
この店名につられてある日の朝、コテコテの『モーニング』でも食べようと店に入ってみた。店内はソファー席が4か所と、8人くらいが座れそうなテーブル席がある比較的小さなスペース。中にはサラリーマンのおじさんが2≠R人、モーニングを食べながら新聞を読んでいた。まさにありがちな朝の喫茶店である。
パンを軽くトーストしてあるホットサンドイッチセットを注文したが、きゅうりとハムを挟んだトーストサンドとゆで卵、サラダ、そしてコーヒー(ホット又はアイス)のセット。しかし、これで何と450円と、ボリュームの割にはかなり安い。そしてマヨネーズの割合もちょうど良く、とても美味しいのだ。日経新聞が置いてあるので、ただで読めるのだが、日経を買おうとすると140円するわけで、ある意味新聞付きモーニングで450円というのは新聞代込みと考えれば実質310円であり、かなりお得である。

また、ここのコーヒーがとても濃い目でかなり美味しい。いかにも喫茶店のコーヒーという豊かな味だ。
今を思えば、亡くなった僕の大好きだったおじいちゃんは、コーヒー大好きだった。
僕が3-4歳の頃、当時神戸でお店を経営していたおじいちゃんに会いにいった時、必ず仕事の合間に、向いにあった喫茶店でコーヒーを飲むのがおじいちゃんの日課だった。僕もその喫茶店に良く遊びに行っていたので、何故かこれははっきりと記憶している。そこの喫茶店のおじさんを捉まえては、『あっ、コーヒーのおじちゃんだ!』と呼んでいたらしい。その頃から37年経った今、また関西で、おじいちゃんと同じように自分もリッチなコーヒーを味わえる『喫茶店』に出会えたのは本当に不思議なめぐり合わせだ。店名によって僕を引き寄せた、おじいちゃんのちょっとした“いたずら”かもしれない。
とても気に入ってしまったこの喫茶店、最近では週に2-3回、朝7時過ぎに立ち寄って、出社前にホットサンドと美味しいコーヒーを楽しんでいるが、朝のちょっとした幸せなひと時である。
おじいちゃんが経営していた神戸のお店はもう無いが、向いの喫茶店はまだあるのだろうか?ふとまた行ってみたくなってしまった。