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たとえば脳脊髄液減少症・・・・・・

ある日、ソレは突然やってきたかにみえました。
30年前の交通事故の記憶がよみがえる・・・・・・

ん!?硬膜がいいカンジ~(下)

2008年11月26日 | 脳脊髄液減少症

ん!?

なんで今ごろ(下)ネタなの?
とつっこまれそうですが・・・・・・
実は、「ん!?硬膜がいいカンジ~(中)」を記事にしてから、というもの

「いいカンジ」から「や~~~~~なカンジ」に逆戻りし。
すっかり続きを書く気が失せてしまっていたのです

しか~し。
ここに来て
再び、「いいカンジ」になりつつあります

そこでちょっくら続編への気力が沸いてきました。

先日の熱海受診の際
S永医師に是非ともお聞きしたい件がありました。
それは

代替医療の可能性について

「生食パッチ」オンリーだと、何とも効果がまどろっこしい
&本当にこれだけに賭けてもいいのか・・・という迷いが
まだまだあります。
生食パッチと併用して受けてもいい療法、避けた方がいい療法。
そしてオススメ療法があるのか……。

先生のご意見を伺ってみたいと思いました。

もう2年ほど前の日付ですが
あるカイロブラクターのブログに・・・・・・。

「徒手医学会でS永先生の特別講演を聴いた」
と書かれてありました。
その講演では、脳脊髄液減少症の病態の説明と、そして
参加者に熱いメッセージを送られたとか。

実際にカイロなど代替医療でこの病態を治療することはできないが
●筋緊張亢進を取り除く・痛みを取り除くなどといった表面的な効果
●自律神経の改善・脳脊髄液循環の改善など内面からの効果
●ブラットパッチ後のメンテナンス治療

として
代替医療に期待している。と。

ほっほ~~
S永医師がここまで、代替医療に期待し、講演までなさっていたとは。

確かに、脳神経外科などの医学会で
「脳脊髄液減少症」という病態を訴えても訴えても
「そんな病気はありえない!」「エビデンス(科学的根拠)が希薄」
と、猛烈な反撃を食らってしまう、という今の現実

「医学の教科書しか信じられないのでしょうね~」
S医師の言葉は穏やかですが、静かな怒りと哀しみが込められています。
真の教科書は、目の前の患者であるはずなのに・・・・・・。

頭のてっぺんから足のつま先まで、全身に渡り
ありとあらゆる症状が発現する「脳脊髄液減少症」は、
耳鼻科・整形外科・眼科」婦人科・・・・・・と細分化された
現代の西洋医学では診断の下し様がありません
患者が訴える細かい症状を身体のパーツごとに診ても、
病の真相に迫る事は困難です。
だって、トラブルの根本は、身体の中枢を循環する「脳脊髄液」にあるのだから…。

これはあくまでも私の私見なのですが
「脳脊髄液減少症」という疾患は、西洋医学だけの概念では理解するのは難しいのではないか?
西洋医学の医学会では猛攻撃をくらってしまう
「脳脊髄液減少症」の病態も
民間セラピーの方々には、すんなり受け入れてもらえるらしい。

西洋医学に見捨てられ、絶望した患者の多くは、代替医療に走ります

鍼灸・整体・指圧・漢方・気功。。。などの東洋医学
カイロプラクティック・オステオパシー・キネシオロジー・ホメオパシー。。。
などの西洋的民間療法

S医師は、実際にさまざまな民間セラピストの方々と接し、
あまりに脳脊髄液や硬膜についての豊富な知識に
目からウロコだった、とか。
西洋医学では、「脳脊髄液」はいまだ未開拓の分野。
その働きも産生も吸収も、そのメカニズムが全く解明されていません。

しか~し、
その「脳脊髄液」の循環に着目し、施術のメインとしている療法が
探せば意外とたくさんあるのです。
たとえば、「オステオパシー」。

オステオパシーとは、(以下「ウィキペディア」より抜粋)
「骨格などの運動器系、動脈・静脈やリンパなどの循環器系、
脳脊髄液の循環を含む脳神経系など、解剖学的あるいは生理学的な広範囲の医学知識の元に、
手を使って治療を加える」療法です。

1. 身体全体をひとつのユニットとして考え、
2. 身体の機能と構造は一体のものであると考える。
3. 自然治癒力を鼓舞することを主眼とするなど、独特の医学体系を持つ。

その手法の中に
筋・筋膜リリース :筋膜の緊張に対して、引き延ばすように直接法を行ったり、あるいは収縮させるように間接法的に行ったりしてバランスを整える手法であり、本来はマッサージの技法のひとつ。

頭蓋仙骨療法クレニオセイクラル セラピー):硬膜に緊張があったり頭蓋骨に動きの制限があると脳脊髄液の流れに不調が現れ、その結果全身の神経機能に影響を及ぼし、身体機能が不調に陥る。
頭蓋と仙骨の硬膜システムの改善により、脳脊髄液の流れを促進し、中枢神経の働きを活性化する手技


