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ちゃちゃ・ざ・わぁるど

日記と言うよりは”自分の中身”の記録です。
両親の闘病・介護顛末記、やめられないマンガのお話、創作小説などなど。

ジュリーたちのジュリーたちによるジュリーの歌の曲紹介(イミフ・・・)

2013年06月16日 00時16分34秒 | ジュリー・・・思い出SONGSあれやこれや
ジュリーの歌の小ネタ集、続きです。順不同。

④コバルトの季節の中で

作詞の小谷夏さんというのは
TBS名プロデューサー、故久世光彦さんのペンネーム。
あの方も熱狂的なジュリーの支持者のおひとりでしたね。
作曲はジュリー本人ですが、聞くところによると
サビの「あなた~を~」ってところ、最初は違うメロディーだったそうです。
なかなかしっくりこなかったので加瀬邦彦さんに相談、
更にそのあと別の箇所の手直しで大野克夫さんとこへ持ってったとか。
つまり三人の合作?! という説あります。
ていうか当のお三方がそうおっしゃっていたのだから間違いない。

⑤麗人

派手なジャケットですねえ(笑)
サビ終わりごろの「あ~れもタブ~、こ~れもタブ~」のところの
振り付けについて説明しよう!
まず「あ~れも・・・」のところ。
ジュリーの振り付けは全部自分で考えてはるんですが、
曰く「踊りとか得意じゃなくて足はどう動かしてええかわからへん、
だから僕の振り付けていうのはまず上半身ばっかりやね(笑)
手先でごちゃごちゃごちゃごちゃやるっていう。」
で、この部分は影絵遊びでやるキツネの形を
左右両手でつくって向かい合わせるんですが・・・
これはホントにキツネを象徴しているのだそうです。
「あれもタブー」・・・キツネ=うそつき(の象徴)
「タブー、つまり嘘はいかんぞ、と。」
次に「こ~れも・・・」のところ。
観音様のように右手は親指と人差し指でマルをつくり
左手はてのひらを上にして胸の辺りでちょっと差し出す。
でも観音様ではございません。
右手のマルはお金のこと。左手差し出すは「ちょうだい」という意味。
「お金欲しがるのもいかんぞ、と。」

↑小さいけどわかるかな?
そして次の歌詞「たったひとつ あ~いするだけ~」のところは
右手の人差し指一本立てますがここはそのまま
「一番大事なのは愛やぞ、と、そういう意味なんやね、これは。」
以上、振り付け解説、本人が言ってたのだから間違いない。

ちなみに、「麗人」にはまだエピソードがあります。前にも書いたかな?
作詞 故阿久悠さん、作曲 ジュリー本人ですが
サビ真ん中頃「心ばかりかからだまでも 落ちてゆく」という一節、
実は歌詞が出来てきたときはなかったそうです。
ジュリーがあれこれ考えて曲をつけたけど、
どうしてもこの部分、メロディーが長くなってしまってて削れない。
そこで阿久悠さんに「歌詞を付け足してくれませんか?」とお願いしたそうな。
・・・詩人と言うのはひとことひとこと吟味して作るので
足してくれ、というのは実はかなりな無茶振り。
でも天下の阿久悠さんは快く聞いてくださり違和感なく足してくださったとのこと。
阿久悠さん、もともと放送作家で「直し」は当たり前の世界にいたので
歌詞の変更はお嫌じゃなかったそうです。


⑥TOKIO

ジュリーの代表曲のひとつですねえ。発売が1980年のしかも1月1日でしたから
同年の賞レースに参加するのは最も遠かった感アリですが
それでも大ヒットしました。
だけどジュリーのファンには新しい曲じゃなかったんですよね。
先行して前年秋に発売されたLP(懐かしいこの響き!)に入ってましたし
更にその前にコンサートではすでに何度も歌われていましたから。
だけど新曲これでいくべし、みたいな強力な押しがあって予定外のシングルカットになったわけで。
作詞はかのコピーライター糸井重里さん、曲は加瀬さん。
糸井さんのハナシによると
「コピーライターは言葉を扱う職業だから詞も書けるだろうという調子で依頼されたけど
これは言ってみれば新聞配達の少年にヤクルトをついでに売らせるようなもの」
だそうです。つまり同じ「言葉使い」でも全然違う職業だと言いたい、と。
悪戦苦闘して書き上げて、良くないところがあれば直しますと言い添えて加瀬さんに渡したところ
数日後に曲のついたデモテープが帰ってきたけど聞いてみると
「三行残してあとは全部スキャットになっていた(糸井氏談)」だそうで。
コピーに直しはつきものだけどさすがに仰天したそうな。
でも「おかげでイメージがつかめてあとはすんなり書けた」のですと。

