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定年後の伊豆高原 バラと酒と音楽と

伊豆高原に終の棲家を建築し永住。カミサン、愛猫ジローとの伊豆での老後は如何に。薔薇・酒・音楽・日々の徒然。

ウッドデッキを増設する

2006年09月11日 | 定年後の徒然日記
建築後一年しか経ていないのに、もう大工を入れる事になった。目的はウッドデッキの増設だ。
「一年しか経ってないのに、もうウッドデッキを増設するなんてどういう気?今のままで十分じゃない。無駄なお金使ってどうすんのよ」とカミサンはオカンムリだ。
確かに設計段階ではこれで良かったのだ。巾5m、奥行2.3m、屋根付きのウッドデッキだから少々狭いかもしれないが、まぁいっか」のつもりであったが、やっぱり狭いのだ。「だったら設計の段階でもっと考えれば良かったじゃない、アンタそれでも建築家?」と口撃を受けるがひたすら我慢で聞き流す。

さて、増設するデッキの部分は屋根が無い。つまり風雨に直接さらされるから、並みの木材ではすぐ腐る。一番良いのは南米産のイペか東南アジアのチーク、若しくは北米のレッドシダーと思ったが、いささか値が張るのが欠点だ。悩んだ挙句、近くの山の木で家を造ろう精神で近県ものの桧を選んだ。1m3で12万円程度だからまぁいいか。桧なら風雨にさらされても10年は持つからね。
大工さんは片瀬白田の方で人が良い真面目な方だ。
6帖ほどの増設で、トータル12帖ほどのウッドデッキが完成。や~っぱり増設して良かったぁ。
海がいっそう近くに見える感じ。利島も新島もバッチリ。
早速、増設されたデッキで冷えたビールを楽しむ。カミサン、隣にデッキチェアを並べて、「いいわねぇ」
「だろっ、ウッドデッキの増設、正解だったろ!」とたたみ掛けるようなマネはしない。
「このデッキで時々朝食をとろうね」と静かに呟きながら、「だから言ったじゃないの」と毒づくのでした。

テーマ6.田舎の思い出

2006年09月11日 | 定年後の徒然日記
かめ姫様からいただいたテーマ6は「一眼レフカメラ」でしたが、未だ未購入ですので、テーマを繰り上げて「田舎の思い出」としました。

小学生後半から高校一年くらい迄は、母親の親族が住む山梨県甲府に毎夏遊びに行ったものだ。勿論一人旅である。
小学生の頃はオニギリの入ったリュックを背負い新宿駅から汽車に乗る。当時の列車は蒸気機関車である。トンネルに入ると煤が車内に充満して息苦しくなる。新宿より4~5時間かかっただろうか、「日下部」という駅に降りる。今は「山梨市」という駅名に変わっており新宿から特急で1時間30分で着く。駅にはやさしいおじいちゃんの顔が。駅を降り田舎のバスで笛吹き川沿いを登るとブドウ畑の風景が広がる。田舎は小さなぶどう園と養蚕を営んでいる。土間の床下には自家製ぶどう酒の一升瓶が並んでいたものだ。勿論、密造酒である。おじいちゃん、この密造酒ワインを毎回食前に楽しむのである。

私にあてがわれる部屋は二階の広い部屋。ここを一人占めするのだが、暗くて広くて一人では怖い。こうして一週間の夏休みが始まるのだ。
一日の日課は、朝6時起床、村のラジオ体操に参加、それから朝食。産みたての卵に味噌汁、野菜の煮たもの、ご飯。朝食後は笛吹き川で水遊びか、近くの小川でハヤ釣りだ。午後は里歩き、畑の肥やし掛け、蚕の世話などの手伝いで日が暮れる。
夕方になると五右衛門風呂に入り、風呂上りのラムネを楽しむ。五右衛門風呂とは、大きな鉄製の椀型浴槽の下から直接薪で湯を沸かす。鉄製の浴槽の底にはスノコが浮いており、そのスノコの上に乗っかって湯に浸かるのだ。その風呂場は屋外にあり、すぐ隣は牛小屋だからモウーと鳴くし牛臭い。今から考えると風流この上もないが、当時としては何と田舎臭い風呂なのだろうと子供心に五右衛門風呂が嫌でしょうがなかった。
一番楽しかったのは笛吹き川でのハヤ釣りだろう。魚のアラを針に巻きつけて放り込むと面白いように釣れたものだ。
ある晩、スモモを食べ過ぎて腹を壊し夜中にゲーゲー吐いてしまった。おじいちゃん、おばあちゃんは真っ青になって私を寝ずに看病してくれた。何しろ当時の田舎である、救急車など来てくれる訳が無い。そういえば、始めて北米旅行に行ったとき、ハニジューメロンとアメリカンチェリーに感動して食べすぎてピーピーになっった事があったが、三つ子の魂百までもとはこの事か。
はるかに遠い田舎の風景が今も目に焼きついている。NHKの番組「小さな旅」のテーマミュージックを聴くたびに、あの笛吹き川の原風景が目に浮かぶのである。