な~~んてのが、あり、
筋緊張がキツク、頭蓋から仙骨が常に不安定な状態な私には、
まさにビンゴな療法なのでは~~~

と常々考えていました。
たっめしてみようかな~~

S永医師によれば
「大いにお勧めしますよ。脳脊髄液に関しては、西洋医学よりも
数段、優れた手法だと思いますね~。」
達人級のセラピストさんは、髄液が増える『ツボ』さえも探り当てられる
ラシイ

物理的に「漏れ」がある場合は、まずは塞ぐのが先決ですが。
私のように、漏れがなく、
いつまでも身体の異常なガチガチ筋緊張が続く
それによって起こされる揺れるようなメマイが続く
症状の場合、そのような代替医療の方が効果的かもしれません。

ただ、この療法には大きな問題が・・・

その多くが有資格者ではないので
セラピストの能力や技量によって大きな差があり、
かえって悪化してしまう可能性もゼロではない事

そして、自由診療のため
経済的負担が大きい事
(1回で福沢諭吉さんが威勢良く飛んでいきます

ふぅ。
代替治療は当たり外れが西洋医学以上に、大きいバクチです。
(医師は、皆さん、医師国家試験はパスしてますからね~。)
それでも、アレコレ試してみたいのが、なかなか良くならない患者の心理。

とりあえず、自分の「運」と「治癒力」を信じて、
一歩一歩進んで行こう~
と思っています。


熱海の再診2回目に行ってきました

2008年11月01日 | 脳脊髄液減少症

熱海から帰ってきました~
脳MRIを撮りました~
脳が少~し浮上してました~

元気になれるような予感がしてきました~

人間って実に単純な生き物です。
「大丈夫!良くなってますよ!このまま信じていきましょうね!」
って言われただけなのに…。

今年の2月
初めてS医師の診察を受けました。
申し込みから一年半待っての初診です。
私にとって最後の砦ともいえる「熱海」の検査で
まさかまさかの『漏れなし』の診断。ガ~ン!
BP(ブラッドパッチ)適用外と宣告された時、のショックといったら…。もう
「生食パッチという治療法もありますから」というS医師の言葉も、
ぼわ~んと上の空で聞いてましたっけ。
正直、その時は、気休め療法としか思えませんでした。
……ここでも見捨てられたかも
絶望感でいっぱいになりました

ひょっとしたら……。
一年半の間、ずっ~と
自分は脳脊髄液減少症だと思い込んできたけれど
もしかして、もしかして
違う病気?
また「振り出しに戻った?」

半信半疑ながら

生食パッチを続けて7ヵ月が経ちました。

効果はあるような、ないような。
ないような、あるような
つまり、極めて分かりづらい。
肉体的にも精神的にも経済的にも負担の大きい治療です。
それでも、しつこく続けて来れたのは、
一条の『希望』をその向こう側に見い出したから

「生食パッチ」は決して対症療法ではありません。
速効性はないけれど、地道に続ける事で、緩やかに身体が正常な状態に戻す根本療法です。
そう頭では分かっていても
なかなか改善を体感する事ができないと
ホントにこれでいいんだろうか
見当外れな道を進んでいるのでは?
方向違いの電車に乗ってしまったのでは?

どーしても、たちこめてくる疑心暗鬼の重苦しい霧

希望→絶望→迷い→諦め→希望→絶望…
グルグルとループする日々です。

熱海の二回目の再診はそんなタイミングで巡ってきました。

改めて今年の2月を思い出します。
初めて熱海の病院に来た時の事・・・・・・。
果たして熱海までたどり着けるのか。
数年ぶりの公の場、人ごみに出るのも久しぶり。
出所する「塀の中」の人々の気持ちがよ~く分ります。
パニック状態に陥ったらどーしよう。
たとえ、無事に到着できたとしても、思うような診断が貰えなかったら…
不安で不安で泣きそうでした

そんな不安を一瞬にして晴らして下さったのがS医師の一言です。
「大丈夫!絶対治るから!一緒に治していきましょうね!」
柔らかいけど、物凄く力強いお言葉でした。
これぞまさに『魔法の言葉』

そしてそれから8ヶ月。
まだまだ辛い症状は多々あります。
身体は揺れるわ、脳は痙攣するわ、首は座らないわ。
数えればキリがありません。一見なんの改善もないようにも思えます。
でもそれに振り回されては、大きな流れを見落としてしまいます。
大事なのは、長いスパンで客観的に自分の状態を見つめる事。

