猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

永遠に僕のもの

2019-08-24 21:48:30 | 日記
2018年のアルゼンチン・スペイン合作映画「永遠に僕のもの」を観にいった。

1971年、ブエノスアイレス。真面目で善良な父(ルイス・ニェッコ)と優しい
母(セシリア・ロス)は、息子カルリートス(ロレンソ・フェロ)が盗みを繰り
返していることに気づいていたが、まだやり直しができると信じて息子を転
校させる。カルリートスは新しい学校で出会ったラモン(チノ・ダリン)とい
う青年にいきなりケンカを売るが、それは彼の気を引くためだった。彼の野
性的な魅力に、一目で心を射抜かれたのだ。ラモンもまた、カルリートスが
美しい姿で平然と罪を犯す、そのギャップに強く魅せられる。ラモンはカル
リートスを、自分の父親ホセ(ダニエル・ファネゴ)に引き合わせる。カルリ
ートスは、裏社会に生きる前科者のホセに臆することなく盗みを持ち掛け、
ラモンと3人で銃砲店に侵入、大成功を収める。ホセは「あのガキは天才だ
」とカルリートスに舌を巻きながらも、ルールを無視して無謀な行動に走る
カルリートスに危険も感じていた。

17歳で連続殺人や強盗などの罪を犯した少年の実話を基にした映画。少年
はブロンドの巻き毛、小柄で童顔の美少年という容貌を持ち、マスコミから
「黒い天使」「死の天使」などと呼ばれた。カルリートスは盗みや殺人に何
の迷いも罪悪感も持っていない。ラモンと組んだ犯罪は次第にエスカレート
していく。真面目で善良な両親の元で育ちながら、何が彼をそこまで駆り立
てたのだろう。
カルリートスとラモンの関係は、ゲイとは言えないが、愛には違いないと思
う。カルリートスはラモンに裏切られたと知った時(先に裏切ったのはカル
リートスなのだが)、激しい嫉妬を覚え、衝撃的な行動に出る。その辺りの
描写は興味深かった。カルリートスはラモンが自分から離れていくなどと想
像もしていなかったのだ。
カルリートスが踊るシーンもいい。本当に童顔で美少年でセクシーなのだ。
カルリートスを演じたロレンソ・フェロの映画初出演とは思えぬオーラがす
ごい。邪悪な天使になりきっている。また、ラモンはカルリートスとは違う
男性的なセクシーさを持っている。この2人の組み合わせが良かった。アル
ゼンチンで知らぬ者はいないと言われる程の少年犯罪者をモデルにしたこの
映画、とてもおもしろかった。ラストシーンも印象的。



ノエルのせいでうちの椅子はボロボロ(;∀;)
















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コメント (4)
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