ビター☆チョコ

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おとといのこと

2006-09-22 | 日々のこと

おとといのこと。
自分の足元が崩れていく。という感覚を初めて知りました。

いつもの朝と変わりなく学校に行ったはずの息子が登校していない。という電話が夫からかかってきました。
その日は哲学のレポートの提出期限で、もし提出されなければ単位がもらえません。
朝、学校に父親と名乗る人物から「息子の欠席」を伝える電話がきたのだそうですが、
やはり不審なものを感じたのでしょう。
担任の先生が夫のケータイに確認の電話をくださったのでした。

その電話を受け取った時、頭が真っ白になり足元が揺らぎました。
それは夫も同じだったと思います。
何度も息子のケータイにメッセージとメールを送り、息子の居場所がつかめました。
自宅近くの大きなスーパーで時間をつぶしてたみたいです。
とりあえず事故や事件に巻き込まれてなかったことを安心すると、今度は怒りがこみ上げてきます。
「レポートができてないから父親の名を騙って電話までしてサボった。」
その時点では理由はこれしか考えられません。

しかし、レポートはできてました。
うなだれて帰ってきた息子を車に乗せて、とにかく学校に向かいます。
学校までの1時間。
何を聞いたのか。何を話したのか。
学校に着く直前、落ち着かない様子の息子が「バレて良かった。。。」とつぶやくのを聞いたとき
少し安心しました。

ありがたかったのは、担任の先生が頭ごなしに叱るのではなく息子の言い分をまず聞いてくれたことです。
先生だってレポートができてなかったんじゃないか。と思ったはずなのに、そのことについては一言も言いませんでした。

息子がいうには、最近学校に行く意味がわからなくなっていた。と。
そんな時、通学の電車を乗り越してしまって遅刻してまで学校に行く気力がなくなったのだと。
ゆっくり考えようと思ってサボったけど、考えたってそんなこと分かるはずもないわけです。
そんな漠然とした息子の話に先生はちゃんと応えてくれました。
今は無駄だと思うだろうけど、学校は社会に出るための訓練なのだ。ということ。
そして生きていくうえで、「信頼」がすごく大切だということ。
サボったことも悪いけど、父親の名前を騙って電話したということが一番悪い。ということ。

今思えば、高校生になって長距離の通学。
格段に難しくなった授業。ハードな部活。
やっと慣れたと思ったら鎖骨の骨折。
鎖骨と一緒に折れてしまったものがあったのかもしれません。
体の傷は心に留めても、息子の内面の変化には思い至らなかった。
子育てはそろそろひと段落。。。と思っていた私も反省させられた出来事でした。

おかげさまで、次の日から学校にはちゃんと行ってるみたいです。
子育てって難しい。。。