今回の熱海受診を前にして、私の中には小さな「楽しみ」が。

美容院に行かなくちゃ
何を着て行こうかな~
診察後のランチが楽しみ~♪
とごくごく自然に考えている自分に気がつきました。
8ヶ月前にはとても考えられない事です。
あの頃は。生きる事、息をする事で精一杯でした。

熱海の病院の壁にど~んと片岡鶴太郎さんの水彩画が飾ってあるのも、今回初めて気がつきました。

帰りに熱海の名産でもお土産に買って帰ろうって。
これも前回までは思いつきもしませんでした。
病院に行って帰るだけで、目一杯。
「熱海」を楽しむなんて余裕はありませんでした

こうしてみると、明らかに変化しています
これが、脳脊髄液減少症特有の改善なのでしょう!
効いているのかどうか、半信半疑で続けていた「生食パッチ」

今では。
『効果アリ』と信じられるように思います。

硬膜外腔に生理食塩水を注入する事で物理的変化があったのか
クリニックに通うため「外出」し、外気にあたり、人と接する事が良かったのか
そのすべてが治癒力に働きかけてくれたのか。
人の身体は不思議なものです。

いずれにしても
8ヶ月前から比べると、すべてが明らかに違っています。
何より
生きていてよかった

と強く思えます。

だから、今現在、脳脊髄液減少症で苦しまれている方々。
BPしてもBPしても、なかなか改善が感じられない方。
私のように漏れの所見がないのに、半端じゃない症状がある方

決して諦めないでほしいです。
少しでも光が射して来るほうに、とりあえず信じて歩んでいってみませんか?
もし、もしそれが間違った方向だったとしても、
そこからまた新たな道が開けて来るかもしれません。
その「第三の道」は、そこまで行かないと見えない道なのかもしれません。
無駄な事は何一つないし、取り返しのつかない事も何1つありません。

今起こっていることは、すべて正しい

と信じる事は、強い力となると思います。
一緒に、ゆっくりと、治していきましょうよ

長くなってしまいました。
S医師の診察報告は次回に回します
いつものように、穏やかで患者愛に満ちてらっしゃいました。
先生とお会いしてお話する事、それ自体がもうすでに「治療」なのですね。
稀有なドクターだと思います。


毎日が綱渡り

2008年10月21日 | 脳脊髄液減少症

ブログの更新をさぼっている間に

いつしか秋は深まっていました

今年は台風も少なく、身体も楽チ~ンと
言いたいところなのですが…。

いたたぁ~
胃が腸が…しくしく
いたたぁ~
どうやら持病の十二指腸潰瘍が再発したようです…。
いつもの脳脊髄液減少症にプラスして

「十二指腸潰瘍入りましたぁ~」
「ハ~イ、よろこんで~」

って勘弁して下さいよ。

今、この身体で胃カメラなんか飲めないからね。
毎日が乱気流に巻き込まれた飛行機状態なんですから。
テイズイの症状で、もうすべての気力体力、使い果たしているんですから。

もうこれ以上は症状増えないでぇ~

私は、腰椎穿刺を引き金として、脳脊髄液減少症を発症し。
ほぼ、引きこもりになってから
2年3ヵ月が過ぎました。

1日として、一時間として、1秒として元気な瞬間はありません。
発症当時の修羅場からは脱出したとはいえ
いまだ、まだまだ


毎日が綱渡りです。

少しでも足を踏み外すと
地獄の底にまっ逆さま。
首も皮一枚でつながっているみたい・・・。
気が休まる時間がありません。

ただ
この病気は実に精神力を逞しくしてくれます。
もし、この嵐を乗り超える事ができたなら
おそらく今後の人生、滅多な事では負けない、と思う。
どんな天災に遭遇しようとも
身ぐるみ剥がされるような、最悪な事態に陥ったとしても、
全てを受け入れ、プライドも見栄も体裁もかなぐり捨て去り、
乗りきれる自信があります。
それだけ過酷な病です。

脳脊髄液減少症

この病気の診断方法は
医師や医療機関によって多少、意見の食い違いがあるようですが
診断チェックに是非加えてほしい項目があります。


「死んだ方がマシ」と思った事がありますか?

発狂しそうになった事はないか
癌患者さんが羨ましく思った事はないか
大地震で日本沈没すればいいのにと願った事はないか
身体が心を飲み込み、心が壊れそうと感じた事はないか
絶叫マシンに乗りつづけている状態ではないか

このような項目を加えてほしい、と思います。

もし、この質問にすべて「NO」だったとしたら
その方は、この病気でないか、ごくごく軽症です。

そういう方に、
RIシンチとかブラッドパッチという治療は、
どうなんダローなー、と思う事があります
効果よりもリスクの方が大きいかもしれません。

BPしてもなかなか良くならない、
医師の誤診だったのではないのか、
手術ミスではなかったのか・・・・・・
そもそも髄液が漏れるなんて事がありえるのか、
といった患者さんからの書き込みをネット上で目にします。
とても哀しくなります

