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初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

ヴァイオリンソナタ第4番

2007年04月30日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第4番です。

ベートーヴェンのヴァイオリン!と言うと、個人的にはとても甘くやわらかなフレーズのイメージが、あったんですが、この曲にかんしては、どこか影が差したように、やや暗いフレーズで始ります。
なので、ちょっと意外な感じにも聴こえましたが、しばらく聴いてみると、とてもしっとりとした、ベートーヴェンのヴァイオリンのちょっと変わった一面を聴く事ができる曲だとも思います。

有名なピアノソナタのように、激しい曲調という訳ではないんですが、聴いた後にもどこか、気になるところを残したまま終わってしまうような、そんな曲です。


 第1楽章:後ろ髪を引かれるような、ピアノ伴奏にヴァイオリンが流されるように
 して入ります。
 ポツリと何かをつぶやくピアノにヴァイリンがしなやかに合わせると、
 切なく悲しいメロディを歌っていきます。
 どこかうしろめたさを感じるような、ヴァイオリンの響きは、
 何かを切々と語りかけてくるようにも聴こえます。
 少し盛上がっても決して興奮する事はなく、理性を持って真剣に語っている
 ように聴こえるヴァイオリンに、憐れみを感じてしまいます。

 第2楽章:少し落ち着いた様子のピアノは、疲れた目をそうっとあけて、
 ただ、ただ虚空を見つめているような、そんな滑稽な風にも聴こえます。
 ヴァイオリンが寄り添うようにしなやかに合わせる響きはとても澄んだ響きに
 聴こえます。
 やがて、ピアノの明るく可愛らしいソロが始ると、ヴァイオリンもその後に
 続き、明るい表情を覗かせてきます。
 そこからは、とても軽やかに続き、とてもさわやかなフレーズを続けていきます。
 おだやかで、ゆるやかなフレーズが落ち着ける曲調を聴かせてくれます。

 第3楽章:どこか不安を感じるようなヴァイオリンから始ります。
 何かに追われているような、後ろからひたひたと迫るような感じが、どこか
 焦りを感じているようにも聴こえてきます。
 しかし、途中で立ち止まって振り返ってみると、何も無い?!
 安心してゆったりと伸びやかなヴァイオリンが中盤では聴けますが、
 いざ、前を向いて歩き始めると、やはり不安は消えず残っています。
 不安が募り思わず走り出すように早いテンポになり、必死に逃げ出していきます。
 しばらく走って、また後ろを振り返ると…やっぱり誰もいない?
 そして、そんな不安を抱えながら逃げ出すように走り去ってしまうようにして
 終わります。

決して激しくは無いんですが、誰もが持っているような、ちょっと気になる不安を抱えたまま、先に進んでしまうような、そんな感じの曲ですね。明るくも無く、暗くも無く激しい感情を見せる事もありませんが、・・・でも、何故か気になるフレーズは、ちょっと魅かれてしまう不思議な曲でもあると思います。


≪オススメCD≫
グリュミオーでどうぞ
ベートーヴェン : ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調作品12の1
グリュミオー(アルテュール), アラウ(クラウディオ), ベートーヴェン
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
ちょっとした不安でも、気になりだすとどうしようもなくなる事ってありますよね。


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ピアノソナタ第30番 (ベートーヴェン作曲)

2007年04月03日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノソナタ第30番です。

ベートーヴェンは全部で32曲のピアノソナタを作曲していますが、イメージとしては、どちらかというと情熱的で激しい曲調が押し寄せるという作品が多いように感じます。

でもこの曲は晩年の作品という事もあるせいか、とても繊細で美しく輝く綺麗なメロディが楽しめる作品だと思います。1・2楽章は3分弱とかなり短めで、3楽章は変奏曲の形式を取っているちょっと変わった曲でもあるようですが、そんな事もあまり気にせずにスラッと聴ける一曲だと思います。


 第1楽章:サラサラと流れるようなピアノが流れると、さわやかな情景が目に浮かび
 ます。序奏(イントロ)が終わると一度落ち着きますが、また軽やかなピアノが
 始ると、まるで関を切ってあふれ出すような勢いで幾重にも重なる音はキラキラとした
 水しぶきのように聴こえる、とてもさわやかな曲です。
 
