たとえば脳脊髄液減少症・・・・・・

ある日、ソレは突然やってきたかにみえました。
30年前の交通事故の記憶がよみがえる・・・・・・

「生食パッチ」始めました

2008年03月26日 | 脳脊髄液減少症

なんか

「冷やし中華はじめました」
のノリですが。

退院後、初めての「生食」です。

S先生から紹介された、そのペインクリニックは
最寄り駅から電車で20分ほどの場所にあります。

この「20分」が近いか遠いか……。
は主観の問題ですが。
はっきり言って、今の私の状態では、決して

「近いとは思えない」

という距離です。
だって、1人で電車でお出かけなんて
とても出来ないのですもの。
情けない話です・・・トホホ
元気な頃は外国だって、1人でじゃんじゃん行けてたのに
今は、100m先のコンビニにすら1人じゃいけやしない
悲すい

で、行き帰りはやむなくタクシーで
脳脊髄液減少症は、ハンパじゃなくお金もかかります。

健康保険だって効かないしsa…
と覚悟していたのですが、
ここのペインクリニックのドクターは、さすがテイズイの味方です。

保険診療にして下さるそうです。
ラッキー
さすが、チーム・シノナガ。男前です

S先生が書いて下さった紹介状を
診察時にチラ見しましたが、
病気の経緯、症状、診断などが
実に丁寧にぎっしり書かれてありました。

寝る間を惜しんで激務をこなされる先生が、
たかが髄液漏れなしの私のために
手抜きをせずに向き合ってくださっていたのです。
その几帳面な手書文字からは、先生の誠実さが、
ジワ~~ンと伝わってきました

ペインの医師は、熱海で50ccを注入した、と知って
いささか驚かれていました。
そんなに大量に入れて、
「痛かったでしょ?痛かったでしょ?」
と繰り返し聞かれました。

私「いいえ。全然」

医師「そりゃ、相当、減少しているなぁ~」どんだけ~~

なんだか、ホンワカ幸せな気分になれました。

私って、ホントに脳脊髄液減少症なんだわ~~

異常がある!と言われれば言われるほど
重症です!と言われれば言われるほど
幸せ指数がどんどん上がる~
「不思議の国」の病気です。

でも今回は25ccしか入れてもらえませんでした。
ドクターそれ以上、注入した経験がおありではないようで。
それでも、その数時間後

熱海で感じた「風船効果」がよみがえりました。
頭蓋や頚椎の硬膜の動きが
なんとも心地よいのです。
元にもどろう、もどろう、と健気に働いているみたいな
脳脊髄液が懸命に活性化しようしよう、としているような

とりあえず、週に1回のペースで「生食」試してみることにします。
通院はすご~~~く負担ですけど
継続は力なりですから~~~。

また経過報告いたします

ところで、どーでもいい話ですが
「生食」ってどう読むのが正しいのでしょうかね~
私は「ナマショク」って思い込んでいたのですが
(確か熱海でも、そう言ってたような)

そのクリニックでは

「セイショク」って言ってました。

ちょっと気になっています


もし、この世に障害者がいなかったら…

2008年03月23日 | 心に残る言葉

病気
障害
老化


これらはすべて「悲しい」「不幸」「不運」という
ネガティブな響きを持つ言葉です。
マイナスイメージと捉える方が多いのでは?

でも果たしてホントにそうなんでしょうか。

今、遺伝子医学はすごいスピードで進んでいます。
DNAを研究する事で、老化を遅らせ、障害児や病気も減らせるとか。
この世から、不要と見なされているものが、
どんどん排除されようとしているのです。

