと天にも昇る
 気分ですね。

 第4楽章:ささやくようなヴァイオリンのフレーズから始まりますが、同じメロディが
 二回目になると、「これからが本番!」とばかりに、元気に流れてきます。
 テンポもやや速めになり、フィナーレへと向かっていきます。途中には若干困難に
 ぶつかるようなところもありますが、この曲に関しては暗さがなくていいですね。そん
 な困難もなんのその、とすぐに打ち破って元気を取り戻します。エンディングも、
 ベートーヴェンの割には比較的スッキリと終っていますから、聴きやすい曲なんだと
 思います。

曲も短めですし、聴きやすい曲だと思いますよ。ベートーヴェンは暗い曲でも明るい曲でも、綺麗なメロディをつくるときでも、熱血で力いっぱい書いているイメージがありましたが、この曲に関してはそんな余計な方の力が抜けた感じがしますから、全然構えなくても聴ける曲なんじゃないでしょうか?(ベートーヴェンが聴いてたら怒られそうですが。)とにかく聴きやすき作品なので一度お試しください。


≪オススメCD≫
ベートーヴェンがスッキリさわやかに聴ける一曲ですね。

ベートーヴェン:交響曲第4&8
モントゥー(ピエール), サンフランシスコ交響楽団, ベートーヴェン
BMG JAPAN

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
ちょっとした曲とまでは、言いませんがそんな感じで聴けると思いますよ。


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ピアノソナタ第17番 「テンペスト」

2006年06月15日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノソナタ第17番「テンペスト」です。

タイトルの「テンペスト」は「嵐」という意味なんですが、ベートーヴェンが名付けた訳ではなく、ベートーヴェンの弟子が、この曲に関する解釈のしかたを尋ねたときに「シェイクスピアのテンペストを読みなさい。」と応えた事に由来しているそうです。カッコイイですよねぇ。なかなか言えないですよ、こんな事。テンペストも読んだ事ないし。

曲は「嵐」とタイトルがついていますが、それほど激しい嵐が吹き荒れているようには感じませんね。ただし、力強い響きは「嵐」を彷彿させる雰囲気を持っているかもしれませんね。全体的に暗い曲ではありますが、そこはやはりベートーヴェン!ピアノの魅力を十分に引き出した、しっかりと聴かせる曲ですから、聴き応えはありますね。


 第1楽章:はじめは、少し崩れかかるような感じで頼りなく始まります。しかし、崩れ
 かかる曲をなんとか立て直そうと、しっかりと踏ん張るように力強く曲を支えていき
 、強い曲調になります。何度打ちのめされても、ただひたすらしっかりと足に力を入れ
 てその場に留まろうとしているかのごとく、ひたむきな努力を感じてしまいます。
 途中、虚しさを感じてあきらめたかのように寂しく聴こえるフレーズも出てき
 ますが、それでもやはり頑張って思い直したかのように、力を入れて踏みとどまります。
 最後には、覚悟を決めて全力で何かを訴えてくるようなフレーズもありますが、ここも
 たまらないですね。

 第2楽章:1楽章と同じフレーズで始まりますが、少しだけ光が差し込んできたような
 やや、落ち着いた雰囲気になります。しかし、諦めにも似たフレーズは、どこか寂しく
 切ない、なんとも言えない思わず涙が出てきそうな気持ちになってしまいます。悲しい
 ときに、やさしく「いいんだよ、よく頑張ったんだから。」なんて慰められると、余計
 に涙があふれ出してきそうな事ってありますよね。そんな気持ちなんだと思います。
 綺麗なピアノのフレーズが流れてくると、流れ出した涙も止まらなくなってしましそう
 な、そんな切ない曲ですね。

 第3楽章:せっかく頑張って支えてきたのに、あの努力はなんだったんだ!後悔の叫び
 にも似た、やり場の無い怒りにも似た、訴えるようなフレーズが虚しく激しく迫ります。
 過去をひとつひとつ回想するかのように、苦しかった日々を悲しみの中で思い出して
 いるようにとても悲しくピアノのメロディが響いてきます。悔やんでも悔やみきれない
 くやしい思いが、とても切実に伝わってきます。自分を落ち着かせて、なんとか心の
 整理をしようとしますが、どうしても整理しきれない虚しい想いを最後まで振り払う
 事ができないでいる。そんな、もどかしい曲です。

暗くて悲しい曲なんですが、強い想いは伝わってくると思います。これもクラシックの魅力のひとつですよね。初心者の方はちょっと聴きにくい曲かもしれませんが、≪オススメCD≫には、この曲と同時にベートーヴェンの綺麗で明るい曲も入ってますから、その記事にもリンクさせておきますから、せっかくなので、この曲と一緒にいろんな曲を楽しんで見てください。

