たとえば脳脊髄液減少症・・・・・・

ある日、ソレは突然やってきたかにみえました。
30年前の交通事故の記憶がよみがえる・・・・・・

ラジオの楽しみ

2014年07月03日 | 心に残る言葉

不安定な天気が続いています。
私たち、「脳脊髄液減少症」患者だけでなく、体調を崩されていらっしゃる方も多いでしょう。

私も体調も「絶叫マシン」のように変わります。
ある時は「まあマシ」、ある時は「高飛車」(乗った事ないですけど。。。)の急降下みたいな事にも。

それでも、まあ、何とか生きています。
こんな日々も、普通に生きていたら、なかなか経験できないでしょうし。
こんな状態を、「愉しむ」術(すべ)もある程度会得してきました。

その一つにラジオがあります。
元気な頃は、車に乗った時くらいしか聴かなかったけれど。
この9年。。。私の部屋には、ほぼ毎日、FM放送が流れています。
耳と脳に優しい番組を選んで。
テレビは、必要な時以外は、まったく観なくなりました。

ラジオは面白いです。
画像がない分、イマジネーションを広げてくれるから。

先日、ある番組にゲストで出演していた方の、話に聞き耳を立てていました。
あまりに朴訥で素朴な語り口だったから。
流暢な英語を心地よく、流す他のナビゲーターとは異質なものだったからかもしれないけれど。
なぜか、心に、魂に響いてくるお話でした。。。


高橋博之さん、という方で
「東北食べる通信」の編集長(元・岩手県議員)だそうです。

そのお話の中で、一番、突き刺さった逸話がありました。

ある地方都市の、病院の小児科のエピソード。
小児科医が、次から次へと辞めてしまい、絶滅しそうになったそうです。
地域のママさん達は、「それは困る!!!」と立ち上がり、署名運動を始めます。
何万件か集まり、それを携え行政に陳情に行きますが。。。
一向に、事態は進展しません。

それならば、、、とママさん達が取った行動は。
「なぜ、小児科医が居つかないのか。」と。
その根本的な原因を探っていったところ、
実は自分達の中にあった、との結論にいきつきます。
診療時間外に、ちょっとした怪我や、疾患で、病院に押しかけ、文句だけは言いたい放題。
それが、医師たちを疲弊させていた事に気づいたそうです。
それからの1年間、彼女たちは、時間外診療を劇的に減らす努力をしたら。。。

なんと、小児科医が一人二人ともどって来てくれるようなり5人にまで!!

ママさん達、素晴らしいですね。

でも、この思考の転換は、どんな場合にも当てはまる、と思うのです。
世の中、思うように行かない事は多いもの。人間関係しかり、仕事や家族。。。
「社会が悪い」「政治が悪い」「上司が。。。」「あの人が。。。」「姑が。。。」
と、意識を外にだけに向けていても、変わらなかったものが、
いや、待てよ。。。
と自分に向けた途端、見えてくるものがあるように思います。

そして、その時、小さくても、「自分も参加する」「変わろう」という想いを持てば、
社会や行政を動かし、人の心さえも変えていく大きな力となるのだと思うのです。

私の患っている「脳脊髄液減少症」も多分、同じ。
状況は全然違うけれど、宇宙の法則って、案外同じだったりするんです。

今、現在、この病気は医学界や行政には認められていません。
一部、保険適用されましたが、現状はまだまだ厳しいものとなっています。
身体が動かず、働けず生活保護を受給されている方も多くいらっしゃいますが、
自費診療は、受けられないのです。弱者に優しくない社会になりつつあります。
これって、どう考えてもおかしいでしょ。

だから、今こそあの「ママさん達」に学びたい。
ひょっとしたら、原因は私達にもあるのかもしれません。
よく分からないけれど、そうかもしれません。
だから、みんなで考えていきたいです。

今、苦しくて辛くて、寝たきりになっていらっしゃる方も、
治療の末、社会に復帰された方も、元気になられた方も、一緒に立ち上がって。
患者さん同志だけで向きあうだけなく、非難しあったり、対立するだけでなく、
同じベクトルで、前を向いて進んで行けば、何かが変わってくるような気がしています。