 第2楽章:力強い響きの中にも、どこか切なく悲しみを感じます。
 序盤は軽快なテンポで力強く聴かせますが、途中では少し自信を無くしたように
 トーンを落として不安を感じるように寂しくなりますが、後半へ向けて最後まで
 がむしゃらに突っ走っていきます。

 第3楽章:落ち着いた雰囲気で始ると、遠い昔の事を思い出すように、とても
 しんみりとしたフレーズを奏でていきます。
 ゆったりとしたフレーズの中に高音のメロディが流れ出すと、しっとりとした
 雰囲気を一層演出していきます。暗い夜空の中にキラリと光る星の光をみつけた
 ような感じでしょうか?
 やがて夜空に目が慣れてくると、始めはひとつしか見えなかった星の明かりが
 一面の夜空に無数に広がるように次々と光り始めるように、高音のフレーズが
 綺麗に輝くように聴こえ始めます。
 星空の中に身を浸していると、突然大きな音が鳴り響き一瞬驚きますが、それは
 一段と明るい流星のようにすぐに流れていってしまいます。
 突然の出来事に動揺してしまったように、少し不安を感じるフレーズがよぎり、
 ザワザワとした音になりますが、やがてそれも落ち着き最後は星空を見ている
 うちに、まぶたが重くなり、まどろみの中に消えていくように静かに終わります。
 
ベートーヴェンというよりは、ショパンみたいなイメージで聴ける気がするこの曲(ちょっと言いすぎかな?)なので、とても澄んだ音色が心地よく響く一曲だと思います。
演奏時間も全部で20分足らずと、ピアノソナタとしては短めだと思いまから、初心者でもすんなりと聴ける作品じゃないでしょうか。
惜しむらくは、この曲にタイトルが付いていないのが残念でなりません。何か気の利いたタイトルがついてさえいれば、他のソナタと同様に知名度も上がり今以上に有名な曲になったと思うのは自分だけなんでしょうか?

≪オススメCD≫
バックハウスの名演でお楽しみください。
ベートーヴェン:Pソナタ第30
バックハウス(ウィルヘルム), ベートーヴェン
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆☆☆★  →幻☆☆☆☆☆
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
ひとりのときに、しっとりと味わいながら聴きたい一曲です。


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ヴァイオリンソナタ第2番

2007年03月13日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第2番です。

前にも書いたかもしれませんが、ベートーヴェンが作曲したヴァイオリンの曲は、なめらかで、優しくあま~いフレーズが多いんですね。
一般的には「運命」交響曲とか「第九」交響曲などが有名ですから、そんな壮大でかしこまったイメージの強いベートーヴェンですが、ヴァイオリンの曲ではやわらかで、さわやかなベートーヴェンの一面を感じる事ができる曲だと思います。

ヴァイオリンソナタですから、ピアノ伴奏にヴァイオリンソロの小編成でとっても聴き易い曲だと思います。演奏時間も約15分と短めなので、その意味でも聴き易い曲だと思います。


 第1楽章:軽やかなピアノのリズムに乗せてヴァイオリンも軽快なフレーズで
 入ります。ピアノとヴァイオリンがピッタリと息を合わせて同時に音階を
 駆け上がったり下がったり、鮮やかに聴かせるフレーズが魅力的です。
 さわやかに、そして鮮やかに聴かせるヴァイオリンがとってもスッキリと
 心地よく響きます。若干ヴァイオリンがピアノ伴奏に回っている感もありますが、
 二つの楽器の掛け合いも十分に味わえる一曲です。

 第2楽章:ピアノの悲しげな和音から始ると、更に寂しそうなヴァイオリンが
 ゆっくり始ります。ピアノもそれにあわせるようにゆっくりとしたリズムを
 置いていきます。
 艶やかにしっとりと聴かせるヴァイオリンに、ピアノもそうっと寄り添うように
 音を合わせるところが、しみじみと切なく聴かせてくれます。

 第3楽章:少し明るさを取り戻したピアノが始ると、ヴァイオリンも徐々に
 明るい響きに変わっていきます。
 テンポも速からず遅からず、程よい速さを保ちながら前に進んでいく曲は
 少し悲しみを引きずりながらも、明るさを出していく感じに聴こえます。
 悲しい事があっても決して口には出さずに、明るく振舞いながら前向きに
 少しずつ前に進んでいくような健気な表情が、元気をくれる一曲です。