≪オススメCD≫
ケンプのピアノさばきをお楽しみください。
ベートーヴェン:Pソナタ第21
ケンプ(ヴィルヘルム), ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック

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≪参考書籍≫
せっかくなので、シェイクスピアのテンペストも紹介しときます。
テンペスト―シェイクスピア全集〈8〉

筑摩書房

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【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆☆★★
楽:★★★★★

≪おすすめシチュエーション≫
落ち込んだときに、思いっきり泣きたくなったら、ホントに泣けると思いますよ。

≪オススメCDに入ってる他の曲の記事≫
→ピアノソナタ第21番「ワルトシュタイン」の記事はこちら
→ピアノソナタ第26番「告別」の記事はこちら

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ピアノ協奏曲第1番 (ベートーヴェン)

2006年05月25日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番です。

今日はベートーヴェンのピアノ協奏曲の記念すべき第1番です。ベートーヴェンはモーツァルトやハイドンとほぼ同時代の作曲家なんですが、第1番はベートーヴェンと言うより同時代のこの二人の影響をかなり受けているというか、この時代がそうなのか、その後のベートーヴェンの協奏曲に比べてもちょっと違った雰囲気の曲ですね。

ちょっと突っ込んだ話の内容になってしまいましたが、モーツァルトやハイドンの作風に似ていると言う事は、初心者の方でも、気軽に聴けるとっても明るい曲なんですね。軽やかに流れるピアノは、実に鮮やかですから、クラシックが好きな人でまだこの曲を聴いてない人にも、オススメの一曲ですね。


 第1楽章:弦楽器のスッキリしたフレーズから始まります。目の覚めるような鮮やかな
 メロディが流麗にサラサラと流れていくのはとても気持ちのいい音楽ですね。
 かなり、もったいつけてピアノがようやく聴こえてきますが、待った甲斐があるって
 もんですね。なめらかなピアノはベートーベンを初めて聴く人にもとても新鮮で彼の
 イメージも変わるんじゃないでしょうか?忘れてはいけないのは、最後のカデンツァ
 (ピアニストによるアドリブソロ)ですね。ピアニストの腕の見せ所ですね。

 第2楽章:ピアノのやさしく、綺麗なメロディがしっとりとやわらかに伝わってきます。
 途中に出て来るクラリネットやフルート、弦楽器がピアノ演奏をなめらかに演出して
 くれます。全体的におおらかなこの楽章は和みますね。疲れがふうっと取れるような
 とにかくいいですよ。この曲!暖かい雰囲気はもう絶品ですね。

 第3楽章:軽やかで軽快に流れるピアノはとてもいいですよ。その後は弦楽器が勇ましく
 曲を作っていきますが、力が湧いてくるような、明るく元気な曲ですね。どんどん加速
 していくピアノはとても快感ですし、オーケストラとも、とってもマッチしてますから
 とても聴きやすくていいですね。

ベートーヴェンは暗い曲も多く作っていますが、この曲に関しては違いますね。明るい曲で、ベートーヴェンに対するイメージが変わるかもしれないですね。軽快でさわやかなこの曲は、イージーリスニングやBGMにもいいかもしれないですね。


≪オススメCD≫
シフのピアノは、ベートーヴェンを軽やかに聴かせてくれます。
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番/同第2番
シフ(アンドラーシュ), ドレスデン・シュターツカペレ, ベートーヴェン, ハイティンク(ベルナルト)
ワーナーミュージック・ジャパン

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆☆
怒:★★★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
日曜日に出かける前に聴くと楽しい1日が始まる予感がしますね。

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ピアノソナタ第26番「告別」

2006年05月15日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノソナタ第26番「告別」です。

「告別」そう、これは別れのあいさつですが、文字面だけだと「永遠の別れ」みたいなイメージを持ってしまいますが、これはそうではないらしく、ベートーヴェンがこの曲を書いたときに、尊敬していたルドルフ大公が当時ベートーヴェンのいたウィーンから離れていたため、1楽章には大公に対する「告別」を意味していて、大公がいない時期に書いた2楽章は「不在」。そして大公がウィーンに帰ってきた頃に書いた3楽章は、「帰着」として曲を作っていたようですから、曲にもその雰囲気が表れていると思いますから、そんなところにも注意して聴いても面白いと思いますよ。


