海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

『沖縄 暴力論 2007』

2008-02-25 02:41:13 | 読書/書評
 東京外国語大学大学院・国際協力講座 編『沖縄 暴力論 2007』が送られてきた。昨年の11月10日(土)、11日(日)の二日間、東京外国語大学多摩キャンパスで行われた特別シンポジウム「沖縄・暴力論」の記録である。
 私も二日目のシンポジウムにパネリストの一人として参加し、一日目のシンポジウムでも会場から発言した。11月9日が大阪地方裁判所で行われている大江・岩波沖縄戦裁判の本人尋問の日で、原告の梅澤裕氏(元座間味島戦隊長)、赤松秀一氏(元渡嘉敷島戦隊長・赤松嘉次氏の弟)、被告の大江健三郎氏の尋問を午前・午後と傍聴し、翌日の朝、大阪を発って東京に移動し、シンポジウムに参加した。
 沖縄に住んでいて滅多に新幹線など乗らないので、移動がうまくいくか不安だったが、ぜひとも見たかった『それは島』の上映3分前に会場に着いたのでよかった。
 マスコミでも大江氏の尋問について大きく取り上げられたり、シンポジウムの中で渡嘉敷島の「集団自決」(強制集団死)を主題にしたクリス・マルケル監督『レベル5』(フランス/1996年/カラー/106分)、間宮則夫監督『それは島』(日本/1971年/モノクロ/81分)が上映され、間宮氏もパネリストとして参加したこと、また、9・29沖縄県民大会から間もないということもあって、一日目のシンポジウムでは沖縄戦のさなかに起きた「集団自決」の問題が中心に論じられた。
 二日目のシンポジウムは、「沖縄・暴力論」についてもっと枠を広げて論じられているが、関心のある方は入手可能かどうか、東京外国語大学に問い合わせてみてください。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『語りつぐ戦争 第1集』より3 | トップ | 山崎行太郎氏の評論 »
最新の画像もっと見る

読書/書評」カテゴリの最新記事