海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

《エルスバーグ回顧録》と嘉手納基地

2010-01-31 16:28:36 | 米軍・自衛隊・基地問題
 写真は昨年のアメリカンフェストのときに撮影した嘉手納基地の滑走路。  『世界』2月号で《ダニエル・エルスバーグ回顧録》の連載が始まっている。その中に1959年の秋、エルスバーグが嘉手納基地で水爆に触れた記述がある。 〈私自身、もう少し小型の水爆をいくつか見たことがある。それは、一・一メガトン、すなわち一一〇万トンの高性能爆弾に匹敵する爆発規模のある水爆で、それぞれの一発が第二次世界大戦で使用 . . . 本文を読む
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名護桜祭り

2010-01-29 17:55:52 | 生活・文化
 明日30日(土)から名護市の桜祭りが始まる。ナングスク前の広場から幸地川に沿って道路脇には出店の準備が進んでいる。明日は午前11時にオープニングセレモニーが行われ、午後は名護十字路通りが歩行者天国になってパレードが行われる。  今日は暖かいので、車で花見に訪れる人がけっこういた。琉球新報は七分咲きと書いていたが、場所によって花の開きはばらつきがある。八重岳、北山城趾、ナングスクと三週続けてヤンバ . . . 本文を読む
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久辺三区合同事務所での当選祝い

2010-01-26 07:41:33 | 米軍・自衛隊・基地問題
 24日は午後9時から開票所に行くつもりだったのだが、投票終了直後に稲嶺氏の当確の報が出たので、ブログを書いてから辺野古の久辺三区合同事務所を訪ねた。稲嶺氏の当選祝いが始まっていて、刺身や天ぷらをごちそうになった。抱き合って喜ぶ人や涙を拭う人、くり返されるバンザイ三唱や乾杯など、事務所はわき返っていた。  この喜びは選挙に勝利したことだけへの喜びではない。13年余りにわたって久辺三区 . . . 本文を読む
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名護市長選挙勝利!

2010-01-24 20:31:08 | 米軍・自衛隊・基地問題
 名護市長選挙は午後8時の投票終了直後に稲嶺進氏の当選確実の報が出た。1997年12月に行われた名護市民投票の結果を、当時の比嘉鉄也市長が裏切って以来生じてきたねじれは、13年余かかって解消された。辺野古新基地建設反対の意思を明確に示した稲嶺氏を名護市の有権者は選択した。この名護市民の意思を政府は無視できないはずだ。  今回の選挙結果は決定的な意味を持つが、まだ通過点である。日米両政府が辺野古新基 . . . 本文を読む
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稲嶺候補打ち上げ式

2010-01-24 05:26:26 | 米軍・自衛隊・基地問題
 昨日の稲嶺ススム氏の打ち上げ式は大いに盛り上がった。これまでの名護市長選挙でもかつてないほどの人が集まったのではないかと思う。58号線沿いの青山前の十字路を支持者が埋めた。  支持者は選対事務所ほか数カ所から出発して市内を歩いた。久志13区の皆さんは名護葬祭場の駐車場に集合し、青山前に向かった。  各グループがそれぞれのコースを通って青山前に集まる。  稲嶺候補が到着す . . . 本文を読む
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名護市長選挙まであと1日

2010-01-23 14:15:38 | 米軍・自衛隊・基地問題
 名護市長選挙の投票日もいよいよ明日に迫った。三日攻防に入ってから名護市街地は両陣営の選挙カーが走り回り、各所で街頭演説が行われていてマイクの音が交錯し騒然としている。  今週は朝の7時から8時半まで産業支援センターの前で行われている稲嶺候補者の朝立ちに参加させてもらった。    朝立ちが終わってから喫茶店で朝食をとり、名護十字路周辺を歩いた。この13年余、辺野古新基地建設を受け入 . . . 本文を読む

宮城与徳の碑と徳田球一の碑

2010-01-21 00:56:27 | 生活・文化
 名護博物館に訪れた際には、宮城與徳の碑にも足を伸ばしてほしい。  博物館から名護十字路向けに100メートルほど行くとヒンプンガジマルがある。推定樹齢250年以上と言われるガジマルの巨木で、国の天然記念物に指定されている。名護のシンボル的存在であり、沖縄で一番名を知られた木だろうと思う。その横の広場に與徳の碑がある。  與徳は1903(明治36)年2月10日、名護間切(現名護市)東江に生 . . . 本文を読む
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「宮城與徳展」/大峰林一氏講演会

