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西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

白酒売り

2010-06-16 | 長唄の歌詞を遊ぶ (c) y.saionji
100-「白酒売り」(1785・天明5年・桐座)その1


昔は白酒の入った樽を天秤棒で担いで「白酒、白酒」と
売り歩いたものらしい。

題名のとおり、“酒の銘づくし”で、女郎遊びの男を描く。

『八塩醸して造るとかや 
 出雲八重垣妻籠に
 堅いお客もぶどう酒の
 お腰のものは船宿の
 戸棚の内にあられ酒
 ささの一夜をくれ竹の
 くねるは癖の男山
 つい後朝の七ツ梅
 茶屋が迎いの玉子酒
 濡れていよとの みぞれ酒』

●通いに通ってやっと本懐という、女郎と初めて寝る夜は、
 船宿に刀を預けて猪牙で飛ばす。
 堅いお客もでれでれで、差しつ差されつ楽しい夜に、無理をいうのは男の癖。
 別れの朝の七つ時、茶屋から迎えが来て、気付け薬に飲む玉子酒。
 みぞれが降って寒いのは、そのまま濡れていよとのお告げかい。

この時代、客はまず茶屋へ上がり、しかる後に揚屋へ登楼した。
遊興の支払いは、帰りに茶屋でまとめてするものと決まっていた。
だから、七つ時(朝4時)であろうとなんであろうと、
茶屋は客を迎えにくる。
 
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tea breaku・海中百景
photo by  和尚

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