 第1楽章:もの悲しい、淋しげなピアノが「ポロン、ポロン♪」と流れてきます。
 ルドルフ大公の旅立ちに対する惜別の念でしょうか?しかし、一段落すると、そうも
 言っておれず、元気よく別れを告げようと思い立ったかのように、元気を振り絞った
 ような、すこし明るいフレーズになりますが、やはり何処か切なさの残るメロディ
 ですね。

 第2楽章:一応、元気よく大公を送り出してはみたものの…やっぱりどこか、穴が
 開いたような、虚無感を感じてしまう曲ですね。そうとう淋しかったんでしょうね。
 ぽつん・ぽつんと音も少なくピアノが虚しく響いてくるようです。

 第3楽章:2楽章から引き続きですが突然!高い音が「ポーン!」と鳴り響くんですね。
 「大公帰着」の一方が入ったんでしょうか?テンポも上がり大喜びで歓喜に満ちたよう
 なメロディが、あふれるように流れ出してきます。よっぽど嬉しかったんでしょうね。
 少し小躍りでもしていそうな雰囲気です。

1・2楽章はタイトルどおり少し悲しいメロディが流れてきますが、3楽章の変わりようには聴いてても、「ここまでガラッと変わるのか?」と思うほどイメージが変わりますから3楽章まで楽しみに聴いてみてくださいね。


≪オススメCD≫
なめらかなケンプの演奏でどうぞ。

ベートーヴェン:Pソナタ第21
ケンプ(ヴィルヘルム), ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆☆☆☆
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
ピアノのいろんな表情を楽しめますね。

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ピアノ協奏曲第4番

2006年05月07日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番です。

ベートーヴェンは交響曲とかソナタでも第5番に有名な曲が多いですが、なにげにこの協奏曲も含めて4番は隠れた名曲が多いのかもしれないですね。聴き易くてさわやかな曲です。優しい感じもしますし、まだ聴いた事がない人は是非、聴いてもらいたい曲のひとつですね。

やっぱりこの曲にもタイトルが付いていないので、なかなか聴くきっかけがないので、それほど、有名ではないかもしれませんが、聴くと「これがホントにベートーヴェン!?」と思うほど明るく綺麗な曲ですから、ベートーヴェンのまだ聴いた事ない曲で、いい曲ないかなぁと悩んだらこの曲でしょうね。


 第1楽章:とても静かな感じで、ピアノが綺麗なフレーズを「ポロポロン」とささやく
 ようにして始まります。まるで、春の暖かな風を受けて綺麗な黒髪がさらさらとなびく
 ような感じでしょうか。序奏(イントロ)が一通り終ると、弦楽器がやや厳しい表情を
 見せてきますが、再度ピアノが流れてくると美しいフレーズが軽やかに流れてきます
 から、初心者にも聴きやすく、とても上品な曲のつくりになっていると思います。
 終盤のピアノソロも、美しくなめらかに弾いていますから、こんな曲がさらっと弾ける
 とカッコイイんだろうなぁなんてしみじみ思います。(ピアノ一切弾けないですけど)

 第2楽章:1楽章とは対照的に低音弦楽器が、迫るような感じで押し寄せてきます。
 それに、言い訳をするように、ピアノが淋しそうなフレーズをポツポツと言葉少なめに
 返していますが、時には弦楽器がそのピアノ演奏が終らないうちに間髪いれず更に迫り
 ますから、なんだかピアノがかわいそうに聴こえてしまいますね。最後には消え入り
 そうに終わります。

 第3楽章:2楽章が嘘のように、また元気なピアノが始まります。ピアノも元気ですが、
 弦楽器も負けずに元気ですから、両者の音がまるで競い合うかのように流れてきます。
 2楽章で散々言われたピアノが弦楽器を説得しているのでしょうか?全然負けていま
 せんし、演奏も素晴らしいですから、今度は全然言い訳には聴こえませんね。理路整
 然と自分を堂々と主張しているように聴こえます。


2楽章が若干暗いイメージになりますが、前後の楽章がそれを補うかのように明るく魅力的なつくりになっていますから、全曲聴いてもスッキリした気分になれると思います。聴いているだけでも、ピアノ演奏にはかなりテクニックがいるんだろうなぁなんて思いますし、そんなテクニックを聴くのも楽しみのひとつですよね。


≪オススメCD≫
ワイゼンベルクのさわやかな演奏でどうぞ。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番&第4番
ワイセンベルク(アレクシス), カラヤン(ヘルベルト・フォン), ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, ベートーヴェン
東芝EMI

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆☆☆★  

≪おすすめシチュエーション≫
ゆったりと、ホッと一息つける曲ですね。

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