これじゃあ、脳脊髄液減少症を受け入れてくれる病院も
BPしてくれる医師も減ってしまいます。

生き地獄の中を延々と生き続けてきた患者さんたちと
事故後、早々に脳脊髄液減少症と診断され、
軽い気持ちでBPを受けた患者さんたちとの間には
深い溝があるように思います。かなりの温度差を感じます。

一度地獄に堕ちた人間は、
淡~い一筋の光も、天国から射してくる光明に思えます。
ちょっとした、かすかな改善でも、有難くて涙が出ます。
一度地獄を味わった人間は、天国に行くのは簡単です。
ひょっとしたら「天国」は、「地獄」の中にあるのかもしれません。
「天国」は地獄の苦しみを味わった者だけが行ける楽園なのかも。

などと、ツレヅレに想ふ
秋の夕暮れでございます

来週、熱海に行ってきます。
晩秋の熱海を味わう余裕があるといいのですけど。


ん!?硬膜がいいカンジ~(中)

2008年07月03日 | 脳脊髄液減少症

7月に入りました。

梅雨は明けていませんが、不思議と体調はそれほど悪くありません。
私の場合、体調の法則がはっきりしません。
雨だからといって悪化するわけでもなく、
晴れていてもダウンはちゃんとする…。

だが待てよ。
たしか、去年の今頃は、身体の中枢部からくる疼痛が半端じゃなかったはず。
頭の中の円グラフは
「辛い」「痛い」「狂いそう」で99.9%を占めていたはず
毎日「神様助けて~~
とすがって祈って、ひれ伏して。

それが今は…… 病気以外の事を考えている時間が
結構増えてるじゃ~ん
アレが食べたい!とか
新しい服がほし~~い!とか
美容院行きた~い!とか
フツウに生きる「意欲」が復活しつつあります

ひょっとしてひょっとして、

これって「改善している」とも言うカシラ?

脳脊髄液減少症の改善って、「亀」のようにノロいのです。
ノロいだけじゃなくて、千鳥足。三歩進んで二歩さがる。
時には、一歩進んで百歩下がる時だって。
この超スローな改善経過については、
複数の先輩患者さんが書いてらっしゃいますが、ホント実感です。

「改善は年単位で考えて。」
とはS医師も重々言われている事です。
数日のスパンで見ても、変化はまるで分からない。
週単位でも全然分からない。月単位でもまだまだ。
3ヶ月とか6ヶ月でみると、少し違いが見えてきます。
さらに年で考えると、明確です。

確実に一年前と比べると、身体も心の有り様も変わってきてます。
それが一見、症状悪化のようにしか思えなくても
明らかに以前とは「違っている」。
身体の揺れは相変わらずだし、頭蓋だって不安定。
それでも、去年とは、「違っている」
ただ、単に忍耐力が強くなっただけなのかもしれない……

それでも
このビミョーな変化を、私はゼヒとも「希望」と呼びた~い
じゃないと、こんなじれったい病となんかと、付き合ってられませんもの。


さてさて、前置きが長くなりましたが「硬膜」の続きです。

先日、生食パッチ11回目の際
「あのぅ、このところ硬膜の動きがイイ感じなのですぅ~

ペインクリニックの医師に思い切って、ぶつけてみました。
コノ手の話は、フツーのドクターにはまず通じません。

「硬膜の動きが分かるだと~?」
「脳が揺れ動くだと~?」
「脳味噌が耳から出そうだと~?」
いきなり眼差しが憐れみに変わり、
頼みもしないのに精神科への紹介状をさっさと書き始めちゃったりします……
これまで遭遇したよくあるパターンです。

でもこのドクター見事に受け入れてくれました。
「ほほぉ。硬膜の動きが分かるとはなぁ~プロだねぇ~」
と軽く流してくれました。
ありがたい。
早速電子カルテに「こうまくがイイ感じ…」と入力しています

このドクターは、貴重な脳脊髄液減少症の良き理解者。
キーボード操作も初々しい、愛すべきキャラです。
変換ミス・タイプミスもお得意です。
この前も堂々と

「生殖パッチ」

と打ってました。
ヲイヲイ……


おっと、そんな事はどうでもいい、
話が横道にそれました。
「硬膜」でしたね。

硬膜と脳脊髄液とは、非常に密接な関係があります。
ただ、西洋医学ではあまり重要視されていません。
脳脊髄液が漏れようが減ろうが、命に別状ない。
と思い込まれているからです。
でもこれは、明らかに認識不足

私は、髄液採取直後、脳脊髄液が急激に減少した時、
人はどのような事態に陥るのか…を身をもって体験しました。
人が「人間らしく」生きる事は最早不可能です。

脳脊髄液が、人にとって如何に重要な役目を担っているのか…
を知っているのは、髄液が減少した事のある人達だけです

(研修医の皆さんにお願い。
「髄液採取しあいっこ」を、是非、実習項目に入れて下さい。
患者の痛みを知る絶好のチャンスです!)

