西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

越後の角兵衛獅子

2011-03-07 | 長唄を作った人たち (c) y.saionji
越後の角兵衛獅子


「業平」の次は、お待たせ「越後獅子」。
軽快な囃子と共に花道より颯爽と現れたのは、
裁着袴(たっつけはかま)、手甲脚絆に獅子頭をかぶった、
越後の角兵衛獅子。

越後の獅子舞を角兵衛獅子ともいうのは、
獅子頭を作った人の名ともいわれている。
上方では越後獅子といい、江戸ではおおむね角兵衛獅子という。

囃子方を含めて数人編成になる獅子舞は、
初春になると越後(新潟)の月潟村を出て、諸国を門付して歩く。

地方組と、江戸、上方の都会組に分かれて巡業するが、
いずれの組も、農閑期の出稼ぎゆえ、
雪が解けて田植えが始まる頃には国に戻り、
月潟村の地蔵祭に獅子舞を奉納して、巡業を締めくくる。

「越後獅子」のベースとなった曲が、
上方発地歌の「越後獅子」なので、
江戸で披露するにもかかわらず、
六左衛門はあえてそのままの題名を使ったのだろう。


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tea break・海中百景
photo by 和尚


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