たとえば脳脊髄液減少症・・・・・・

ある日、ソレは突然やってきたかにみえました。
30年前の交通事故の記憶がよみがえる・・・・・・

10ヶ月ぶりの熱海ツアー

2011年06月26日 | 脳脊髄液減少症

いきなり真夏ですね
なかなか身体がついていきませんよ~~~~

地震の前後から体調が、絶不調
それに加えて「入梅」でございます。
私のようなポンコツ身体がついていけるわけありませんよね。

本当は3月だった熱海受診を(地震のため熱海の病院も輪番停電の区域でした)
を6月に延期しました。


でもでも、でもでもきつかった~~~

普段、公共機関に乗りつけてない身としては、まず人ごみが辛い
さらに高速で動く乗り物が辛い。。。どうも脳が、移動する早さについていけないのかと。
行きは、「ひかり」の多目的室(上記写真)を、とってもらったのですが
うぅなに?このメマイ感?
どうも、いつもは「こだま」だったみたいなんですね~。「ひかり」で熱海に停車する車両が少ないらしく。
ひぃひぃふぅ~
健康な人だったら、なんてことのない速さの違いが、こんなにも身体に堪えるなんて。。。
ある意味、新たな発見でした。

日本は、戦後、高速度でつっぱしってきましたよね。
より早く、より高く、より便利に、より快適に、より楽に。。。
でもそれはあくまでも「文明」であって「文化」の深さではないんですよ。
企業は『人に優しく』と謳いながら、自然を壊し、お年よりや子どもや病人には、
ちっとも「優しくない」世界を創り上げてきたように思います。

人の身体はデジタルではなく、原始から現代にいたっても「アナログ」で出来ています。
「デジタル」は、その時その瞬間に切り取られた数値。に対して「アナログ」は過去から未来に流れる数値、というか。
うまく表現できないけれど、そんな感じ。
今の子ども達は、時計も体重計も体温計も、デジタルしか知りません。
でも、私のようなおばさんは、アナログな良き時代も過ごしてきました。
なんでもピッピッと数値を一瞬にして表示してくれちゃう、デジタル化は、便利だけどなんか味気ない。。。
体重計だって、ゆるゆる揺れているいる間にすっと降りて、低い方の数字を信じたいし、
子どもの頃は、体温計(水銀でした)をお湯に浸して。
「あっこんな熱がある~~学校休むぅ~~~」みたいなね。
デジタルには、あまりにキッパリしすぎて、言い訳も逃げ場もないような気がします。。。

飛行機は便利だけど
時差ぼけになっちゃうじゃない?昔みたいにチンタラ旅しているのが、身体のリズムに合っているのかも。
人の身体って、文明が進んでも、変わらないんだよね。
脈拍だって血圧だって、時の流れだって全然変わってないのに、文明の利器だけがすごい勢いですすんでいる。。。
いつか、そのひずみが来るのでは。。。と思っていたら。。。
などと、いつも熱海ツアーに連れ添ってくれる友人(かけがえのない友です)と話していたら、あっというまに「熱海」

篠永先生が最近、体調を崩されていらっしゃる、というウワサがありましたが、
相変わらずの穏やかな笑顔で迎えてくださいました。
震災前後から体調がダウンダウンでとお伝えすると
患者さんの8割は悪化なさった模様です。

今、話題の「人工髄液」についてもお聞きしました。
現在90名がなさったうち、悪化したのは1名のみ、、、らしいです。
生食パッチよりは、効果が出る治療法と思う、とのことでした。
「人工髄液」・・・少し前、夢のようなアイテムのように思われていました。
自力で産生できない「脳脊髄液」を人工で注入してもらえる。。。
それで、脳や小脳が上昇してくれるなら。
う~~~ん魅力的

ただ、最近、色々な民間治療を受けて感じるのは
脳脊髄液は減少するだけでなく、循環もかなり影響するのでは。。。と。
今現在、「脳」のことも「脳脊髄液」の働きも、西洋医学的には、ほとんど解明されていません。

篠永先生は「人工髄液」には大きな期待を持ってらっしゃるようです。
が、脳脊髄液が減少しているからといって、一度に大量に入れない方がいい、と最近思われたとか。
試行錯誤の最中かと思います。
私もとりあえず秋に「造影剤脳MRI」の予約をいれました。
人工髄液については、その結果で決めようと


しかし、その後、熱海の患者さんからの情報によりますと
先生、持病の悪化により8月に手術だそうです。
私が受診した6月20日過ぎには、そんなそぶりも、お見せにならなかったのに。
さぞかしお辛かったのでしょう。。。
たしか5年前にも脳脊髄液減少症のBPのため、休養されていらっしゃったように記憶しています。

早朝から深夜までの診察、手術、講演、訴訟の証人、医学界の発表そしてバッシング
おそらくお身体は心身ともにかなりのダメージを受けていらっしゃるはずです。


今はどうかどうか、ご自分のお体を大切になさってほしいです。
確かに数多くの患者さんが待っていますが
私は、先生のお体がなにより心配です。
今、「熱海」での診察は、先生が1人ですべてこなしているいらっしゃる状態です。
日本中から、「脳脊髄液減少症」の専門医師にさえ見捨てられた
患者さんが押しかけていらっしゃいます。