見た目にも、血液検査など一般的な検査にも異常は表れません。
画像も専門医が見ないと異常は発見されません。

ところがです。
こんなにも西洋医学で軽視されている脳脊髄液や硬膜の緊張を
治療の中心にしていた、民間療法があったのです。

さて、S医師も認めて期待なさっている、その代替医療とは……。

次回に続きます


ズイエキは一日にして増えず

2008年06月21日 | 脳脊髄液減少症

退院してから早くも3ヶ月が経ちました。

今週、熱海初再診に行ってきました。
この3ヶ月… 律儀に「生食パッチ」すること十回。
効果は実感しています。ただ、極めて不安定です。
回を重ねるごとに右肩上がりに、改善していく…
な~んて甘いものではありません。
体調は折れ線グラフ。
良いと思えば、また下降、下降したかと思えば、また下降…下降…。
で、プチ上昇してはまた下降。

生食パッチで、速効効果を感じられる日ばかりとは限らなくなってきました。

ホントまに、こんなん続けていて治るのかいな…。

一抹の不安がよぎります。
揺れる~揺れる~乙女心

今回のテーマはこの「迷い」

私にとって初めての「熱海再診」です。
与えられる持ち時間は、たったの「十分」。
この貴重な「十分」をいかに使うか。生かしきるか。
ポイントは、質問項目を一つに絞り込むこと
S医師にお聞きしたい事は山ほどありますが、
どうしても一つにしぼれと言われれば、コレしかありません!

「生食パッチと今後、どう付き合っていくか!」

S医師のお答えはいたってシンプルでした。




「信じてお続けなさい」




ははぁ~~
この一言で迷いがふっきれました。

「生食パッチ」は硬膜外に生理食塩水を注入し、
硬膜に圧力をかける事で、脳脊髄液圧を上げる効果をねらうもの。
脳脊髄液圧が上がれば、一時的に髄液が増えた状態になり、
下垂している脳が、ブカ~と浮かび、あるべき位置を思い出す。
「脳」が正常な場所を思い出したらしめたもの。

人の身体は不思議なもので、どんな状態に陥っても、
ちゃんと元にもどろう、とケナゲに働きます。
脳が元にもどろうとすると、髄液もそれに伴って、増えよう増えよう、と頑張る。
それは「自己治癒力」ともいいますが。

つまり「生食パッチ」は、人が持つ治癒力を引き出す、
かなり原始的かつ自然な治療法なのです。
気功師が「気」を流し、治癒力を高めてくれるように。
西洋医学のドクターは「気」の代わりに「生理食塩水」を流し、
治癒力をうながします。
西洋医学の概念だけでは、とても理解できない療法です。
だって、ドクターだって、「生食パッチ」で患者の身体が
どう変化するのか・・・なんてやってみないと分らないんですもの。
治療師が分らない事は、患者にしか分らない……。

ただ脳脊髄液は、そう簡単に増えるものではないらしい。
すご~く時間がかかるそうです。
生食パッチも一時的に楽になるからと、月に何回もしても、意味はないそうです。
それより、気長に、諦めずに、続けることが大事……。

月2回程度のペースで1年は続けた方が、とおっしゃってました。

やっぱり1ヵ年計画なんだぁ~~~

熱海の病院では、外来で2ヶ月に一度しか「生食パッチ」は行っていないとか
それでも、5回6回(つまり1年近く)と、
回を重ねるにつれ、改善されている方が増えているそうです。

つまり、そうなんです。

髄液は、そう簡単に増えるものではないんです。
結果を急ぎすぎてはいけないんです。

気長に「ローマ」が成るのを待つとしませう


ん!?硬膜がいいカンジ~(上)

2008年05月31日 | 脳脊髄液減少症

生食パッチ8回目、継続中。

クリニックへの
行きはヒーヒー
帰りはルンルン
そして翌朝には、身体ガチガチ
のパターンの繰り返しです。
相変わらず、身体の大しけ状態もちゃんと健在です。

でもでも前回くらいから、身体の揺れ方がビミョーに変化してきました。
なんとも形容しがたい感覚なのですが

硬膜の動きがなんとも心地よい~♪」

って感じ

「硬膜」なんて、私もこの病気になるまで、
その存在すら知りませんでした。
硬膜とは・・・・・・
「脳と脊髄を覆う3層の膜のうち、一番外にあたるもの。
硬膜の内にあるクモ膜とは密に接着しています。
硬膜は非常に厚く強靭な膜であって、脳と脊髄を周りの組織から隔て外傷や感染から守るという役割を担っています。」(byウィキペディア)

しかしこの「硬膜」のメカニズムは現代医学では、ほとんど解明されていません。
この「硬膜」が裂けたり穴が空いて、脳脊髄液が漏れているのでは~?
と医学の既成概念を打ち破った仮説から発見された「脳脊髄液減少症」。
この仮説をベースに、漏れがあるならそこを塞げばいいじゃん、

って事で、血の凝固作用を利用して
硬膜外腔に自家血を注入するのが「ブラッドパッチ」(BP)という治療法です。


そもそも。
その名の通り「硬くて」頑丈な硬膜が破けるワケがない。
よってそこから髄液が漏れ続けるなんてありえない!