北野武さんが昔タケちゃんマンなるものをやっていましたが
あの赤い衣装はジュリーがフジテレビに出演したときに楽屋に忘れて行った
替えの衣装だったそうです。つまり”ホンモノ”。

武さん曰く「サイズがキチキチで、よく入ったな」。そうね、あの頃ジュリーは細かった。
イルミネーションの点く衣装にパラシュート背負って出てました。
背中にその電源を背負ってましたが20kgあったそうです。すごいわね。

ところでこの曲のB面(懐かしいこの響き!!)は「I am I(俺は俺)」といいまして
当時ジュリーが出演していた日産ブルーバードのCMで使われていた曲なんですが
作詞が仲畑貴志さん、なんとこの方も有名なコピーライターです。
そのブルーバードのコピーを書いた人なんですが
コピーライターの仕事をちょっとかじったちゃちゃめも尊敬する方です。
1枚のシングルの両面が二大コピーライターの作詞とは。すごいわね~。

小ネタ集、またやります。まだまだ~!!
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ジュリーのジュリーによるジュリーの歌の曲紹介

2013年05月17日 20時44分15秒 | ジュリー・・・思い出SONGSあれやこれや
ジュリーの昔話・・・ていうか言行録のつづきです。
コンサートやライブ、ラジオ等々でやっていた
自分の歌の紹介コメントやエピソードを順不同、つれづれに挙げてみたいと思います。
例によって一言一句たがわず・・・ではなく
こういう感じのことを言っていました、という解釈でよろしゅう。
あ、例によって関西弁のつもりで読んでくださいね。無茶振り。

①白い部屋

「そういえば、『白い部屋』っていう歌、ありましたね、
麻丘めぐみさんにね・・・。」
ありました。たまたまですが、ジュリーがリリースする少し前です。
「だから僕、(『白い部屋』というタイトルは)イヤだイヤだっつったの。
最初仮として『白い部屋』ってついてて、
『これイヤよ、絶対イヤよ』っつって、ほんで『さいなら』ゆうて
ロンドン行った(レコーディングのため)。
んで帰って来て『あと、どうなった?!』て聞いたら
『バッチリ!! 白い部屋』!!
『あらら・・・』」(笑)
このとき吉本よろしくよろめく動作。さすが関西人。
コケまで行ったら最高やねんけどさすがにそこまでは。
そういやジュリーはよく一人でノリツッコミやってたなあ。さすが関西人。

②MON AMOUR JE VIENS DU BOUT DU MONDE
(モナムール ジュ ヴィアン デュ ブ デュ モンド)

ジュリーがフランスで発売した歌。
後に日本語の歌詞をつけて「巴里にひとり」というタイトルで日本でも発売。
「フランスへ行くと世界地図も日本が中心じゃないよ。赤く塗ってもないよ。
あれは自分の国を真ん中にして描くからね。
当然フランスではフランスが中心になっているわけですよ。
で、この歌のタイトルもね、フランス中心なわけでね。
直訳すると『恋人よ、僕は世界の果てからやって来た』となるんですが、
・・・世界の”果て”ですよ、日本は、ええ? フランスから見ると(笑)。
もう、失礼なやっちゃ!・・・てなね(笑)。」

③6番目のユ・ウ・ウ・ツ

「何で6番目か? 6なのかてよく聞かれるんですけど
これね、別に深い意味はないのよ。
なんかあるとすぐ理由があるみたいに思うでしょ?
そんなことばっかりやないんやて。
別に何の6番目って言うのはないの。
6ってなんか地味な数字でしょ? ラッキーセブンなんかと違て。
ユウウツなわけやし、なんか暗い感じ、地味な感じで。
阪神(タイガース)で言えば藤田(藤田平)でございますね。
巨人でゆうと篠塚でございますよ~(背番号のこと)。
いぶし銀でしょ? そういうイメージです。」
ラジオで、”ユウウツ”はいろんな字があるけどどの字を書くのかという投書に
「カタカナです。数字の6に番目、の、でユウウツはカタカナで
ユとウに間に点、ウとウの間に点、ウとツの間に点、でユ・ウ・ウ・ツ。
・・・て、わかるかな(笑)」
ちなみにリハーサルの際の手書きの歌詞カードには
仮タイトルとして「氷のユ・ウ・ウ・ツ」と書いてあったのを
ちゃちゃめはテレビで見た覚えがあります。
蛇足エピソードですが・・・その時作曲者であるEXOTICS
(みなさん、エキゾティクスですよ!!
エキゾチックスなどとはゼッタイ読まないでくださいね!!!!!!!!!!)
・・・の彰くんがいて、
『この”靴が~”ってところ、ちょっと訛ってるんで
関西なまりになっちゃってるので・・・」
と修正を入れてました。
メロディーは当初この部分”ドララ~”と下ってたんですね。それを”ラドラ~”と
真ん中を上げるように”標準アクセント”に修正しています。