2010-01-20 18:10:26 | 生活・文化
 1月15日から名護博物館ギャラリーで「宮城與徳展 ~名護出身画家の数奇な運命~」が開催されている。19日は夕方から大峰林一氏(フリーライター)の講演があったので聴きにいった。  今回の「宮城與徳展」では旧ソ連から與徳に贈呈された勲章(祖国戦争2級勲章)と表彰状(右側の赤い表紙)が展示されている。これまで所在が不明だったが、大峰氏や與徳の姪・徳山敏子さんの努力によって昨年、ロシア大統領府保管 . . . 本文を読む

辺野古は〈もう無理〉論の危険性

2010-01-18 10:00:22 | 米軍・自衛隊・基地問題
 1月16日付琉球新報の〈佐藤優のウチナー評論〉は、民主党の小沢一郎幹事長や鈴木宗男衆議院外務委員長が〈辺野古はもう無理と考えてい〉て、それに踏まえて外務相の官僚が〈辺野古移設を反古にする理論武装〉を行っているのではないか、という内容である。名護市長選挙を前にして、辺野古の新基地建設は〈もう無理〉〈終わった〉という政治家や識者の発言をメディアでよく目にするようになった。佐藤氏の「評論」もその一つで . . . 本文を読む
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講演会案内:大峰林一氏「宮城與徳 勲章発見の意義」

2010-01-18 05:12:45 | 生活・文化
「宮城與徳 勲章発見の意義」 講師:大峰林一氏(フリーライター) 日時:1月19日(火)午後6時30分~7時30分 場所:名護博物館ギャラリー  宮城与徳の勲章の件については、下記の沖縄タイムスの記事を参照してほしい。 http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-01-13_1586  名護博物館ギャラリーでは1月15日(金)から1月31日(日 . . . 本文を読む

名護市長選挙告示

2010-01-17 21:47:42 | 米軍・自衛隊・基地問題
 今日17日、名護市長選挙が告示された。新人で前教育長の稲嶺進氏(64)=無所属、社民、共産、民主、社大、そうぞう、国民新推薦と、現職の島袋吉和氏(63)=無所属、自民、公明支持の二人が立候補し、一騎打ちとなった。名護市の2010年1月16日現在の選挙人名簿登録者数は4万5521人。24日に投票、即日開票が行われる。  朝8時半から行われた稲嶺進氏の出発式に参加してきた。沖縄島北部の一地方自 . . . 本文を読む

「ある教科書検定の背景」 3

2010-01-15 18:39:40 | 「集団自決」(強制集団死)
【軍の関与を消去、曖昧にする狙い】  今回の教科書検定では、文部科学省の調査官によって、「集団自決」に関する記述が次のように「修正」されている。  山側出版社「日本史A」  〈申請図書の記述〉  日本軍によって壕を追い出され、あるいは集団自決に追い込まれた住民もあった。  〈修正後〉  日本軍に壕から追い出されたり、自決した住民もいた。  東京書籍「日本史A」  〈申請図書の記述〉  日本軍が . . . 本文を読む
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「ある教科書検定の背景」 2

2010-01-15 18:37:18 | 「集団自決」(強制集団死)
【障害となる沖縄戦の記憶】  だが、米軍再編と連動した沖縄の自衛隊強化が、全て円滑に進んでいるかというとそうではない。宮古島の下地島空港の軍事利用については、地元に強い反対の声がある。下地島には民間専用のパイロット訓練施設として三〇〇〇メートルの滑走路がある。島の位置や滑走路の規模からして、自衛隊だけでなく米軍もその軍事利用を望んでおり、それに呼応した一部議員の画策によって二〇〇五年三月には、当時 . . . 本文を読む

「ある教科書検定の背景」 1

2010-01-15 18:27:25 | 「集団自決」(強制集団死)
 初出は『世界』(岩波書店)2007年7月号。文中の役職、計画、年数等は2007年6月時点のものです。雑誌掲載時の傍点は表されていません。 「ある教科書検定の背景ーー沖縄における自衛隊強化と戦争の記憶」   【辺野古沖「事前調査」への自衛隊投入】  〈日本本土の政治家が、民衆が、沖縄とそこに住む人々をねじふせて、その異議申し立ての声を押しつぶそうとしている。そのようなおりがきたのだ〉(大江健三 . . . 本文を読む

沖縄における自衛隊強化の問題

2010-01-15 18:13:19 | 米軍・自衛隊・基地問題
 1月13日付沖縄タイムスに〈与那国島への陸自配備要請 町長 防衛相に〉という見出しの記事が載っている。短い記事なので全文引用する。 〈【東京】与那国町の外間守吉町長は12日、防衛省で北沢俊美防衛相と面会し、与那国島への陸上自衛隊の部隊配備を要請した。  北沢氏は同日の閣議後会見で「検討すべき課題だ」としつつも「省内で必要性があれば上申するよう言っているが、現在のところ来ていないと」述べた。要請 . . . 本文を読む