これ少し怖くないですか……

数年前のNHKスペシャルで
「驚異の小宇宙 人体Ⅲ」という遺伝子を扱った番組がありました。

アフリカのある村で、ある時マラリアが大発生しました。
次々と村の人が死んでいき、
その村が絶滅してしまうのでは?と思われたのに、絶滅しなかった。

なぜか

マラリアにかからない人がいたからです。

よく調べたら、あることが分りました。
罹患しない人の赤血球がちょっと特殊な「鎌状」型の赤血球だったのです。
さらにその兄弟を調べたら4分の1の人は、
その赤血球を持っていて、障害も持っていました。
そして、さらに4分の2の人は、
鎌状赤血球を持っていて障害はないということが分りました。

そして残りの4分の1の人は、
鎌状赤血球も持っていない、障害もない。
マラリアが大発生した時に、この人達は亡くなりました。

生き残ったのは、
この残りの4分の3の人だったのです。

この番組に出演していた、柳澤桂子さん、立花隆さん、養老孟司さん達の
科学的見解は…。

「この村を救ったのは、この鎌状赤血球を持っていて、障害のない2/4の人たちである。
けれども、この2/4の人が、ここに存在するためには、
この1/4の障害を持っている人たちが、存在しなければありえない。
たとえば、障害を持っている人はいらないと思って切り捨てていっていたら、
決して、この2/4の人たちは生まれていなかっただろう」

と。


「しいていえば、この村を救ったのは、この1/4の障害を持った人である」

とも。

(つづく)


脳脊髄液減少症と診断されて

2008年03月14日 | 脳脊髄液減少症

熱海から帰って一週間が経ちました。

気のせいかなんだか身体の感覚が変わったように思います。
どこがどのように変化したのか、はうまく表現できないのですが
それが改善に向かっている変化なのか
悪化しているのか……
判然としないのですが
明らかに構造的変化が起こったのは確かです。

この入院での成果。

脳脊髄液減少症」との診断を頂けた事です。
診断書に、この七文字がスキップしてました。
長年の体調不良の原因が、やっと解明されたのです。

食欲不振、悪心、異部不快感、倦怠感、無気力感、聴覚過敏、
手足のしびれ、身体の振戦、嗅覚異常、頻尿、頭痛、視力低下……
現れては消えていく不定愁訴の謎の真犯人を
ついに医学的に突き止められました。

体調不良に「脳脊髄液」が絡んでいたなんて、
誰も分かりっこありませんよ。

内科も整形外科も眼科も婦人科も歯科も普通の脳外科も
神経内科も耳鼻咽喉科も精神科も診療内科も皮膚科も

「異常なし」
「気のせい」
「ストレス」

と診断するしかなかったのも無理はなかったのです。
恨んでいません。
すべて「脳脊髄液減少症」に至るために
必要なステップだったのです。

私は、この病態を診断するための最高レベルの設備と、
最高のスタッフが揃った病院で診察が受けられました。
健康保険がきかない、この負担の大きな検査を受けられたこと事態

非常に恵まれています。感謝です

漏れが見当たらず、ブラッドパッチ適用にはならなかったけれど
S医師の診断を信頼します。

もう漏れは止まっているんです。
つまり、私の身体は、一年半の間、
私を無理やり動けないように、ベッドに縛り付け、
一生懸命、壊れた箇所を地道に修復していたのです。

自然治癒力はちゃんと働いていたのです。

硬膜やくも膜の修復には、恐ろしく時間がかかるのでしょう。

これからは、髄液を如何に増やしていくか
髄液が減少した事で、ぐちゃぐちゃになった
身体の配線を元にもどし、
脳にあるべき位置を覚えさせるかが治療の課題となります。
当面の対症療法は「生食パッチ」で、
生理食塩水を脊髄に注入する事で、
脳の中の液体の容積を一時的に増やし、脳に正常な位置を記憶させる…

これまた気が遠くなりそうなほど「気長」な作業ですね。

今日、こちらの地方は久々の雨です
きっちり、調子悪いです。
紆余曲折ありすぎる、この病気。

いつまでお付合いすればいいんだか……


そして…検査結果

2008年03月06日 | 脳脊髄液減少症
ついに結果が出ました。

残念です。
あんなにサポーターの皆様に応援して頂いたのに……
しくしく

漏れてなかったんです…

ショッ~~ク!!!!

