俺もお前も人生の敗北者

とりあえず否定から入るネガティブ思考で常にB級嗜好なATOPのブログ

映画『LIFE!』

2014-03-20 14:33:58 | レビュー


ひさしぶりに映画館で映画を見てきました。
えーあんまりCMもやっていない(僕が見ていないだけかもしれないが)映画『LIFE!』(原題:The Secret Life of Walter Mitty)を見てきました。
小さい男で独身コメディアンという要素でナイナイの岡村が吹き替えを担当しているそうですが、下手くそすぎると噂であったことと、この手の映画は字幕に限るので字幕版を。映画見た感想としてはっきりいうと、この役を岡村さんにやらせるのは無理です(汗。

=あらすじ============

雑誌「LIFE」の写真管理部で働くウォルター・ミティ(ベン・スティラー)は、思いを寄せる女性と会話もできない臆病者。唯一の特技は妄想することだった。ある日、「LIFE」表紙に使用する写真のネガが見当たらない気付いたウォルターはカメラマンを捜す旅へ出る。ニューヨークからグリーンランド、アイスランド、ヒマラヤへと奇想天外な旅がウォルターの人生を変えていく。

=========ヤフー映画より=

映画としての評価はきっと低いかもなぁと思いました。
というのも、この手のアメリカンコメディ・フィクション映画に関しては圧倒的な感動を呼ぶものではないし、「できすぎ」「ご都合主義」とか言ってしまえば片付いてしまう映画だから。
映画館で1500円前後使ってみるような映画かといえば、それは大変怪しいところ。TSUTAYAの新作でも借りてみるべきか悩むレベルの作品かもしれない。
正直、1週間レンタル100円だから借りてみようか。そんな気持ちで見るにふさわしい映画かもしれない…。

そしてなにより今人生に悩んでない人が見てもなんとも思わないはず。ここに尽きると思います。
なんか人生つんでるなぁ…というときに見ると、少し笑えて元気が出るような映画です。
たぶん岡村さんの声で見ると、イメージ壊れるので字幕でお楽しみただいた方がいいと思います。

要はこの映画、LIFE誌に勤めるぱっとしない中年のおっさんが、長年顔をあわせたことはないけど互いに信頼を寄せてるカメラマン(ショーンペン)からLIFEの最終刊の表紙に使うネガを郵送で受け取るんだけど、肝心の表紙に使うネガがなくて、このカメラマンを探しに世界を飛び回るのがメインストーリーです。その中で思いを寄せる女性との関係が次第に変わっていくことに楽しさがあります。
加えてですが、映像がきれいですね。グリーンランド、アイスランド、ヒマラヤの映像を存分に楽しめる演出がされています。



ただ一つ言っておきたいのは、この映画のふれこみで書かれている「同じような毎日繰り返すだけの人生ですか?」「空想をしますか?」「大きな失敗をしたことがありますか?」「変えたいと思ったことはありますか?」みたいなテーマなんて、実にどうでもいいです。
そんなこと考えてみたらたぶんこの映画で本来言わんとしていることの方向を間違ってとらえることになると思います。
正直、このさえないおっさんが空想壁があることなんてどうでもいいですし、この主人公は自分が変わりたいと思って色々なことをやっていくわけでもないです。

この主人公のおっさんがしたいと思ってることは「ネガ」を手に入れることと、思いを寄せてる女性といい関係になれたらなぁ…という程度の気持ちです。
でも不思議なことにネガを探すことを考えていたら思いつきで飛行機に乗ってしまって出先で色々なひとに偶然出会い、カメラマンが偶然残した軌跡を奇跡的に手に入れたりして、途中諦めたりもするのだけど、気付くとカメラマンのもとへ導かれるだけの話です。
つまり、ですよ。その人生における「偶然」を感じて、ハッピーな気持ちになれればいいんです。その程度のことしかメッセージはないです。
でもその偶然が面白いんですよ。物語のどこかに捨て置かれたような設定が、必ずどこかに関係していることに嬉しくなれればいいんです。
そういう偶然や奇跡に(たとえご都合主義的な設定であっても)自分自身を乗っけてみれば、ああ生きるって楽しいんだなって思える映画だと思います。

最初はただネガを探すだけのはなしだったのが、一歩踏み出したら色々なところで色々なものがかみ合ってとんとん拍子に行く。それもまた人生であると。

TO SEE THE WORLD, THINGS DANGEROUS TO COME TO,
TO SEE BEHIND WALLS, TO DRAW CLOSER,
TO FIND EACH OTHER AND TO FEEL.
THAT IS THE PURPOSE OF LIFE.

眼がしらは熱くなるような映画ではありませんが、なんとなく幸せな気分になれます。
まぁちょいちょい出てくる社会風刺的なジョークについていけないと面白くない部分もありますが、気楽にみられる映画だなと思いました。
あと所々さりげなくヒントがちりばめられているんですが英語が読めない人は…諦めましょう。

※僕は開始20分でこの話のオチはわかりました。でもまぁ楽しめます。

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