西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

「晒三番叟」

2010-12-09 | 長唄を作った人たち (c) y.saionji
「晒三番叟」


粂太郎が京に帰ったあとの市村座顔見世では、
序開きに瀬川吉次(後、2代目菊之丞)が「晒三番叟」を出した。

作曲は新右衛門の弟子、忠次郎。
この興行から晴れて市村座のタテ三味線となった。

吉次は女形なので、この三番叟もやはり三下りで、
振り袖に三番叟の烏帽子を被った姿での踊りとなる。

正式名「今様四季三番叟」のとおり、四季を詠んだ振りがあり、
終盤は烏帽子を取り、襷掛けをして晒となる趣向。
通称が「晒三番叟」といわれる所以だ。

晒は、深草検校の「新さらし」を拝借アレンジしたもので、
ここは転調して二上りとなる。

タテ唄は松尾五郎治。松島庄五郎も元気に出演。


 〓 〓 〓
tea break・海中百景
photo by 和尚
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「水仙丹前」 | トップ | NHK 録音 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

長唄を作った人たち (c) y.saionji」カテゴリの最新記事