底抜けに明るいヴァイオリンという訳では無いんですが、どことなく魅かれてしまう、そんな曲だと思います。ヴァイオリン、ピアノ共に派手にならないところが、しっとりと聴かせてくれるベートーヴェンの違った一面を聴ける一曲だと思います。


≪オススメCD≫
ヴァイオリンソナタ第1番・第4番も入ってます。
ベートーヴェン : ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調作品12の1
グリュミオー(アルテュール), アラウ(クラウディオ), ベートーヴェン
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
有名じゃないけど、しっとり聴ける一曲です。


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ト調のメヌエット

2007年02月24日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ト調のメヌエットです。

短くて明るいこの曲はとっても聴きやすい曲ですね。ひょっとして何かのCMとかにも使われていることもあると思うんですが、今回はちょっと覚えてないので紹介できません。(なんじゃそりゃ)

“ト調”というのは調整の事で、“メヌエット”は毎度おなじみgoo辞書でしらべてみると、「四分の三拍子の舞曲。17世紀中ごろ宮廷に流行し、のち舞踏から離れて楽曲として独立した。」とあります。

心地よいメロディに乗って軽やかに流れるピアノを聴いていると、疲れもどこかへ言ってしまいそうな、とってもやさしい曲ですね。演奏時間も2分少々と短めですし、初心者はもちろん、クラシック好きの人にもおなじみのメロディがこころを癒してくれる一曲だと思います。

 弾むようなピアノのメロディが軽やかに響きます。
 学校帰りにスキップをして、家路に着く子供たちのようにとても和やかな
 雰囲気がとても優しく聴かせてくれます。
 途中で曲調が変わると、道端に生えているたんぽぽや、昆虫に目を取られた
 子供たちが、ちょっと寄り道をして、友達同士で楽しくおしゃべりでも
 しているんでしょうか?
 無邪気にはしゃぐ子供たちの様子が目に浮かんできます。
 そして、メロディが元に戻ると、道草していた子供たちも
 仲良く家路に着くように曲を終わります。


のどかな感じがとても親しみ深い一曲です。有名な曲ですからひょっとすると、どこかで聴いた事のあるメロディかもしれないですね。
こういう曲ならクラシックという堅いイメージも少しは和らげてくれそうな気がします。


≪オススメCD≫
このブログでは登場回数の多いこのCDですが、この中に入ってます。
自分も初心者だった頃にとても良く聴いていた1枚です。
エリーゼのために~P名曲集
アントルモン(フィリップ), ベートーヴェン, モーツァルト, ヘンデル, ドヴォルザーク, シューマン
ソニーミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:★★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
ちょっとブレイクとか息抜きするにはぴったりの曲です。


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「エグモント」序曲

2007年01月24日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:「エグモント」序曲です。

ゲーテの戯曲「エグモント」の付随音楽として作曲された中の序曲のようです。現在ではおそらくこの序曲しか演奏されることは無いようですが、それでもベートーヴェンの数少ない序曲を代表する作品のひとつのようです。

「序曲」なので、演奏時間も短く10分弱です。コンパクトな中にもベートーヴェンの音楽のエッセンスを凝縮した感じがしますから、聴き応えもあると思います。

さて肝心のストーリーですが、実はこのエグモント伯爵はオランダの実在する人物をモデルにしているようです。16世紀にスペインの支配下にあったオランダ民衆がエグモント伯爵を先頭に独立運動を起こしますが、スペインに捕らえられて死刑の宣告をされてしまいます。
 するとそこへ、同じく捕らえられて死刑にされた恋人が女神として現れ、エグモントを勇気付けます。これに影響を受けて「自分の死はムダにはならない」と意を決し刑場に向かうという悲劇の物語のようです。

