10月中旬に神戸へ取材があったので、その帰りに京都へ立ち寄り、
ずっと気になっていた田中美穂植物店コーヒーショップへ。
7月に都内で期間限定ショップがオープンした際に、
自分用と友人へのプレゼント用にいくつかシダを購入したのだが、
その後、数ヵ月間育てているうちにいくつかの壁にぶつかり、
ずっと田中美穂さんにそのことをお尋ねしたい思っていたのだった。
シダはコケの次くらいに気になる植物ながら、
育てることについては経験がないため右も左もわからぬ私。
しばらくしたらマメヅタの葉がすべて落ちてしまったことと、
ビロードシダの葉の成長が一つの鉢の中でムラがあること、
もしかしたらどちらも大した疑問ではないのかもしれないけど、
どう対処してよいかわからない。
さらにプレゼントした友人からも、
「シダが元気すぎて、鉢から飛び出そう。植え替えた方がいいのか」
との質問があり(私からしてみたらうらやましい悩みだ…)、
ちょうど神戸行きのタイミングも重なって、
「これはもう京都へ行って直接質問したい!」という衝動に駆られたのだ。
http://blog.goo.ne.jp/bird0707/e/adc09bdd3953adb163a52358e679336c
▲2010.7.23のブログ『田中美穂植物店コーヒーショップ』
当日、とくに前もって連絡もせずお店に伺うと、
田中さんはお店の前でちょうどカゴに入った
コケにホースで水をまいている最中だった。
田中さんはお忙しいにもかかわらず、
コケに水をやる手を止めて、
長々とした私の質問に丁寧に答えてくださった。
そのうえ、店内が私の興味を引くステキなものにあふれていたため、
陳列されている品々について質問をし、
さらに調子に乗ってコケトークとシダトークを少々。
田中さんは気さくなお人柄で「ほら、このシダの裏、こんなに胞子があるんですよ!」
と珍しいシダ類を見せてくださったり、最近お店に招き入れられたという
スナゴケを見せてくださったり、初対面にもかかわらず、
リラックスムードで楽しいお話を聞かせてくださった。
▲葉先が丸くて猫の肉球みたいな猫足シノブ。
ちなみに岡山には同姓同名で、古本屋・蟲文庫を営む田中美穂さんがいらっしゃる。
この方はコケにお詳しく、著書『苔とあるく』は私のバイブルでもある。
昨年、ご縁があってお店に伺ったときにもやはり初対面にもかかわらず
大変親切にしてくださり、お世話になったことを思い出す。
岡山に「コケの田中美穂さん」、京都に「シダの田中美穂さん」あり。
シダの田中美穂さんは、コケの田中美穂さんのことをご存じだったが、
まだお会いしたことはないとのこと。
「お二人が出会ったら、きっと盛り上がりそうだなぁ」なんて
勝手なことを帰りの新幹線の中で思いながら、帰京したのだった。
▲お店のロゴマークにもなっているゼニゴケの看板。お店の入り口にて。
●田中美穂植物店コーヒーショップ
http://d.hatena.ne.jp/kafekosen/