技術的には、「ブラッドパッチ」は麻酔医師にも行える、それほど難しい手術ではありません。
でも、なぜ、「熱海」の篠永先生なのか。。。
篠永先生じゃないとだめなのか。。。

それは、医療人としても、人としても温かく誠実な方だからです。
先日の診察の時も、カルテや画像ではなく、私の目を見て優しく話して下さいました。
勿論、神様ではありませんから、誤診もミスもゼロではないでしょう。

でも私は、こういう医師に生まれて初めてお会いしました。
「神の心」をお持ちの医師だと改めて実感しました。
ひょっとしたら、私は、この医師と出会うために「脳脊髄液減少症」を与えられた
とさえおもえるほど。。。


どうか、どうか、若き医師の皆様、
今、脳脊髄液減少症を理解し、診察して下さるドクターは圧倒的に足りません。

篠永先生の後を継ぐ、医師が1人でも多く登場してくれますように

お金や名誉や肩書きや教科書通りの症例よりも
患者さんの叫びや訴え、痛みや辛さに寄り添って下さる医師や看護士が増えてくださいますように
祈ってやみません。


扉は開かれた。。。?

2011年06月10日 | 脳脊髄液減少症

今週、脳脊髄液減少症界にとって大きな進展がありました。

厚生労働省研究班が、髄液漏れの存在を認め、交通事故などの外傷による発症も「決してまれではない」とした・・・とか

http://mainichi.jp/life/health/medical/news/20110608ddm003040044000c.html

「脳脊髄(せきずい)液減少症(髄液漏れ)に関する厚生労働省研究班の中間報告書は、髄液漏れの存在を認め、
関心が高かった交通事故などの外傷による発症も「決してまれではない」とした。研究班には、
脳神経外科や整形外科など関係する学会の代表が加わっており、診断基準が確定すれば、早期診断・早期治療体制の確立につながることが期待される。
一方で司法の混乱を収束させることや、治療に際して保険適用を求める声も高まっている。【渡辺暖】」

「研究班の代表の嘉山孝正・国立がん研究センター理事長は、取材に「班員の努力、協力で報告書ができ、ホッとしている。
今後は治療の分野でも科学的な基準を作りたい」と話した。
研究班は、患者の各種画像の判定基準や診断のフローチャート(流れ図)の各案について、各学会の了承を得る作業を進めており、
まとまれば、髄液漏れの見逃しや過剰診断は無くなると見込む。

 研究班は「頭を高くしていると頭痛が始まったり、ひどくなる」患者100人を分析し、
16人について髄液漏れが「確実」と判断した。いずれも頭痛が悪化するまでの時間は30分以内だった。
発症原因は、外傷5例、腰への注射1例、重労働1例、原因なし9例だった。
外傷5例の内訳は、交通事故2例、交通事故以外の頭頸(とうけい)部外傷2例、尻餅1例。「交通事故による発症の有無」などが
これまで裁判などで焦点になっていたが、研究班は「外傷が契機となるのは、決してまれではない」と認めた。

 髄液が漏れていると推定された部位は、頸椎(けいつい)5例、頸胸椎6例、胸椎3例、腰椎2例だった。

 報告書は、各種画像に関する判定基準(案)も提示。
診断のフローチャート(案)では「頭を上げていると30分以内に頭痛が悪化する」患者について、頭部と脊髄をMRI(磁気共鳴画像化装置)で検査し、
硬膜の状態などを確認し、両方かどちらかが判定基準に合致する「陽性」ならば、髄液漏れと見なす。
陰性だった場合でも、造影剤を使った「ミエロCT」と呼ばれる検査や、
微量の放射性元素で目印を付けた特殊な検査薬を使う「脳槽シンチ」で髄液漏れかを判断する。」


確かに、あの「厚生労働省研究班」が脳脊髄液減少症の存在、髄液漏れの存在を認めた事は、非常に画期的です。
川内博史会長をはじめとする民主党「脳脊髄液減少症を考える議員連盟」の皆様方、家族会の皆様方、その他関係者の
皆様の地道な取り組みや行政や市民の皆さんへの告知活動が、実を結んだものと思います。

本当に、皆様ありがとうございました

ただし、この「中間報告書」には、問題点もてんこ盛り。

ゆめさんのブログを参照になさって下さい。


たったの100例は、あまりに少なすぎる・・・
何故に、多彩な症状のトップに「起立性頭痛」?
この「頭を上げていると30分以内に頭痛が悪化する」を通過しないと、検査さえ受けられない、
はねつけられてしまう、不思議な不思議な「フローチャート案」
(慢性化すると、頭痛がない場合もあるし、横になっても頭を上げても頭痛が続く場合もある)

つっこみどころ満載ではありますが、
この十数年、どんなバッシングにも負けずひるまず、苦しむ患者さんのためだけに、激務をこなし
低次元な誹謗中傷は相手にせず、医学界や行政、保険業界と果敢に闘われていらっしゃった
篠永教授の下記のお言葉には重みがありますね。。。

「今まで否定されてきた髄液漏れの基準ができたことで、事故の後遺症に苦しむ人の救済につながることを願うばかり

教授も、決してこの案には、納得していらっしゃらないでしょう。
でも、とりあえず、「脳脊髄液減少症」の存在を認知されることで、かなり譲歩されたのだと思います。

は射しはじめました。
重い扉も開かれようとしています。
ぜひぜひ現状にあった、本物の救済をお願いします