曲を聴いていても、上のようなドラマがイメージできそうな、そんな曲です。


 低音のオーケストラが重々しくのしかかるような、くらい序奏から始ります。
 トランペットを軸にした力強い響きは苦悩に耐えているようなつらそうな表情です。
 すると、クラリネット、フルート、オーボエなどが荒れ果てた大地に冷たく吹きつける
 ように寂しく鳴り響きます。
 やがて、弦楽器がざわめき始めると苦悩に書き立てられるようにうねりはじめます。
 しかし、どこかで区切りをつけなければ、とばかりにチェロ、コントラバスの低音が
 ザクザクと鋭い刻みを入れると、曲にも少し明るい兆しが見え始めたかのように
 クラリネットやフルートが束の間の明るいフレーズを聴かせてくれます。
 力強いフレーズが与えられた苦難を乗り越えようとしているように激しい響きを
 次々に鳴らします。
 そしてホルンが時を告げる鐘のように何度も鳴り響きます。
 それを合図に待っていましたとばかりに、テンポは加速して弦楽器がすべるように
 めくるめくフレーズを流すと、トランペットが派手に鳴り響き、まるで勝利の大歓声
 を浴びるような賑やかなフィナーレを迎えて晴れやかなエンディングとなります。


暗い曲調から始りますから、最初に冒頭部分を聴いただけではすこしとっつきにくいイメージがありますが、クラシックのひとつの形である「苦しみから喜び」へのテーマが、とても分かりやすく表現された曲でもあると思います。その意味では短時間でその全てを味わえるこの曲は初心者にも聴きやすい曲と言えるかもしれません。


≪オススメCD≫
交響曲と一緒に入ってます。
ベートーヴェン:交響曲第1番
カラヤン(ヘルベルト・フォン), ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, ベートーヴェン
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆☆
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
苦しみからスッキリと開放されるような響きがたまらない一曲です。


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ピアノ協奏曲第2番 (ベートーヴェン作曲)

2006年12月27日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番です。

この曲は特にベートーヴェンの協奏曲の中でも特に有名な訳ではなく、一般的にも特に取り上げられる事もない曲ですが、さわやかなピアノに軽快なオーケストラは初心者でも、違和感無く聴ける曲だと思います。

同時代の作曲家としては、モーツァルトのピアノ協奏曲の方が有名ですが、ベートーヴェンのピアノ協奏曲も決して引けは取らない曲だとおもいますから、この機会に聴いてみるのもいいかもしれないですね。

ちなみに作曲されたのは、ピアノ協奏曲第1番よりは先だったようですが、出版されたのが第1番より後になってしまったため、第2番とされています。(当時は結構こんな感じで作品番号が振られていたようです。)

 第1楽章:張りのある弦楽器の一声からヴァイオリンや管楽器が軽やかなフレーズを
 奏で始めます。
 しばらく続く少し長めの前奏(イントロ)が終わると、可愛らしいピアノの音色が
 少し控え目に顔を見せ始めます。
 オーケストラ演奏に負けず軽やかで流れるような演奏は、とてもさわやかに響きます。
 鮮やかに聴かせるテクニックから、細かく聴かせる繊細なピアノの魅力をうまく
 引き出しているすばらしい曲になっています。

 第2楽章:ファゴットを中心にして低音の弦楽器がゆったりとした序奏から始まります。
 オーケストラががゆっくりと雰囲気を盛上げると、それに寄りかかるように、ゆっくり
 とピアノがかぶさってきます。
 高音の美しいピアノのメロディを壊さないように弦楽器も優しくピアノを支えて
 いきます。
 やがてオーボエがしなやかなメロディをホルンに支えられてたっぷりと歌うとピアノは
 一時伴奏になりますが、ピアノのメロディに戻ると、そのちょっとした演出にすごく
 引き込まれてしまいます。

 第3楽章:元気良くピアノソロが始ると、更に勢いを付けた弦楽器がその後を追います。
 そこからピアノソロに戻り、しばらく聴かせると、今度はオーケストラとピアノの
 掛け合いが始りますが、無邪気なピアノが跳ねるように動き回る様子がとても心地よく
 響きます。
 ところどころに、はしゃぎ過ぎて心配になり、少しトーンが下がるところもありますが、
 基本的には元気いっぱいのフレーズと、愛くるしくニッコリとかわいい笑顔を見せて
 くれるような微笑ましい雰囲気を与えてくれます。


ベートーヴェンの初期のピアノ協奏曲という事もあり、モーツァルトやハイドンの影響を受けたと言われる事も多いこの作品ですが、これはこれで明るく楽しく聴かせてくれますから、テクニックと共にピアノ演奏の魅力を堪能できる一曲だと思います。

