チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

「渡具知名護市長の公有地売却は違法。土地の返還を請求せよ!」--- 今日(1月14日・金)、名護市民22名が住民監査請求に立ち上がった!(請求書全文掲載)

2022年01月14日 | 沖縄日記・辺野古

 名護市が、大和ハウス工業等の共同企業体に売却した消防署跡地が、最終的に渡具知名護市長の後援会幹部である実姉の夫が執行役員を務める丸政工務店の子会社に所有権移転された問題については、1月8日の本ブログでも説明した。

 名護市議会にも百条委員会が設置されて審理が続いている。その内容は非公開とされているため分からないが、名護市が議会に出した文書や、市民らが公文書公開請求で入手した資料を見ても、信じられないような事件である。「名護版モリカケ事件」ではないかという批判が沸き上がるのは当然だ。

 今日(1月14日)、この問題について名護市民22名が名護市監査委員に地方自治法に基づく住民監査請求を行った。「本件土地売買契約は有効な議会承認手続きを経ておらず、違法・無効であり、名護市長は土地の返還を求めよ」という請求である。

 住民監査請求は60日以内に監査結果が出される。市民らは、監査結果によっては住民訴訟も検討するという。

 以下、請求書の全文を添付する。

            (県庁記者クラブでの記者会見(1月14日))

 

以下、監査請求書全文

********************************

 名護市監査委員様            2022年1月14日

          名護市職員措置請求書                          

 

第1.請求の趣旨 

 名護市長に対して、有限会社サーバントに旧名護市消防庁舎等跡地(名護市東江5丁目6517番2、同6516番2)の返還を求める勧告を行うよう請求する。

 

第2.請求の原因

1.名護市は2018年11月22日、「旧名護市消防庁舎等跡地売却事業 公募型プロポーザル実施要綱」を公表した。国道58号線と名護湾に挟まれた旧名護市消防庁舎跡地の2筆(5,092㎡、以下「本件土地」)を売却し、「新たなまちの賑わいの創出に寄与する宿泊施設及び商業施設を設置する」(同要綱)というのがその趣旨である。

 この公募型プロポーザルは、最終的に、大和ハウス工業(株)沖縄支店・(株)アベストコーポレーション共同企業体(以下、「大和ハウス等共同企業体」)が選定され、2019年6月11日に土地売買の仮契約、同年7月26日に本契約が締結された。代金は仮契約時に4200万円、同年11月19日に残りの3億7800万円が支払われ、有限会社サーバントに所有権移転登記された。

 ところが昨年12月9日、名護市は市議会本会議で、本件公募型プロポーザルでは、(株)ピース企画が、選定された大和ハウス等共同企業体よりも1億3268万7520円も高い買取価格を提示していたことを初めて明らかにした(名護市は、最も高い買取価格を提示していた会社を選定しなかった理由を説明していない)。 

2.本契約は、地方自治法第96条第1項8号に基づく名護市の「議会の議決に付すべき財産の取得又は処分に関する条例」に基づき、2019年7月26日市議会議決(議案第45号「土地の処分について(旧消防庁舎跡地)」を経て締結された。土地売買仮契約書や、議案第45号に添付された土地処分調書では、売却の相手方は大和ハウス等共同企業体だったが、名護市が議会に提出した大和ハウス等共同企業体の事業計画書では、契約は大和ハウス等共同企業体と行うが、土地・建物所有は「名護市を所在とする新設法人」とされていた。

 同年9月24日、名護市と大和ハウス工業(株)沖縄支店、(株)アベストコーポレーション、(有)サーバントの4者で、「土地売買契約書の契約の権利を、大和ハウス等共同企業体から『名護市を所在とする新設法人』である(有)サーバントに継承するものとし、名護市はそれを承認する」という協議書が締結された。

 そして同年11月29日、本件土地の所有権は売買により、名護市から(有)サーバントに移転登記された。名護市との土地売買仮契約では、売却先は大和ハウス等共同企業体であったが、土地登記簿には大和ハウス等共同企業体の名は出ておらず、名護市が直接、(有)サーバントに売却したこととなっている。 

