ラットは今日も、きみのために。

マウスも研究者も頑張っています。
医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

「お茶の用意をして。体にいいから」 コーヒー大国の米、お茶飲む国に

2007年11月08日 | 食品・栄養
 【ワシントン=USA TODAY(リタ・ルービン)】コーヒー消費大国の米国で、お茶を飲む人が増えている。

 米茶組合によると、昨年まで15年連続でお茶の消費量が増加、スーパーでの売上高は20億ドル(約2300億円)に迫っているという。

 最近、米国でもお茶が体にいいことを知る人が増えたことが、消費量増加の原因のようだ。ウィスコンシン大マディソン校のハサン・ムフタール医師は「この5年で、急速にお茶の研究が進んだ。動物実験段階のものもあるが、お茶を飲むことが健康にいいことは間違いない」と話す。

 お茶には抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれており、心臓病、前立腺がんや皮膚がんに効果があると考えられるという。

 アリゾナ大付属がんセンターのイマン・ハーキム教授は「緑茶はDNAの修復作用に好影響を与える。ただし、人によって効果は異なる」と指摘する。

 また、ニューヨーク市立大のジョン・フォックス教授は、お茶に含まれるアミノ酸の一種、テアニンに注目。お茶10杯分のテアニンを摂取すると、集中力が高まり、仕事の効率が上がることが分かったという。

(c) 2007, USA TODAY International. Distributed by Tribune Media Services International.

[msn 産経ニュース / 2007年11月08日]
http://sankei.jp.msn.com/life/body/071108/bdy0711082216004-n1.htm

ネコを怖がらない! マウス=東京大学、小早川高校

2007年11月08日 | 遺伝子組替マウス
 哺乳(ほにゅう)類が天敵のにおいを怖がるのは危険な目に遭って学習した結果ではなく、生まれながらに嗅覚(きゅうかく)に備わった神経回路の働きによるものであることを東京大の坂野仁教授や小早川高・特任助教らの研究チームがマウスの実験で発見、8日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。

 この回路を壊したマウスは、ネコやキツネのにおいを識別しても怖がらず、逃げ出さなかった。

 また、こうしたにおいによる危険の判断は、大脳の高次機能を担う領域ではなく、鼻の奥の細胞からにおいの情報を最初に受け取る「嗅球」と呼ばれる低次の部分で行われていることも判明。外界の情報を処理する脳神経回路の構造解明に役立つ成果だという。

 チームは独自に開発した遺伝子操作の手法で、嗅球の一部の機能を失わせたマウスをつくった。腐った食べ物や天敵のキツネのにおいをかがせると、正常なマウスはにおいから逃げたり、すくんだりしたが、遺伝子操作したマウスはにおいを識別しているにもかかわらず逃げなかった。

 チームは、この部位の神経回路に危険を判断して逃避行動を起こす仕組みが遺伝的にプログラムされているとみている。

 坂野教授は「哺乳類の脳では、遺伝的に組み込まれた本能による判断の上に、環境による学習回路が積み重なっているのだろう」と話している。

(写真:ネコをまったく怖がらず、耳の後ろに顔を寄せる遺伝子操作したマウス(東京大・坂野研究室提供))

[MSN産経ニュース / 2007年11月08日]
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/071108/trd0711081055007-n1.htm