≪オススメCD≫
結構難しそうなのに、サラッと聴かせてくれます。
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番/第2番
シュタイン(ホルスト), グルダ(フリードリヒ), ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:★★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆☆

≪おすすめシチュエーション≫
明るく楽しくスッキリ聴けます。


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「シュテファン王」序曲

2006年11月25日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:「シュテファン王」序曲です。

この曲は劇音楽として作曲されていたようで、この序曲の他にも9つの曲があるようですが、現在はおそらく、この序曲だけで演奏される事がほとんどのようです。
クラシックの中でもたぶんマイナーなこの曲ですが、何故かこの序曲は聴いたことがあり、ワクワクするような楽しいこの序曲は結構好きな曲です。

そして、このブログで序曲を紹介するときは、そのストーリーをあらすじで紹介しているんですが・・・、今回は調べきれなかった!
まあ、音楽を聴く分には支障はないし・・・なんて逃げたりして、(スミマセン)

それはさておき、序曲なので演奏時間も5分程度と短めですし明るく元気な曲調は聴きやすいのがいいですね。


 第一声のトランペットそして、それに呼応するような低音弦楽器の響きに続いて
 ピチカートのリズムにフルートがさわやかなフレーズを乗せていきます。
 ゆっくりとした前奏(イントロ)が終わると、弦楽器とフルートが、はじけるような
 元気いっぱいの賑やかなメロディを歌い始めます。
 チェロなどの低音のリズムも楽しそうに踊りその上をヴァイオリン等が楽しそうに
 歌い始めると、ホルン、フルートもその勢いに誘われてふんわりと舞い上がるように
 聴こえてきます。
 大はしゃぎになった曲を「パーン!」と一声トランペットが一旦仕切りなおしますが、
 再び盛上がると今度はもう誰にも止められません。途中にはフルート一時が少し
 ささやくように静かに聴かせてみたり、クラリネット、ホルンが少し小首をかしげる
 ようなフレーズはありますが、最後までその勢いを失わず一気に駆け抜けていきます。

明るく楽しいドキドキワクワクの曲ですね。久しぶりに聴いてみたんですが、心も弾む陽気なリズムになんだか意味も無く楽しくなってしまいます。CDではベートーヴェンの序曲集とかに入っている事が多いようですが、交響曲とセットになっている事もあるので、交響曲とかの「ついで」で聴いてみるのもいいかもしれないですね。


≪オススメCD≫
交響曲と一緒に入ってます。
ベートーヴェン:交響曲第3番
クリーヴランド管弦楽団, ベートーヴェン, セル(ジョージ)
ソニーミュージックエンタテインメント

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≪お買い得CD≫
指揮者が全て同じになってしまいますが、ベートーヴェンの交響曲全曲+序曲ですし
何よりも5枚組みで3,000円はお買い得ですよね~。
ベートーヴェン:交響曲全集&序曲集
チューリヒ・トーンハレ管弦楽団 ジンマン(デイヴィッド), ジンマン(デイヴィッド), チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団, ベートーヴェン
BMG JAPAN

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆☆
怒:☆★★★★
哀:★★★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
明るく陽気なリズムはスキップしながら聴けますね。


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弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第3番」

2006年10月22日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第3番」です。


タイトルの“ラズモフスキー”というのはベートーヴェンがこの曲を献呈した伯爵の名前です。ベートーヴェンは、伯爵から弦楽四重奏の作曲依頼を受けて、この曲を作ったようです。全部で3曲完成したので、弦楽四重奏第7番が「ラズモフスキー」の第1番となっています。
順番どおりにスライドして弦楽四重奏の第9番が「ラズモフスキー第3番」となったわけですね。ちょっとややこしいというか、紛らわしい。

楽器の構成は2台のヴァイオリンとヴィオラ・チェロが1台ずつで四重奏の編成です。
比較的明るく聴きやすい曲調で、演奏時間は30分程度ですから初心者の方でも普通に聴ける曲だと思います。


 第1楽章:中低音のハーモニーから少し不気味に始まりますが、序奏が終わり、
 ヴァイオリンが勢いをつけると、全体も盛り上がり明るい曲調になります。基本的に
 メロディはヴァイオリンですが、その他の楽器もうまく絡み合い楽しく聴けます。 

