智を開く

本当の「生きる力」を求めて…

風の旅行記

2010-12-10 07:10:51 | 風の旅人

自分だっていつか死ぬのだ。ワガママ言っていたら時間の無駄だ。まだ15年しか生きてないが思い残すことが山ほどある。ああしておけばよかったと後悔する記憶が。

 

自分は旅が好きだ。それには明確な理由がない。旅をしていると出会いがある。見知らぬ人と会話をする。そんな事が自分は楽しいと感じる。地元の人や同じ目的の旅人など相手は様々だ。自分はてっきり自分のことを極度の人間嫌いと思いこんでいた。「独り」という言葉が好きだった。でも本当は様々な人間と接するのが大好きだったのだ。走り出せば何かが起きる。それは同時に時間を生きるという事だ。ほんの一秒すら自分の時間だ。

 

旅の途中、前までそこにあった物が無くなっている事がある。そしてすでに消えた物も知る。そうして眺め続けると自分の時間の貯金にも終わりがあると気づいた。落ち着ける場所。流されていた時間。楽しかった記憶。悲しい思い出。親友や周りの人。家族。消える物だらけ。本当は消えてほしくない。でもそんなのは一人だけのワガママであってどうする事も出来ない。何故か悲しい。自分にやりたい事は無いが、やっておきたい事がある。色んな場所に行ってみたい。そしていろんな出会いがしたい。消えてしまう物ならできるだけ記憶に残したい。

 

もし自分の人生がレールで定められているのなら脱線してでも自分の道を進みたい。今からできる事があるだけこの世界は少しだけマシなのかもしれない。そんな世のありきたりな一日を自分は確実に刻んで逝く。どうせなら好い過去を作りたいから今をしっかり生きる。

 

(息子の中3文集原稿より)


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