全然別の機会にジュリーいわく
「関西出身の人が作曲すると無意識に関西なまりのメロディーになるんですよ。
曲をきけば作曲者が関西人かそうでないかすぐわかります。」
と関西訛りで解説していました。一緒に居た加瀬さんもうんうん頷く。
井上バンドの井上さんも大野さんも関西人で、たくさんジュリーの曲書いてましたが
70年代のジュリーの歌には関西訛りの歌が多かったかもしれませんよ。チェキラ!

ジュリーの歌の小ネタ集、またやります。
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ジュリー・イン・フランス・・・ネタ(?)話

2012年01月03日 10時50分50秒 | ジュリー・・・思い出SONGSあれやこれや
年末、大掃除・・・まではいかない小掃除をしていたら、
こんなもんが出てきました。


・・・・・・・・・・・・。
覚えが無い。なんでこんなもんがウチにあるんやろ??
たぶんダンナが以前ジュリーのヨーロッパ発売版LPレコードを
ネットオークションで競り落としてくれた時
ついでに一緒に競り落としたのやろうと思います。

↑これです。イギリス・フランス・西ドイツ(!)で出たのだったかな?
日本発売版はありません。

・・・・一時期ダンナはヤフオクにはまってた時があって、
ちょういちょい「なんか欲しいもんないか?」とか言ってました。
それで、録音自体はリアルタイム時に入手して今もちゃんと持っているので
今更特に欲しかったわけでもないけれど
(私は音源が何であれ「持っていれば原盤かどうかはどうでもいい」派ですんで)
そういうもんがあるんやったら競ってくれてもかまへんで、とか言って
結局原盤を手にいれたのだろう、と思います・・・。
このへんこだわりが全然無いので、こんなの持ってたことを忘れていました。
現役ファンの皆様には激怒されそーですな・・・すみません。
レアものであるのは確かだし、プレミアがついてそーですもんね。

私の入手経路はともかく、このシングルレコードは
ジュリーが1975年ごろにフランスで発売した3枚目のシングルです。
日本での単独発売はありませんでした。
仏版発売LPを日本国内で発売した時と、
数年後に限定版5枚組みアルバムが発売された時が、
日本で音源を購入できた機会であったかと思います。

A面は「FOU DE TOI(フー・ドゥ・トワ)」邦題は「君に夢中」
で、B面が「MA GAISHA DE FRANCE(マ・ゲイシャ・ドゥ・フランス)」
・・・・・・・・・。

おフランス語講座入門編。
「FOU」は元は「狂った」という意味です
んで、「DE」は英語の「OF」にあたるものと思ってください。
「TOI」は「YOUSELF」、つまり「君自身」という意味です。

「FOU DE TOI」は直訳しちゃうと「君自身に狂った」ですが
「夢中である」と言う場合にも使うので邦題どおりです。

「MA」は一人称の所有格、英語で言えば「MY」にあたりますな。
「DE」は上記の通り、「FRANCE」はまんまフランスです。
ではこの「GEISHA」はなんでしょう?
原則フランス語は「SHA」というスペルは使いません。
「CHA」と綴って「シャ」と読みます。
なので「SHA」はローマ字表記つまり日本語のような外来語を表す時に使います。
すなわち「GEISHA」はそのまま「げいしゃ」という日本語なのです。
げいしゃ???「フジヤマ・ゲイシャ」????

・・・どうもそうらしいのですわのよ、当時のジュリーの説明によると。
なんか、ありがちな勘違いをされてたらしくて、向こうの作詞家さんが・・・
「芸者」というのを普通に「恋人」とか「思い人」「愛する人」と思ってたらしくて。
イヤイヤイヤ、「愛人」ならなんとなくわかるけど??

中国語講座入門編。
中国語では「愛する人」「恋人」は「愛人(アイレン)」でいいんです。
日本で言う「愛人」は中国語では「情人(チェンレン)」といいます。

つまりこの「MA GEISHA DE FRANCE」は
「僕のフランスの恋人」というつもりで書かれているらしいということです。

これって言葉の壁と言うべき?
それにしても誰も真実をその作詞家さんに教えなかったのか・・・???????

