西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

『遅桜手爾波七文字』

2011-03-06 | 長唄を作った人たち (c) y.saionji
『遅桜手爾波七文字』


そして3日が過ぎ、運命の3月15日の朝がきた。
夜明けを告げる鳥の声が一斉にコケコッコー!

中村座正面の絵看板は、一夜にして架け替えられ、
昇る朝日に光輝く。

木戸芸者の呼び込みも一段と冴え渡り、
遅ればせながらと打って出た七変化、
『遅桜手爾波七文字』(おそざくらてにはのななもじ)の細工は流々。

まずその最初は花魁姿の「傾城」。
少々ずんぐりむっくりの歌右衛門花魁だが、
そこのところは天才技でカバ-。

次は、坊主頭になっての「座頭」、
そして元祖プレイボーイの色男「業平」。

在原業平は歌人としても有名だが、
小野小町や内親王などと浮き名を流したことでも有名。
あの松風・村雨を弄んだ行平の弟だ。
三津五郎の「汐汲」に対抗させる人物としても文句なし。


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tea break・海中百景
photo by 和尚

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