というのが、否定派医師連の主張のようです。
でも髄液は必ずしも硬膜からだけでなく、
その内側にある「くも膜」からジョアジョア漏れる場合もあります。
くも膜は硬膜と違って、薄くて裂けやすいので、それなら十分ありえます。

今年2月に熱海受診の際、S教授も
「むしろ硬膜から漏れるのはわずかで、「くも膜」から漏れてる場合の方が多いと思う」とおっしゃってました。
つまり熱海の先生は、もはや「硬膜に穴があく」説にそれほどこだわっていない印象を受けました。
それよりも BPによって「改善」される点を重要視してらっしゃる。
とにかく目の前で苦しむ患者をなんとか救いたい!
との一念で編みだした苦肉の策がブラッドパッチだと思います。

患者からすれば、漏れているのが「くも膜」だろうが「硬膜」だろうが
そんなの関係ねぇ(チョイ古)
要は、今ある辛い辛い症状が緩和されればそれでいいのです。

それをエビデンス(科学的根拠)がないだの、
患者をモルモットにしてるなど、と
グダグダ非難するだけ非難して
患者の苦しみにはまるで無関心…。
もはや、ここには「患者のための医療」は存在していません。

さらに
「BPで改善された患者率を改ざんしてる」とか
「S教授は数年前と、言う事が違ってきてる」とかとか。
ナンセンス、としか言いようがありません。

変わってくるのは当たり前でしょう~~~
症例が増えるに従って、改善する率も、検査の方法も
原因の認識も進化するし、変わってくるものでしょう。

むしろ、いつまでも、昔の持論にしがみついて頑なにならず
常によりよい医療を探して、柔軟に対処なさってるわけで。
過去のご自分の発言や論文なども、あえて否定なさる「勇気」を
お持ちの医師だと思います。

確かにブラッドパッチで良くならない患者がいるのは事実です。
もしS教授の治療方針に疑問をいだき、
もっと違う観点・視点からの治療法で、改善できるものがあるのであれば

ぜひ、世に広めて頂きたい!

BP非難をなさるエネルギーを
是非、そちらの方に注いでください。
折角、優秀な頭脳を「否定するための否定」だけに使うのはあまりに
MOTTAINAI

時間と労力の無駄遣いです。
BPしても改善されない、または悪化してしまった方の救済のために
「真の原因」や治療法を研究し示してほしい、と思います。

おっと、

横道にそれました
「硬膜」のお話でしたね。

硬膜の動きが分る、なんてありえない、
と言われてしまえば、それまでなのですが。

私は、倒れてからずっと自分の「硬膜」のご機嫌を伺い対話してきました。
「硬膜」は現代医学で認識されている以上に
複雑で、繊細な動きをし、さまざまな筋肉や神経と干渉しあって働きつづけています。

少なくても、私はそう実感しています。
なぜ、そう確信するにいたったか……は次回に。

ここ数日のような不安定なお天気は、「硬膜」が変な風に緊張し、よじれ
具合が悪くなります。
私の場合、これが、クリアされれば

「完治~~~~」

への出口が見えてくる予感がするですが・・・


生食パッチだけで治った患者

2008年04月26日 | 脳脊髄液減少症

生食パッチ、真面目に続けています。


「生食パッチだけで治った人もいる…」
とは熱海のS医師からお聞きしたお話です。


その方、低髄界では、ちょっとした有名人らしい。

私が通うペインクリニックのドクター

「あっ、それ、ウチに来てた患者。
熱海から紹介されて来た人。」と、鼻がふくらんだ。

へっ
そうなんだぁ~
その方、熱海で二回BPして漏れが止まったけれど、
症状がなかなか改善されないという
脳脊髄液減少症の上級者だったとか、


きゃ
私と似てるわ
わくわく。


それでそれで~?


「最初はね。歩くのも大変よ、でも今じゃ、
飛行機乗ってアメリカなんか行っちゃってからね~」


そうなの~
それで、のべ何回くらいで?

