近頃はスマホでナンプレを楽しむ方が数多くいらっしゃいます。そのアプリの中でも基本手筋で解けるものからそうでないものまで、いろいろな難易度の問題が有ります。難しい問題のクラスはエキスパートと呼ばれることが多いです、。
今回の題材は、そのエキスパートクラスの問題に挑戦した方からの質問です。次の質問図で止まってしまったので、教えてくださいという投稿です。
回答された方が三人居られましたが、一人は力ずくで(仮置きという意味なのかも?)答えを求める、もう一人は解答ソフトを紹介し、別の方は最終図のみの投稿でした。この問題はエキスパートの中でも難しい方だと思います。この図では、奇数個連鎖も XY-Chain も使えません。スマホで解ける方は相当な達人でしょう。
次に確定する数字は▢の中の数字です。以外に思われるでしょう。使うロジックは「Nishio Logic」です。その論理を文章で表現するには、複雑で頭が混乱してしまいますので、結論のみを記します。それは、「3行6列に数字5が入っても、8行6列に数字5が入っても、7行5列に数字8は入ることが出来ない。」です。
文章では頭が混乱してしまいますので、別の手法で解説いたします。第6列をご覧下さい。(この第6列が唯一の突破口です。3個の数字の二択の領域で、これは詰ナンプレの記事にも有りました。これを覚えてください。)
色分け法で説明します。1と5と7を赤グループと青グループに色分けします。(これは色分け法の起点を決める手法の一つです。「赤と青」の記事でも採用していますので、ご覧になっていらっしゃらない方は是非ご覧下さい。)。
同じ数字を強リンク(二択)で上の図まで繋げます。
▢のセルをご覧下さい。赤の7と青の6が入っています。ここに赤の8が入るとすると赤の8と7がダブって、一つのセルに二つの数字は入れませんので、青の6が確定してしまいます。従って赤の8は入れません。また、青の8が入るとすると青の6と8がダブって赤の7が確定してしまいます。つまり8は入れないのです。入れない8は削除されます。同じ論理で、▢の2と▢の2も削除されます。
こうなります。進めて、
8が確定した事に驚かれたでしょう。そして、ここでやっと 奇数個連鎖が使えます。
2から左へ 強・強・強・弱・弱 で2は削除されます。(これは Skyscraper の従兄弟です。)
奇数個連鎖が決まったので、XY-Chain も使えます。2・3-3・1-1・7-7・5-5・1-1・2 で、▢の2は削除されます。
進めて、
さらに進めて、
なおも進めて、
正解です。
如何でしたでしょうか。スマホで解けた方は達人だと思われませんでしょうか。スマホでは色分け法は使えませんので、頭のなかで作業しなければなりません。先読み力が凄い方なのでしょう。
次回もスマホアプリからの質問です。出題図は次の図です。
この問題には「悪夢」という作品名が付いています。質問者は5個の数字を決めた後の解き方を質問していました。私も挑戦しましたが、既存のロジックでは解けませんでした。難しい問題には「U字型磁石の原則(KITAMURA)」を使います。
ご覧いただきまして有難うございました。