第2次世界大戦が激しくなり
ナチスドイツがパリを占領すると、ヨーロッパの人々はフランス領モロッコ、カサブランカへと脱出した。
ここからリスボンを経由して、戦火を逃れるためにアメリカに渡ろうとしたのだ。
しかし、運よくアメリカに渡れるのはわずかな人数だった。
異国で祖国を思い、戦火を逃れるために見知らぬ国を目指す人々は
つかの間のやすらぎと情報を求めて、夜ごと酒場に集まった。
そして、その酒場で、かつて離れ離れになった恋人たち、リック(ハンフリー・ボガード)とイルザ(イングリット・バーグマン)が再び巡り会うことになる。
しかし、イルザにはレジスタンスの指導者であるラズロという夫がいた。
あまりにも有名なカサブランカという、この映画。
数々の名台詞は知っていたので、それでなんとなく観た気になってたんだね。
今回、初めて観て、
観始めは正直、????だった。(笑)
リック役のハンフリー・ボガードの魅力が、全然わからなかったのだ。
ビジュアルだけじゃなく(爆) リックという役の性格も、いつまでも過去にこだわるヤなヤツ。。みたいな見方しか出来なかったのだ。
イングリット・バーグマンは文句なく美しい。
この映画はワタシにとって、彼女の美しさを堪能するだけの映画なのかも~~と、
タラタラ観ていたら、中盤過ぎから、一気に面白くなってきた。
ラストシーンまで観て、ハンフリー・ボガード。。というかリックの魅力がわかった。
そうなんだ。ここまで観て、やっとわかるんだ。
リックという男は、「やせがまんの美学」を持った男なのかもしれないなぁ。
男が求める「かっこよさ」は、様々だろうけど
「やせがまん」が似合う男はなかなかいないだろう。
押し付けがましくなく、身を引くときは、すっぱりときれいに身を引く。
時には、恋愛よりも戦うことを選ぶ。
あまりにも、かっこよすぎる幕の引き方だ。
この映画は、メロドラマの名作のように言われてるけど
むしろ、男っぽくて、苦味のある映画のような気がした。
ただの三角関係の顛末を描いただけじゃない。
三人の恋は、たぶんどれも成就したものはなかったのかもしれないけど
それでも、どこか清々しさを感じさせるラストは、お見事、と手を叩きたくなる。
リックとイルザの大切な曲として出てくるのが
これもまた有名な As Time Goes By
二人の恋愛と破局をずっと見守ってきたピアノ弾きのサムが歌う歌は
カラッと乾いた感じがする。
時代がどんなに変わっても
男と女の間に起こるさまざまなことは変わらないよ
(たぶん)そんな意味の歌詞にふさわしく
見守ってる感、とゆうか、離れたところから眺めてる。。みたいな歌い方だ。
なぜ、ワタシが歌うとどこか湿っぽいんだろう。。と、思う。(苦笑)
見守ってる感どころか、どっぷり当事者だ。
歌詞を考えると
こんなふうにカラッと歌ったほうがいいのかな。。と思うものの
やっぱ湿っぽくなっちゃうんだよね。
歌う人によって、曲の感じががらりと変わるのも
「歌うこと」のおもしろさかもしれないのだけどね。
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