ビター☆チョコ

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ホテルルワンダ

2006-09-12 | 洋画【は】行



1994年、ルワンダでは長年争ってきたツチ族とフツ族の和平条約が結ばれようとしていた。
そんな矢先フツ族の大統領がツチ族に暗殺され、事態は一気に内戦へと突き進んでいく。
ルワンダの四つ星ホテルの有能な支配人ポール・ルセサバギナ(ドン・チードル)も家族を守るため、隣人を守るため、ついにはホテルに逃げ込んできた1200人もの人々を救うため、命懸けで戦う日々が始まる。

何をどう書いたらいいのか。。。自分の無知と無関心が恥ずかしかった。

私達が目にする膨大な情報は、決して公平なものではなくあくまで偏ったものなのだ。

産油国の独裁政治には目くじらを立て、
100万もの人々が虐殺されても、黙殺する。
たぶん利害関係がないから。

いわゆる大国と呼ばれる国が見捨てた国のことはほとんど大きく報道されることはないし、
たとえ報道されたとしても、豊かな遠い国にいる私達は、一瞬目を留めて、「あら怖いわね」と言ってディナーを続けるのだ。
そして次々と放映される悲惨な戦場の映像にさえも、いつの間にか慣れてしまうのだ。
たとえその内戦の種をまいたのが、テレビの「こちら側」にいる植民地時代のベルギーの悪政だとしても。
安全で快適な「こちら側」から内戦を煽り、武器を売りつけて一儲けしようという国があったとしても。

知ったからといって何が出来るわけでもないけど、知らないよりはずっといい。
他国からの救援を断たれた人々が、自分達が知る限りの外国人に電話をかけて助けを請い脱出の機会を得ているし、日本で公開の予定がなかったこの映画も、ネットの署名活動で公開にたどり着いたいきさつがある。
一人ひとりの想いが重なって大きな力になることもあるのだ。

ぜひ1度は観て欲しい映画だと思う。
そしてエンドロールも最後まで。
このエンドロールに流れる「ミリオン・ヴォイセス」の歌詞が
ルワンダの人々、そして今、争いの起こっている国の人々の望みなのだと思う。