
一般的にANAの方が人気は高かったし、JALの今の経営状態も追い討ちをかけるようにANA人気にシフトしている感もあるが、僕はこれまでJAL派でJALが飛んでいる都市への出張が多かった為、ANAに乗る機会が比較的少なかった。でも、たまにはANAに乗って比べてみるのもまたいいものである。成田空港のターミナルも、いつも通いなれた第2ターミナルでは無く、第1となり、イマイチ勝手がわからない感じもあるが、ANAのビジネスクラスラウンジも広くてなかなか快適である。

今回乗ったムンバイ行きの機体はボーイング737で、『ANA Business Jet』という名称で知られているタイプだが、737はかなり小さい飛行機なので心配したが、何とこの『ANA Business Jet』は全席ビジネスクラス仕様となっている。全9列で中央の通路を挟んで左右に2席ずつにて、全36席しかないのだ。737自体には結構アメリカの国内で乗ることは多いのだが、通常だと左右3席ずつで、30列以上(180人以上用)ある。よって如何にこのムンバイ便が小さな機体にゆったりと席をレイアウトしているかがおわかりであろう。インドのデリー行きを飛ばしているJALはもっと大きな機体だったので、最初はこの小さな飛行機を見て、ムンバイもなめられたものだなどと感じてしまったが、実際のサービス内容は予想よりもかなり充実していたのには驚いた。ものは考えようだが、むしろ機体が小さい分”プレミアム感”があり、贅沢な出張とも言える。

食事に関しては、季節の野菜をチップ状にカリッと揚げた粋なスナックが出て、その後のメインコースは、まず前菜に厚切りのローストビーフが入った月替わりのサラダ(これがかなりボリュームもあって、しかも美味しかった!)、それにお刺身のが登場。そしてメインディッシュは3つの中から選べるのだが、僕は黒毛和牛のサーロイングリルの和風おろしソースを選択。これがまたとても美味しく、通常乗っているJALと比べてもかなりレベルが高く、ファーストクラス並みの量と質に大満足であった(少々食べ過ぎた感有り)。

機内での映画は、通常のビジネスクラスより選択肢が少なかったが、ANA専用のメ[タブルビデオプレイヤーが席のサイドャPットに格納されており、これを取り出して使用する形となっていた。今回は珍しく機内で結構寝てしまったが、ロバート・ダウニージュニアとジュード・ロウ主演の『シャーロックホームズ』を鑑賞。ロンドン特有の薄暗い雰囲気が漂う独特な作品であったが、この豪華な2人の顔あわせが新鮮で、なかなか面白い作品であった。
帰路もまたムンバイからANAで帰国する予定だが、ANAの小型機で行くインド・ムンバイ出張も悪く無い。