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突然の訃報・・・/黄金の競演《太田 梁 編》

2013-07-27 10:39:36 | 工芸
皆さん、おはようございます。

朝から太陽がギラギラと照りつけています。 今日もまた暑くなりそうです!!
今日は、夕方から長良川の夏の風物詩ともいわれている全国選抜長良川中日花火大会が中日新聞主催で行われる予定で、既にパンパンと花火の音が聞こえてきます。

 長良川と金華山を背景に3万発の花火が上がり、とても幻想的な風景を演出してくれます!!

さて、そんな夏のさなかに朝から大変悲しい訃報が飛び込んでまいりました・・・。

昨日から行っている「週末特別企画」で 、今日ご紹介するはずであった太田 梁さんが、本日未明に突然逝去されました。 

近年、桃山黄瀬戸の雰囲気を醸し出した作風でメキメキと頭角を現してきた太田 梁さんですが、最近は本歌の雰囲気を残しつつも独自の作風を追求し始めた矢先のことであり、今回の突然の訃報はただただ驚くばかりです・・・。

故人を偲び、太田さんの最後の窯による絶作となってしまった珠玉の黄瀬戸酒器揃を、改めてご紹介致します。



先ずは、唐銅鶴首花入を思わせるような品格ある器形に、鉢などに用いられる刻線を大胆に首部に刻み独創性溢れる作風に仕上げた徳利から。



   太田 梁 作 「黄瀬戸徳利」 H14.5×D 7.5cm・・・・・(売約済

 首部に彩った、タンパンと焦げ、刻線によるコントラストが印象的な景色。

続いて、



   太田 梁 作 「黄瀬戸輪花ぐい呑」 H 4.9×D 5.6cm・・・・・(売約済

 輪花に造形された口縁部と、見込みに彩る可憐な草花文様が洒落ています。

番外編として、桃山時代初期の黄瀬戸の名碗「銘:朝比奈」の雰囲気を太田流に表現された“朝比奈手”のぐい呑もご紹介致します。



   太田 梁 作 「黄瀬戸朝比奈手ぐい呑」 H 4.8×D 6.4cm・・・・・(売約済

  抜けタンパンによる景色。

改めてこの素晴らしい黄瀬戸の作品群を拝見し、この作品をもう新たに見ることが出来ないかと思うと、太田さんのあまりにも早すぎる死が本当に残念でなりません・・・。

研究熱心でお話好きだった生前の太田さんのお姿を偲び、心よりご冥福をお祈り致します。(合掌)


太田 梁 (おおた りょう)

1971年、岐阜県瑞浪市生まれ 2000年、霞仙陶苑に入窯 2002年、黒岩 卓美氏に師事 2005年、瑞浪市に咲良窯を開窯
2006年、東海伝統工芸展 入選 韓国古窯跡を巡る 2013年、逝去
コメント (10)
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