 第2楽章:チェロのピチカートが「ボン!」とはじけると低音を中心にチェロ・ヴィオラ
 などがやや暗めのフレーズを奏でます。曲調もどこか不安に脅えたような悲しい
 フレーズが続きます。悲しいチェロの旋律にヴァイオリンが合わせてきます。
 チェロがじんわりと演奏しているので、ヴァイオリンがたまに入ると高音の美しさ
 が際立ちます。

 第3楽章:やわらかなハーモニーが落ち着いた曲調を演出します。今度はメロディが
 ヴァイオリンに戻りますが、ゆったりとしたテンポにチェロが合わせると深みを増した
 味のある演奏になっていきます。 

 第4楽章:速いテンポからヴィオラのソロにヴァイオリンが重なり、チェロがリズムを
 付けていくと曲が形を現してきます。曲はしばらく軽快に続いていきますが、途中では
 やや先を急ぐようにそれぞれの楽器がお互いを煽るように急かして行くフレーズが入り
 ますが、こんなメロディの受け渡しも、この曲の聴き所ですね。
 
弦楽四重奏という限られた楽器編成の中でもそれぞれの楽器が十分に活躍しているところをいろいろと楽しめる曲ですね。その意味ではボリュームのある曲だと思います。各楽章でも様々な表現をしていますし、基本的には明るい曲調を保っていますから、いろいろ楽しめる曲だと思います。
 

≪オススメCD≫
べートーヴェンの曲ですけどスメタナ四重奏団でお楽しみください。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番&第10番
Smetana Q, スメタナ四重奏団, ベートーヴェン
コロムビアミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
楽器編成はコンパクトですが、いろんな魅力をたっぷりと楽しめます。


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交響曲第7番

2006年10月07日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:交響曲第7番です。

第7番は、ベートーヴェンの交響曲の中でも目立たない存在(サブタイトルもついてないし)ですが、個人的には結構好きな曲のひとつです。30分足らずの曲だったかな~と思ってたんですが、よく見ると全4楽章合わせて40分程度の演奏時間です。

やっぱり好きな曲だと、幾分か早く感じてしまうからなんでしょうか、それにテンポも軽快で、サクサク聴ける曲ですから、聴いていてもたぶんそんなに時間がかかっているとは感じないからなんでしょうね。そんな訳で演奏時間は少々長めなんですが、テンポよく、どんどん引き込まれる感じで聴けますから、初心者の方にもオススメの一曲ですね。


 第1楽章:「ジャーン」というオーケストラの響きをオーボエ、クラリネット、
 ホルンがつなぎ、更に「ジャーン」という響きが続くと今度は弦楽器が壮大にその
 響きを包み込んでいくようにして盛り上げていきます。そうして、ゆったりとした
 前奏が終わって、フルートの軽快なフレーズを合図にテンポが速くなり、勢いを
 つけていきます。曲も派手に盛り上がりますが、元気の出てくる爽快なものになり
 ます。

 第2楽章:「ポーン」と金管楽器がひとつ響くと、次はチェロのフレーズが、
 のっそりのっそりと、まるで葬送行進曲みたいに引きずりながらじわじわと足を
 引きずっているような、悲しくけだるいフレーズになります。中盤ではクラリネット
 のフレーズを中心に一部明るい表情を見せますが、やっぱりどこかだるそうにした
 曲が終始続きます。

 第3楽章:「トトーン」と今度は軽くスキップでもしているような軽快なフレーズ
 で始まります。弦楽器とフルートがオーボエのメロディに乗って、素早く動きま
 わっているのが、なんとも心地よいリズムです。
 中盤では、ホルンとクラリネットがゆったりと掛け合いを楽しんでいるように
 聴こえる部分がとても、和やかに聴こえてきます。後半ではもとのテンポに戻り
 ますが、とっても気分爽快です。
 
 第4楽章:「ズン、タカタン」と、突き刺さるようなリズムでどんどん先に進んで
 いくフレーズの曲です。基本的にはこのリズムで最後までとことん押していく曲
 です。トランペットも常にリズムを加えているのが、なんともにぎやかで、かなり
 ハデ目な曲になっています。途中で少し何度か休憩を入れるように若干控えめには
 なりますが、とにかくちょっと休んだらすぐに走り出していくような、忙しい曲
 です。
 