「う~ん。数十回!
一年以上はかかったわな」

一年以上……かぁ……。

「とにかく、しつこい人でね。諦めなかったね」

来た!
病気克服のためのキーワード
しつこさ」と
諦めの悪さ

そうです。
それこそ私が最も苦手な分野です。
「しつこい」人きら~い
諦めは滅法早い。
これで、今までいくつ大事な恋を逃してきた事か(遠い目)

しか~し
この病気に限っては、このエネルギーが何より必要らしい。

ホントに、神様は、私に様々な試練を与えて、鍛えて下さろうとしています。
特に頼んでもいないのにさ…


生食パッチ、今回で五回目ですが。
私の場合、即効性ありです。
どのくらいの効果があるか、といえば

行きのタクシーの中。
行き先告げるや否や
後ろのシートで、グッタリ横たわっています。


帰りのタクシー。
「お客さん、お仕事帰り?」などと聞かれ、
たっぷり30分、運転手さんと軽口たたき、人生論とか語りあっちゃう
つまり、その位、元気になってます。
おそるべし。ナマショク

まあ、今のところ、朝めざめたら、魔法はとけているのですけどね。
一晩しか持たないウタカタの夢なのですけどね。

それでも、改善されている、という実感は貴重です。

「しつこく」続けてみようと思います。
「生食」をやってもやっても改善されず「や~めた」と
1人2人脱落していく中で、
諦めなかった彼だけが「栄冠」を勝ちとったのです。

ただ、こればかりは、症状の個人差がありすぎて一概にはいえないでしょう、
でも生食し続けて治った人のエピソードは希望の星
是非とも私も第二の
「しつこ女」の仲間入りを果たしたいものです。

ちなみに

前回、試してみた
生食パッチ&星状神経節ブロックのダブル注射の効果は……???

ブロック注射は、顔がムンクの叫びになるわ、メマイ感がますわ、
頚椎の筋肉が余計緊張するわ、でさんざんでした。
どうも私には合わないようです。

しばらく、生食パッチオンリーで続けてみます。

 


春の憂鬱

2008年04月20日 | 脳脊髄液減少症
このところ調子が悪いです。

春なのに…
春だからなのか…

何もする気が起こりません。
食欲もあまりわかないし。
身体もあちこち、おかしいし。

だいたい、体調いい日というのがない私
その私が「体調が良くない」というんだからよっぽどです。
ほんのたまに、たま~にですが、
「あら、ちょっとイイ感じじゃない?」と感じる時間があります。
生食パッチの後とかね。数時間だけなんですけど。

でもその「イイ感じ」という状態は、
おそらく普通の人にとっては「ものすご~くダルダル」状態の2乗位かも。

私の日常は、
健康な人には想像を絶する、奇想天外な世界です。

もし、ドラえもんの道具に「症状のり移り機」なるものがあって、
この症状が、普通な人に瞬間移動するとしたら

100人中99人は
間違いなく発狂する事でしょう。
残りの1人は失神するか、あるいは……。

そして「こんなんで、よく生きていられるね」
といたく尊敬される事でしょう。
もし平静でいられる人がいたとしたら、
ワタシ「神」として拝みます。断言します。

そのくらい、この世のものとは思われない、恐ろしい症状です。
「痛い」「ダルい」「疼く」「張る」「重い」とか
そんな既存の言葉を遥かに超えているんです。

人が生きている上で、大事な大事な何かが壊れている、
としか思えない感覚なのです。
こればかりは経験しないと、まず理解不可能

でもでも、
どうか家族や友人や知人達には絶対、のり移らないで
ハンパじゃなく辛いから。
生半可な精神力では負けちゃうから。
神様が、私を選んでくれて大正解です。
人一倍、我慢強い私だから耐えられているのです。

でもでもでも
「脳脊髄液減少症なんて病気はない」と言い張っている
医師や保険会社の偉いさんには
是非とも一度味わって頂きたいです。

どんなに辛いかどんな言葉に表しても、
語り尽くせない症状の数々を是非、
身体で知ってもらいたいです。
身体で、この病気が存在するって事、分って下さい。

お願いドラえも~ん
「症状のりうつり機」
作って実用化してくださ~い

「星状神経節ブロック」も始めました

2008年04月06日 | 脳脊髄液減少症

二回目の「生食パッチ」してきました。

そしたら
「ご一緒にポテトはいかがですか?」
じゃなかった。

「生食と併せて星状神経節ブロックはいかがでしょう?」
と勧められました。

星状神経節ブロックとは、
首にある交感神経節に局所麻酔薬を注入するもの。
首や頭、肩などの血行をよくし、痛みや筋肉の緊張をほぐす作用があるとか。
要は、病気や緊張で乱れた身体の調和を回復させる作用があるらしい…。

ふむふむ

ペインの医師曰く、生食と一緒に行う事で、さらなる改善が望める…らしい。

ふむふむ

星状神経節ブロック注射は、
「痛みのデパート」低髄の方には耳馴染みのある治療法でしょう。
乱暴な言い方をすると、痛みを感じる神経を、
麻酔薬で一時的に遮断する…といったイメージなのかな。
(あっているかしら)

ただ、この療法は一時抑えであって
これで根治された、という話はあまり聞きません。

それに、これって首に針刺すんでしょ、
手元が狂って大事な神経にグサリ、的な
事故もありえますよね……。

「まぁ、まれにね。針跡に血豆が出来て息が出来なくなることがね。」

え~!やっぱりあるんじゃん!

