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成人期になって自閉症スペクトラムと診断された方のアセスメントに対するポイントについて書いています。(その1はこちら)
昨日『文脈につよく左右されたスキルを意識する』ことと、それに配慮したアセスメントに関して書きました。
文脈に左右されたスキルのアセスメントの具体的イメージを少しお話します。
●場所が変わるとできないスキル(就労)
(1)ある自閉症の方はある場所でのテーブル拭きができています。
(2)しかし、別の場所で、同じような流れでも彼はできない場面があります。
自閉症の方は文脈(場面・状況)に依存し、その文脈(場面・状況)ではできるのに、他の文脈(場面・状況)ではできない、般化の特性をもつことが要因として考えられます。
そうすると、
(1)の情報だけを観察して「テーブル拭きはできる」とアセスメントしてしまうのは正確なアセスメントではなくなります。
(1)(2)の観察により「1つの場面ではテーブル拭きができているが、他の場面ではできない」というアセスメントの方が正確になります。
●機能的なスキルを限局的に学ぶ
ある自閉症の方は食器洗いの仕事につきました。
はじめて食器洗いを学ぶ時に、一般的な家庭での食器洗いの流れで教えてもらったら、ある職場実習の時に、その企業の流れがいつもの流れとは違って(例えば、泡を水で濯がなくて良い)混乱し、いつもと同じ流れでやとうとして強い抵抗がありました。
この場合も「食器洗いのスキルができる」というアセスメント結果ではなく。
例えば「家庭での流れでの食器洗いはできるが、様々な現場での食器あらいに対応することが困難である」となります。
●移行してシステムが自立していないことに気づく
1つの生活の場所から、別の生活の場所に移行すると、
それまで活用できていた「スケジュール」や「ワークシステム」が使えなくなる場合があります。
これは、それまで活用でいていたわけではなく、かなり他の文脈(状況)に左右された自立であったことが示唆されます。
生活の場所が移行した時に、それまで使ったいたシステムが本人にあってたのかが明確にわかります。
移行に対応できるシステムが必要になります。
●まとめ
文脈に左右されることを念頭におくと、様々な文脈(場面・状況)や非文脈での実態を明確にしたアセスメント結果が必要になります。
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