今日は擬音で各楽章をまとめてみました。(いや、、まとまってるのかな?)「ベートーヴェンはメロディを作るのが苦手だ」なんて事を前にどこかで聴いた事がありますが、この曲なんかはその代表作みたいに聴こえます。(特に4楽章)でも、その分様々に変化するフレーズが感情をストレートに表現している部分なんかは、聴いていてもすぐに入ってくる感じがして、個人的にはとっても好きなんですけど、どうなんでしょう。


≪オススメCD≫
クライバーの演奏でどうぞ。
ベートーヴェン:交響曲第5&7番
クライバー(カルロス), ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, ベートーヴェン
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆☆
怒:☆☆★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
テンポのいい曲が聴きたくなったらいいかもしれないですね。


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ピアノ協奏曲第3番

2006年09月14日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番です。

ピアノ協奏曲なので、ピアノソロをメインにフルオーケストラがバック伴奏をするという音楽の作りになっています。

ベートーヴェンのピアノ協奏曲では第5番に次いで、人気のある作品で演奏される機会も多いようです。個人的には3番より4番の方が好きなんですが、一般的には3番がやはり人気のようです。それまでの1番・2番が、ややこれまでの作曲家(モーツァルト・ハイドン)の影響を受けているのかなぁ?と思わせる作りなのに対して、3番でようやくベートーヴェンらしさが出てきた、と解釈されているため3番は注目される事が多いようです。


 第1楽章:何かを恐れているかのような低音の弦楽器から、とても不安そうに始まり
 ます。とにかくビクビクしたように感じるフレーズですね。少しずつやんわりと明る
 さを見せてきますが、全ての不安は拭いきれないようです。そしてピアノ協奏曲なん
 ですが、ピアノが出てくるまでに結構時間がかかります。長い前奏(イントロ)が
 終わると、どっしりとしたピアノが始めは堂々と入ってきますが、やがてテクニカル
 に鮮やかな響きへと変わっていきます。
 小走りで軽快に鮮やかなフレーズが続きますから序盤とは違って、徐々に聴きやすく
 耳触りのいいフレーズが増えてきます。最初のフレーズを所々に入れながらも、軽快
 なフレーズをつないで後半へ向かいます。終盤には協奏曲のお楽しみであるカデンツァ
(アドリブソロ)もありますから聴きどころですね。

 第2楽章:とても静かにポツリ、ポツリと寂しくささやくようなピアノソロから始まり
 ます。そしてフルートの響きと共にやさしくオーケストラが響き渡ると、思わず涙が
 出てきそうな暖かい空気を作り出します。そして再びピアノソロが始まると・・・
 美しいメロディにうっとりと聴き入ってしまいます。やさしくおおらかな雰囲気に
 いつまでも浸っていたくなるような、やわらかいフレーズがいつまでも続きます。
 ベートーヴェンの美しい調べをこころゆくまで堪能できる曲ですね。

 第3楽章:少し焦ったように足早に感じるピアノが、コツコツと歩いているような
 響きで、始まります。オーケストラもそれを促すかのようなフレーズを演奏していき
 ますが、次にピアノが始まると少し明るいフレーズになっています。しかしテンポは
 相変わらず速めですから、若干落ち着きの無さを感じます。しかし、それも曲が進む
 につれて、大きなフレーズも増えてきて、だんだんと盛上がっていきます。ピアノの
 フレーズも後半へ行くほど、ダイナミックになってきます。そして、最後にやはり
 カデンツァがあってラストを締めくくります。
 
ベートーヴェンの変化が現れる一曲ですね。なんとなく試行錯誤をしたように感じてしまうこの曲なんですが、美しいピアノのメロディの2楽章が個人的には大好きです。演奏時間は35分程度と若干長めですが、まあこれくらいなら普通に聴ける長さだと思います。CDではピアノ協奏曲第5番と一緒に録音されている事が多いようです。

≪オススメCD≫
やわらかなクララ・ハスキルのピアノでどうぞ。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
クララ・ハスキル

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
美しくも崩れそうな微妙な感覚を味わえる曲だと思います。


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