「10万人に一人よ。交通事故にあう確率より少ないんじゃないの。」

ふむ

この際、少しでも緩和される可能性のあるのなら、なんでも試してみましょ!

で、この日は、腰と首両方に注射されることに。
生食パッチは前回と同様25cc入れてもらいました。
星状神経節ブロックは……
全く痛くありませんでした
医師の腕がよかったのかもしれません。
蚊に刺された程度です。
初回という事で40分程度、ベッドで安静に

5分位してから。
顔の神経・筋肉がだら~~んと弛緩してきました。
右瞼がタラリ~~ン。
顔全体がムギュ~~。
まるで、ムンクの「叫び」のようです。
ナースの説明によると
「全く心配なし、ブロックがよく効いている証拠よ」とか。

ふ~~む

初めての「星状神経節ブロック」
これが効果があるのか、ないのか
はっきり言って、まだ分りません。

クリニックの帰りは、メマイ感がさらに増し
タクシーの揺れが辛くて辛くて
それでも、
「これは、改善の兆候だよね。きっと!」
と自分に言い聞かせ、じっと耐えます。

脳脊髄液減少症は、実に忍耐力を鍛えてくれる病です。
忍耐・我慢・待つ・信じる……
レベルがどんどん上がってくるのが分ります。

「生食パッチ」は確かに効果はあると、思います。
ただ、星状…の方は、どうなのかな~~
「激痛」がない私の場合、即効性がまるで感じられないし
副作用だけがあるとしたら。

続けるかどうか、悩ましいところデス


「生食パッチ」始めました

2008年03月26日 | 脳脊髄液減少症

なんか

「冷やし中華はじめました」
のノリですが。

退院後、初めての「生食」です。

S先生から紹介された、そのペインクリニックは
最寄り駅から電車で20分ほどの場所にあります。

この「20分」が近いか遠いか……。
は主観の問題ですが。
はっきり言って、今の私の状態では、決して

「近いとは思えない」

という距離です。
だって、1人で電車でお出かけなんて
とても出来ないのですもの。
情けない話です・・・トホホ
元気な頃は外国だって、1人でじゃんじゃん行けてたのに
今は、100m先のコンビニにすら1人じゃいけやしない
悲すい

で、行き帰りはやむなくタクシーで
脳脊髄液減少症は、ハンパじゃなくお金もかかります。

健康保険だって効かないしsa…
と覚悟していたのですが、
ここのペインクリニックのドクターは、さすがテイズイの味方です。

保険診療にして下さるそうです。
ラッキー
さすが、チーム・シノナガ。男前です

S先生が書いて下さった紹介状を
診察時にチラ見しましたが、
病気の経緯、症状、診断などが
実に丁寧にぎっしり書かれてありました。

寝る間を惜しんで激務をこなされる先生が、
たかが髄液漏れなしの私のために
手抜きをせずに向き合ってくださっていたのです。
その几帳面な手書文字からは、先生の誠実さが、
ジワ~~ンと伝わってきました

ペインの医師は、熱海で50ccを注入した、と知って
いささか驚かれていました。
そんなに大量に入れて、
「痛かったでしょ?痛かったでしょ?」
と繰り返し聞かれました。

私「いいえ。全然」

医師「そりゃ、相当、減少しているなぁ~」どんだけ~~

なんだか、ホンワカ幸せな気分になれました。

私って、ホントに脳脊髄液減少症なんだわ~~

異常がある!と言われれば言われるほど
重症です!と言われれば言われるほど
幸せ指数がどんどん上がる~
「不思議の国」の病気です。

でも今回は25ccしか入れてもらえませんでした。
ドクターそれ以上、注入した経験がおありではないようで。
それでも、その数時間後

熱海で感じた「風船効果」がよみがえりました。
頭蓋や頚椎の硬膜の動きが
なんとも心地よいのです。
元にもどろう、もどろう、と健気に働いているみたいな
脳脊髄液が懸命に活性化しようしよう、としているような

とりあえず、週に1回のペースで「生食」試してみることにします。
通院はすご~~~く負担ですけど
継続は力なりですから~~~。

また経過報告いたします

ところで、どーでもいい話ですが
「生食」ってどう読むのが正しいのでしょうかね~
私は「ナマショク」って思い込んでいたのですが
(確か熱海でも、そう言ってたような)

そのクリニックでは

「セイショク」って言ってました。

ちょっと気になっています