ちなみに歌詞カードはありません。
もとから無かったのか、オークション出品者が無くしたのかは不明です。
LPレコードの方にも歌詞カードはありませんでした。

それから上記の、フランスで出してすぐ後に日本国内でも発売された
別のLPレコードの中に「ITSUMI(いづみ)」という歌があります。
そのまま読むと「イツミ」ですが歌では「いづみ」と歌ってます。

↑はい、これね。

内容は・・・日本人の名前で「いづみ」さんていうのがあって、それは「泉」と同じ音だと、
フランス語の「FONTAINE(フォンテーヌ)」のことだと。
それで「泉を見て、いづみちゃんという女の子を偲んでいる・・・」
・・・どうやらそういう歌みたいなのです。
歌の途中で入るセリフは日本語になってました。
それによって「そういうシチュエーションなんかな~」と想像できます。
それから、あんまり関係ないと思いますが、
このちょっと前に主演したドラマ「悪魔のようなあいつ」での
ジュリー・可門良の妹の名前がいずみでしたね。

で、その「ITSUMI」という歌の中に「WATAINE」という言葉が出てきます。
これもフランスの作詞家さんいわく「日本語」なんだそうです。
・・・・???????????????
マッタクの意味不明ですよね・・・「ワタイネ」??
女の子の一人称「わたい」・・・「わたいね、こないだねえ・・・」
・・・・・イヤイヤイヤイヤ!!ちゃうやろ!!!

フランスには無い、日本独自の物の名詞らしいです。
作詞家さんが日本の、『確か「ワタイネ」とかいう名称のもの』で、
どういう形状をしているのかもあれこれ説明されたらしいんですが
結局なんのことを言ってるのかわからずじまいだったそうです。
それでやむなく「ワタイネ」のまま歌ったんだそうで・・・。

今も残る謎・・・・・。


そうそう、ジュリー・イン・フランスといえば・・・

1976年ッスかねえ~、歌で言えば「ウインクでさよなら」をリリースしてた頃。

↑これですわ。

このジャケ見ていただいてもわかるとおり、ジュリーは一時アフロでした。
フランスで5枚ほどシングルを発売した(売れたのは最初の1枚だけでしたが)関係で
しょっちゅう渡仏していたわけですが、
当時所属のレコード会社「ポリドール」のフランスのスタジオに
(もともとポリドール社はフランスが本社です)
確かミッシェルさんとかいう名前のディレクターさんがいて、その方がアフロヘアーだったそうです。
それがきっとカッコよかったというか素敵な方だったんでしょうね。
それを真似してアフロにしたらしいのですよ~。
イヤイヤ、ジュリー本人がラジオでそういってたんですよ~! 結構ミーハーなんや。

・・・往年の名歌番組「夜のヒットスタジオ」で普段ジュリーびいきの芳村真理さんが
なんか複雑なお顔なさってたのをかすかに覚えてます。
「髪型が変わってこれも素敵」とか口ではいいながら・・・だったような気が。
井上順さんは淡々としてたような・・・(ふれないようにしてた?)


・・・「止める奴はおらんかったんかい」と正直思た・・・。

でもすぐに元に戻してました、本人曰く「不評やったから」。
ジュリー行きつけの美容室「たぶろう」の、ジュリーのことを「研二くん」と呼ぶママさんも、
止めなかったのね・・・アフロにしたげたのね・・・。


余談ですが、そのちょっと後に大野克夫さんがアフロにしました。
大野さんは誰にも止められませんね、たぶん。その後結構長いこと(数年)アフロヘアーでした。
(・・・・あの人は何考えてるか正直ようわかりません・・・・。)


というわけで、ジュリー・イン・フランス小噺(ちゃうちゃう!)、これにてお了い。
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勝手に「勝手にしやがれ」を考える・・・私的考察の巻。

2011年10月27日 22時01分50秒 | ジュリー・・・思い出SONGSあれやこれや
ジュリーの最大のヒット曲にして最強の代表作「勝手にしやがれ」〈1977年)
とある有名な外国映画のタイトルと全く同じですが、
これは詞を書いた故・阿久悠先生のイメージによるものです。

私が特にファンをしよった頃のジュリーの歌の歌詞は、
古い順にだいたい安井かずみさん、山上路夫さん、阿久悠さん、
それから三浦徳子さんがよくお書きになっていらっしゃいました。

