塩素の香り


今日は、もうすっかり夏日です。
お風呂ですが、保健所からの指導で塩素を少量入れなくてはいけません。
8トンの露天風呂にコップ一杯弱なので殆ど水質や香りに変化はありません。

この時に、入れた途端に香る塩素の香り。
この香りを嗅ぐと、いつも思い出すのがプールです。

夏の暑い日。プールでめいっぱい泳ぐいだ後に
やっとの思いで
水の中から重い体の引きずり出します。

いきなり重力を受けた身体は
魚が象になったように
とてつもない重さを実感します。

その後必ずやるのが、これ!
耳に溜まった水を抜く為に
片足で立ってピョンピョンと飛び跳ねながら
水の溜まった耳を下にして、反対側の頭をたたくのです。
管理人その頃から不器用で、これで水が出た試しがない。
それでも、懲りずに毎回やるのです^_^;

それで最後はいつもの様に
プールサイドのコンクリートの上で、水の溜まった耳を下にして
トドの死骸のように腹ばいに寝そべります。

遠くの方で沢山の声が耳栓した耳に
心地よく響きます。

熱く焼けたコンクリートの熱を
冷え切った身体が吸い込むように吸収して行きます。
指先だけちょっと動かし
ふやけきってボコボコした指を確認します。

脱力のまま目を閉じた裏側に黄色い太陽が残り、
もわもわとした声・・・
しばらくすると、熱い水が耳から流れ出し
耳栓が取れたと同時に、みんなの声大きく響き始めるのです。

鼻の奥のほうにツンと生臭いような何かが残り
喉の渇きがマックスになった時
諦めて、やっと起きだし、一気に水を飲みます。
身体も喉もカラッカラに渇いています。

そしてまた塩素の香りの中に身を投げます。
ドボーン!!!

夏がもう直ぐそこまで来ています。

露天風呂の庭にツツジが咲き始めました。


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