Remote Pairs( リモートペアズ )と云う手法が有ります。過去に一度達人の使用例を記事にしましたが、滅多に使用する場面が出現しないので、ご存知無い方もいらっしゃるかと思います。
今回の題材は、ツイッターに進め方を教えてくださいと投稿された質問図で、次の図です。
私は、この図は棋力?判定には持って来いと思いましたので、予告で勝手なクラス分けをしましたが、あくまでもこのブログの中のお遊び判定です。
早速解き始めますが、「残念ながら解けなかった方」「難しそうなのでスルーされた方」「根拠の無い仮置きで進めた方」「解答ソフトを使った方」については記事にしようが無いので、省略します。
Ⅰ.仮定法で答えを出す
仮定法1回で答えを出すには、▢の3・4の二択マスを攻めます。
第1行の3の候補数字は4個で4の候補数字は3個です。この場合は数多く消える3を入れて進めるのが常套手段です。理由は、誤りの確率が高いのかもしれません。
▢に3を入れて進めますと、▢に3も4も入れない矛盾が生じます。
次に、▢に4を入れて進めます。
今度は答えにたどり着けます。
ここで仮定法命の方に重要なことが有ります。3より先に▢に4を入れて進めますと、答えにたどり着きますが、ここでラッキーとクリアしたつもりになってはいけません。改めて▢に3を入れて矛盾を示さなくてはならないのです。ここまでが仮定法です。ですので、ラッキーと思って途中で止めた方は仮定法では無く「仮置き偶然の当たり」になります。
Ⅱ.色分け法で解くもしくは答えを出す。
色分け法は本来このような終盤で使うのでは無く、序・中盤に使うのですが、使って悪い事ではありません。
先ず基準の数字を決めます。それは1または6です。理由は Loop になっているからです。でも6の Loop は二択マスでは有りませんので、二択マスが有る1をお薦めします。
1をこの様に色分けして進めますが、注意して頂くことが有ります。それは「二択だらけにしない」と云うことです。理由は以前にも記しましたが、「ナンプレは唯一解が前提だから」です。ですので、三択のマスを1個または2個残すように進めます。1個になれば「BUG+1」( Binary Universal Grave+1)と云う手法が使えます。2個の場合は何という名称が付くのか私は知りません。
二択マスは反対色になりますので、中側ユニットはこうなります。
全体に色分けを広めます。「BUG+1」が出現する前に解けてしまいました。
▢に注目してください。
▢と▢の腹違いの二国同盟で▢の3と4は削除されます。7で進めて、
▢の4と▢の4が有りますので、共通の領域である▢の4は削除されます。
▢の4が確定します。
Bahamut で全ての青数字が削除されます。
進めて、
正解です。他の数字を基準にすると解けないかもしれません。
Ⅲ.既存もしくは独学の手法3回で解く
これが普通の解き方です。
4の奇数個連鎖です。4から右上に強・強・強・弱・弱 で、4は削除されます。
3の奇数個連鎖です。3から右上に強・強・強・弱・弱 で、3は削除されます。
XY-Chain です。4・3-3・4-4・1-1・3-3・4-4・3-3・4 で、▢の4は削除されます。
4で進めて、後は芋づる式に決まります。
Ⅳ.既存もしくは独学の手法2回で解く
冒頭に記した Remote Pairs です。
3・4の二択の奇数個連鎖です。▢の3・4から右上へ に強・強・強・弱・弱 で、▢の3・4は削除されます。
3・4の二択の奇数個連鎖です。▢の3・4から下へ 強・強・強・強・強・強・強・弱・弱 で、▢の3・4は削除されます。
6で進めて、
7で進めて、
3で進めて、
4で進めて、
正解です。
面白いでしょう。一つの質問図でこれだけ遊べます。ご自分の得意な手法を突き進めるのも大事なことですが、違った世界に目を向けてみるのも実力UPに繋がると思います。そして、質問箱を利用してください。
次回は、いちごナンプレ研究所 さんの作品で、次の図です。
串団子みたいな図柄の5作品のうちの一つです。№1でしたので、「看板娘」と名付けました。でも、この娘は既存のロジックだけでは手に負えない じゃじゃ馬 だと思います。作家さんのヒント( 相棒ナンプレで中央ブロックの魔法陣 )が添えてありますが、お役に立てるかな?
ご覧頂きまして有難うございました。