それぞれにジュリーの歌に対するイメージをお持ちになっていらっしゃったようで、
たとえばジュリー溺愛のズズさん(安井さんのこと)は
「肉体のきしみを避けるためジュリーには恋の歌は避けて愛の歌を書いている」と
なんかすごく難しいことをおっしゃってました。
また、三浦さんにいたっては「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」のレコーディングで
「この歌のジュリーはマザコンの男の子のイメージ」なんてことをおっしゃったことも。
そして阿久悠さんは、「ジュリーはカッコイイ男の代表であり、特に気障が似合う男」と
どこかで語っていらっしゃったのを覚えております。
但しジュリーは
「阿久悠さんは気障が好きみたいですけど、僕は実を言うと嫌いなんです。
だってねえ・・・ほら、気に障ると書いて気障ですからねえ。」
と言ってましたが・・・
どうも阿久悠さんの思う気障とジュリーの言う気障は少しニュアンスが違うのかもしれません。

さてその「勝手にしやがれ」なんですが・・・・

これは確かに気障な男の歌であろうと言えますよねえ。
男女の別れのシーンでありましょうが・・・

背中を向けて寝ているフリをして「カッコつけさせてくれ」と願う男。
出て行く女に最後くらいは優しいコトバのひとつ・・・をかけるでもなく、
さりとて突き放して追い出すようなセリフもよう言わん、・・・と。
「寝たふりしてる間に」なんて言ってますが、たぶんバレバレですよ、これ。
で、彼女が出て行った後は「バーボンのボトルを抱いて」窓からこっそり見送っている。
更には「派手なレコードかけて」朝まで一人で歌いまくる、と・・・・。
今なら自宅でヒトカラ(一人でカラオケ)状態ですかね。
・・・想像すると凄い絵になりそう・・・。
その一見恥ずかしいめっちゃカッコ悪い状況にもかかわらず、
それを敢えて意地で貫くところが、却ってカッコイイというか気障なのかもしれません。

こういうエエカッコしいの男の、まあ・・・意地っつうかやせ我慢つうか、
そういうのがジュリーには似合うと、そういうコンセプトで行くべし、みたいな所を
阿久悠さんは考えておられたのかなと思います。
その翌々年に発表した「カサブランカ・ダンディー」なんてもっとハッキリしていて
「ボギー、あんたの時代はよかった 男がピカピカの気障でいられた」
「男のやせ我慢、粋に見えたよ」と歌っていますもの・・・

さて、むかしむかしちゃちゃめの大学時代、一緒にマンガを学びよったダチ(男性です)から
こんなことを聞いたことがあります。
曰く「ハードボイルドなんてのは男の女々しさや」と・・・。
な~る~ほ~ど~!!・・・とめっちゃめちゃ腑に落ちた記憶があり、
今でも納得しまくっておりますが、
・・・これはまあ、ちゃちゃめがハードボイルドが嫌いだから得心しよるんであって、
ハードボイルド大好き派の皆様にはきっと反論ありきかと思います。

考え方はヒトそれぞれですので、ま、それはそれでいいのですが、
しかるにこの阿久悠さんのジュリーに書いた歌の数々は
多くが気障とハードボイルドを基本コンセプトにしているようでして、
確かにジュリーにはそういう男の姿も似合い、
また、強がり言ってるけどホントは男だってやせ我慢の連続で
可哀相なとこもあるんだよ〈男の悲哀みたいな)と言ってるようでもあり。

しかし・・・そのハードボイルド道を覆すわけやないんですが、
この「勝手にしやがれ」を作曲した大野克夫さんによりますと、
大野さんていつも歌の主人公のシチュエーションを自分なりに設定して
そのイメージで曲を書くのやそうですが、
そしてそれをジュリーに話して、そういうつもりで歌うようにと指導(?)してたそうですが、
この歌の主人公は「昼間は肉体労働やってるマッチョな男」なんだそうです。

・・・・・ガテン系ってか?!
なんか、なんとなくジュリーとイメージ違くね??・・・・・・・

まあねえ、洋画のハードボイルド主人公はたいがいバイオレンス系ですから
スポーツマン・・・てか筋骨隆々腹筋割れてるガテン系・・・・

うーん、間違っちゃいないですわね・・・。
でも、ガテン系のお兄さんは明るく陽気で豪快で、女々しさとは対極な感じがしますがな、
それは偏見ってもんでしょうかね。
あ、ていうか「ハードボイルドは女々しい」という定義を持ち込むからいかんわけか。

あれ?「勝手にしやがれ」って歌は結局女々しいのか??

???????さて皆様はどう思し召す??
(・・・・つって、いつも通り個人の感想、考察ですよ。そこんとこヨロシク。)

ちなみに、ジュリーは運動神経はかなりいい方だったと思いますが(過去形)、
ガテン系の仕事は絶対無理でしょう。
歌手、タレントも体力勝負ですが、使う体力の質が相当違いますもんね。
コメント (2)
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