
短い滞在でしかも出張にて、大した自由時間もなかったが、打合せ後に2時間ほど自由時間が出来たので、どうしても訪れたい場所を目指すことにした。
その場所とは、ソフィア王妃件pセンター。ここはプラド美術館と並び、マドリードを代表する美術館であり、観光スャbト。病院を美術館に改装しており、かなり広い美術館だ。見事な中庭もある。




この美術館に、なんと僕のお目当ての作品が所蔵されている。それはピカソの大作、『ゲルニカ』。ピカソの中であまりにも有名な作品だが、第二次世界大戦にてナチス軍に空爆されたスペインの町ゲルニカを描いたもので、戦争の悲惨さを訴えかけた問題作として当時話題となった。それにしても何ともインパクトのある作品だ。白黒で、しかも三角形の構図で絶妙のバランス感を持つこの巨大な絵画は、ピカソで無ければ描けなかった独特の世界を創り出していることに圧唐ウれてしまう。


生『ゲルニカ』の前にして感無量になり、なかなか動けなくなってしまって暫く眺めていたが、最後に美術館ショップでゲルニカの本を2冊と絵ハガキを購入した。

ソフィア王妃件pセンターにはゲルニカ以外にも幾つかの見事なピカソ作品が展示されていた。


『ゲルニカ』は戦後長くアメリカのニューヨーク近代美術館(MOMA)に所蔵されていたが、1981年にピカソの生前の希望でもあった祖国スペインに返還され、1992年に開設されたソフィア王妃件pセンターに移設され、今日に至っているのだ。
実は、アメリカのニューヨークで美術を勉強していたハイスクール時代に、僕もこの『ゲルニカ』を模写したことがある。なので、『ゲルニカ』は僕にとって思い出深い絵なのである。当時から僕はピカソも大好きな画家の一人であり、ニューヨークのMOMAに良く出鰍ッてはピカソの作品を眺めるのが好きであった。そしてピカソの数ある作品の中でも、『ゲルニカ』には何か惹かれるものがあった。その昔はMOMAに所蔵されていたというのも何とも感慨深いが、僕がニューヨークに住んでいた当時は既に『ゲルニカ』はマドリードに返還されてしまっており、見ることは出来なかった。
ちなみに、僕が17歳当時に描いた『ゲルニカ』の模写がこちら。サイズはかなり大きく、A1用紙くらいのサイズだろうか。我ながら、30年以上前に描いた作品としてはかなり良く模写されているし、良い状態で実家にて保管されている。

模写してから30年余りを経て、ようやく本物の『ゲルニカ』と、初めて訪問したスペインのマドリードで対面することが出来たのは本当に感無量である。