3.当初のプロポーザルの際の大和ハウス等共同企業体の「旧名護市消防庁舎等跡地売却事業のご提案 事業計画書」(2019年3月22日)の「事業スキーム説明書」には、(株)ホクセイが、名護市との契約の相手方であるように記載され、「地元名護市の企業として実績のあるホクセイが定期建物賃貸借契約方式による事業運営をいたします」、「大和ハウス工業が企画・テナント誘致や建物の設計・建設を担い事業全体をサポート致します」、「豊富な経験と広いネットワークを駆使し、大和ハウス工業によるバックアップにより事業継続体制を構築致します」とされた。名護市はこの事業計画書の内容が「最も優れた提案」と評価して、買取価格が安かったにもかかわらず契約相手に選定した。

 ところが2019年6月、大和ハウス等共同企業体との仮契約後に名護市議会に提出された「旧名護市消防庁舎等跡地売却事業のご提案 事業計画書」(2019年3月22日)は、同一の日付のものにもかかわらず、上記の「地元名護市の企業として実績のあるホクセイが事業運営」の部分が「名護市に所在とする新設法人が事業運営」となっている。プロポーザルの際の文書が書き換えられていたことが、2022年1月4日、公文書公開請求を行った市民への文書開示によって初めて明らかになった。

 なお、ここで土地買受主体とされていた(株)ホクセイは、渡具知名護市長の実姉の夫が常務執行役員を務める(株)丸政工務店の子会社である。 

4.2019年9月24日の協議書で突然登場した「名護市を所在とする新設法人」である(有)サーバントは、同年11月29日に本件土地の所有権を取得した。この会社は、元々、金武町にあった会社が資本金を増額し、本店所在地を名護市に変えたものであって、「名護市を所在とする新設法人」ではない。 

 また、(有)サーバントは、(株)ホクセイと同様に、渡具知名護市長の実姉の夫が常務執行役員を務める(株)丸政工務店の子会社である。 

5.本件契約から2年以上が経過したが、現地ではまだ工事(開発行為)は始まっていない。

 2019年6月11日の基本協定書第2条では、「(乙は)本契約が成立した日から1年以内に、自らの責任と負担において、開発行為に着手しなければならない」、「やむを得ず前項に定める期限までに開発行為に着手できない場合は、その理由及び着手予定日を記載した変更承認申請書により甲に申請し、変更を行うことについて、あらかじめ書面による甲の承認を得なければならない」とされている。

 しかしこの間の市議会の議論でも、現在までに名護市が開発行為着手の延期を書面で承認したとは説明されていない。 

6.地方公共団体の長が議会承認を経ずに自治体発注工事を分割して請負契約を締結した事例について、「公共事業に係る工事の実施方法等の決定が当該工事に係る請負契約の締結につき地方自治法96条1項5号を潜脱する目的でされたものと認められる場合には当該長の決定は違法」とする判例がある(最判平成16年6月1日)。

 この趣旨に照らせば、本件のような同法96条1項8号に基づく財産の処分についても、市議会の議決を要するとする法の趣旨を「潜脱する目的」で行われた場合には議会承認が違法となる。 本件では、公募型プロポーザルでの時点において土地買受主体とされていた(株)ホクセイも、最終的に土地売却先とされた(有)サーバントも、渡具知名護市長の実姉の夫が常務執行役員を務める(株)丸政工務店の子会社であり、当初から、名護市側が、(株)丸政工務店の子会社を土地買受主体にする意図であったことは明らかである。ところが、議会への提出議案では、土地買受主体は「名護市を所在とする新設法人」とされ、売却先を(株)丸政工務店の子会社にしようとしていることは秘匿されていた。

 すなわち、売却先企業と市長との関係という市有地の売却処分における重要事項が隠蔽されたまま議会承認手続が行われたのであり、本件土地売却をめぐる名護市の一連の行為が、議会承認手続を「潜脱する目的」で行われたことは明らかである。

 よって、本件土地売買契約は、有効な議会承認手続を経ていないので、違法・無効であり、その効力を有しないので、名護市長は、(有)サーバントに対して、同土地の返還を請求すべきである。

 

(以下、「第3.名護市の損害」、「第4.期間制限について」は略)

 

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