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blue deco design lab

構想4年でついに完成! 新作絵本『ようこそ!ブルーデコヒルズへ』

2016年に制作した絵本、『飛び出せインキュベース!』以来、実に4年ぶりに新作絵本が完成した。新作絵本のタイトルは、『ようこそ! ブルーデコ・ヒルズへ』!



この絵本の構想は既に4年前から頭にあり、キャラクターデザインなども少しずつ練ってきたが、ここ1年以上はかなり停滞してしまい、なかなか本格着手出来ずにもがいていた。しかし、今年発生した新型コロナウィルス感染の影響で、ゴールデンウィークも含めて長く自宅の中で過ごす時間も増えたことで、再び絵本制作と向き合う時間と、精神的な余裕が生まれた。また、昨年末に昔のアート作品などを一冊の本に纏めたこともあって、再び絵本制作へのモチベーションがコロナ発生前から高まり始めていたことも大きな原動力になったのだと思う。

『飛び出せインキュベース!』では、僕の会社人生で深く関わってきたIT業界でのベンチャー投資や、技術のシーズ発掘をテーマに描いた“ベンチャー物語”の絵本であったが、長年大事に温めていたイノベーションアイディアなども盛り込み、かなり強い思いがこもった、私的な物語となった。当時自分が持てる全てのアイディアを絵本に注ぐことが出来て、とても満足のいく出来映えとなったのではないかと思う。



そして、今回『ようこそ!ブルーデコ・ヒルズへ』では少し趣向を変えてみたが、今回の設定も、私の好きなデザインとマーケティングビジネスの要素を精一杯詰め込んだ作品となった。この絵本は、まさに私の理想や夢を形にした作品という意味では、『飛び出せインキュベース!』に勝るとも劣らない、プライベートな作品となった。




『飛び出せインキュベース!』と比べ、今回大きく変えたのは、登場するキャラクターを全て動物を擬人化したものとしたことだ。当初は人間キャラで制作する予定であったが、途中から動物を擬人化したキャラクターの方が絵本としての親しみやすさが増すのではないかと考えて変更したものだ。今回の絵本制作で一番苦労したのも、この動物を擬人化したキャラクター設定であった。マッキーとズーマの主人公は2018年頃から大まかに決まっていたが、その後他のキャラクターたちを作成するのにはかなり苦労した。





絵本に登場するマッキーとズーマの双子の兄弟は、私の理想を体現した渾身のキャラクターである。マッキーは昔実家で飼っていた柴犬のマックがモデルになっており、私の好きなブランディングやマーケティングを仕事にしている設定を与えた。一方、ズーマは私の一番好きな色であるブルーに設定した上で、これまた私の持っているパッションを投影し、設計・デザイン・絵本作家を職業としている設定とした。マッキーがマーケティングのアイディアを考え、ズーマがそれをデザインとして具現化するという二人三脚で仕事をこなすが、まさに二人を合わせたものが、私が究極的な理想とする能力を表しているキャラクターたちなのだ。二人にここまで魂を込めるのにかなりの時間を要してしまった。



絵本に登場するズーマの家であるブルーデコ(blue deco)は、私の自宅の設計デザインをベースにしたもので、『飛び出せインキュベース!』に続いて登場させた。マッキーの家であるホワイトボコは、ブルーデコのコンセプトを逆にしたデザインとしてかなり前から発想としては持っており、ロゴデザインなどを制作していたが、絵本への登場としては初となる。また、マッキーとズーマのお店として登場する『blue deco design lab shop』というのも、私のデザイン事務所ブランドであるblue deco design labのコンセプトをそのまま登場させてみた。このお店も、私が将来開きたいと思っているようなショップそのものであり、ここでも自分の理想を絵本に込めてみたものである。





ハンバーガーショップの『Deco Boco Burger』は、私の大好物であるハンバーガーをモチーフに、デコボコのエッセンスをハンバーガーに持ち込み、さらに四角いバーガーをデコボコの形状にした画期的なスライダーバーガーとして制作したが、これも長年温めていたアイディアだ。お店のロゴデザイン制作もかなり苦労したが、絵本に先駆けて、2年前には既に完成させていたデザインである。



『ようこそ! ブルーデコ・ヒルズへ』の舞台となる蒼ヶ丘という町のモデルは、今住んでいるたまプラーザや田園都市線沿線の郊外タウンをイメージ。全体的に、郊外型のお店がオープンエアで広がっているイメージは、あざみ野ガーデンズというショッピングタウンをモデルにイメージしている。お店が集まってブルーデコ・ヒルズが形成される池のあるエリア自体の構想は、自宅近くの保木公園、そして池という意味では、普段から良く犬の散歩で訪れている、藤が丘駅近くのもえぎ野公園も参考にして理想のイメージを膨らませて描いたものだ。私は水辺が大好きなのだが、自然豊かな町の中に池や川のある風景はまさに理想の癒しをもたらしてくれる。




ブルーデコ・ヒルズエリアにお店を開きたいと、6人のキャラクターが集まってくる設定だが、この6つの店舗も、私が近所の公園周りにあったらいいな、と思えるようなお店を厳選したものだ。ハンバーガーカフェに本屋さん、スケボーショップに文房具屋さん、ワインショップにパン屋さん・・・・。どのお店にも私の趣味、拘りをかなり注入したものだ。この結果、小さいながらも、自然とショッピングエリアが見事に融合した、理想的な景色が完成したのだ。スケボーは昔から好きであり、アメリカでもスケボーショップに立ち寄ると妙に創作意欲を掻き立てられたものだ。また本屋さん、文房具屋さんはいつも好きで訪れるお店。ワインショップは、昔カリフォルニアに住んでいた頃、良く通っていたワイナリーで有名な観光地であるナパバレーをイメージした。








各店舗のデザインにもかなり苦労した。それぞれ個性的なデザインにしようと、数多く描いたスケッチの中から気に入ったものを選び、最終的に6つの店舗に絞り込んだ上で、それぞれにお店の設定をマッチングしながら完成させたが、このプロセスにもかなりの時間を費やした。




キャラクターの名前にも特別な思い入れがある。本屋さんを営むエイトとは、まさに8 (Eight)であり、私の最も好きな数字である8を使うことにした。また文房具屋のクレアは、その昔クレア・フォラーニという女優のファンであった為、今回ついに絵本で採用することに。また、ハンバーガー屋のナイキは、私の大好きなブランドNikeからきているが、子供が男の子だったらナイキにしようと考えていた名前でもあって、これも思い出深い。ハンバーガー屋のもう一人のキャラクターであるキナは、まさに愛犬きなこをモデルにしたキャラクターであり、これまで多くのグッズを制作している。



こんな様々な試行錯誤を経て、構想と制作に4年の歳月を費やし、ようやく完成した『ようこそ! ブルーデコ・ヒルズへ』。



全精力を注ぎ込んだ本格絵本の2作目は、自分としてはかなり満足のいく作品になったと思っている。また念願であったブランドマーケティングとデザインを根底のテーマに据え、自然豊かな郊外の町興しというテーマも盛り込むことが出来たことは自分の中でも大きな達成感を得ることが出来た。今月中には発売開始となるので、ぜひ読者にも楽しんで頂けば嬉しい限りである。
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