めそめそ

RI画像はど素人の私が見ても、枝葉がなくシンプルできれいです。(涙)
ミエロにも漏れが見当たらなかったようです。
膀胱の残留量も正常の範囲内だとか。

つまりグレーゾーンですらなかったのです。

この状態でのブラッドパッチは
「副作用の方が心配だから、しない方がいいでしょう」
と。
(BPしない残りの1割に入りました(涙))

S医師の説明によると
私の今の身体は
長い期間をかけて、髄液が減少してきている状態。
じわじわと、長期間にわたり体調が悪化してきたのは、それが原因です。
その状態で、腰椎穿刺をしたものだから、髄液がドバっと漏れて、地獄に落ちた…。

でもその後、一年以上もの安静で開いていた穴は、自然にふさがった。
が、髄液は増えていかないものだから、症状が消えない。

つまり
今、私はBPを何度か行い、穴はふさがったけれど、症状が全く改善されない、という…

え~~!
それって脳脊髄液減少症の上級者レベルじゃん。
という状態だったのです。
そこで
S医師のご提案は
自家血の代わりに生理食塩水を注入する「生食パッチ」という方法です。
これだけで改善される方も中にはいるらしい。

何らかの原因で髄液が増えず、脳が下垂しているので、一度人工的に髄液を正常な量にする事で、脳に良い位置を学習させるらしいです。
この方法もBPと同様、やってみなければ分かりません。

で、受けてみました。
なんとなく
髄液増えてるかも~!

ちょっと脳の動きがイイ感じです。
これが風船効果というのでしょうか。
脳や頭蓋骨の動きが明らかに違っています。
(でも又すぐ戻ってしまいました(泣))

思うに。
「漏れがないのに、症状だけがある」
という状態は、結構やっかいです。
漏れがあれば、塞げば改善が望めますが、
漏れがなくて、髄液だけが減少してしまっている……。

またまた予想外の展開です。
全く、先が読めない病と私のシナリオ。
もうすっかりブラパチ娘になりきっていたのに。
さて、この現実をどのように受け入れていけばいいのかしら……

ただ今、入院中…

2008年03月05日 | 脳脊髄液減少症
熱海からおこんばんは。
入院生活も二日目になりました。
今のところ結構、快適です。
待ち時間もなく、さまざまな検査が、サクサク受けられるのは、実に便利です。
熱海でのスタンダードプランは
◆1日目
血液検査・尿検査・レントゲン・サーモグラフィ・MRミエロ
◆二日目
RI検査・脳MRI(造影剤)
◆3日目
検査結果・ブラッドパッチ
という感じです。
RI検査以外は外来でも可能らしいのですが、
やはり入院にてトータルで受けるのが便利だし理想でしょう。
脳MRI画像も、造影剤を注入してから撮影までのタイミングや角度など、は病態によってかなり異なるようです。

脳脊髄液減少症の診断のため、的確な画像を撮るためには、この病態を良く知る専門医の元で行うのが無駄がなくてベストです。

さてさて

初めての「RI検査」。
私は腰椎穿刺によって、地獄に落ちました。
それ以来、普通の日常を失いました。
RI検査には、腰椎穿刺が漏れなくついてきます。

正直言って

こえぇ~~
びびるぅ~

おかげで、今のところ症状の悪化はないようです。
針の跡が少し疼きますが、たいした事はありません。
二日酔いには「迎え酒」。腰椎穿刺による悪化には「迎え穿刺」
な~んてアホな。

すべては明日の検査結果待ちとなりました。
看護師のおねえさんの話によると、
RI検査を受けた人の9割はブラッドパッチを受けるとか。
それはそうでしょうね。
リスクや費用面の負担が大きいRI検査を受ける事自体、相当切羽詰まった状態なわけで。

「漏れなし」と言われてもそう簡単に引き下がる訳にはいきませんね。

後は神の声を待つ事にいたします。