俺もお前も人生の敗北者

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八甲田山

2014-01-07 20:02:25 | レビュー
八甲田山 特別愛蔵版 [DVD]
八甲田山 特別愛蔵版 [DVD]

正月早々なにを思ったかBSでやっていたので見てました。

うちの母親(60過ぎ)に言わせると「日本人なら死ぬまでに一度は見ておくべき映画」だそう。僕は母親からこの台詞を『どですかでん』(黒澤明)でも聞いた記憶が…なんていうか、時代というか。ちなみに両親は『八甲田山』を見るために何度も映画館へ足を運んだそうだ。

というのもこの映画、上映期間のわりに動員数が異常に多く、間違いなく大ヒット映画だそうな。

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1902年(明治35年)に青森の連隊が雪中行軍の演習中に遭難し、210名中199名が死亡した事件(八甲田雪中行軍遭難事件)を題材に、一部創作を加えた作品である。
映画では弘前の連隊と青森の連隊との競争意識の中で、編成などが後手に回った青森側が無理をしたことが原因の一つと設定されたが、実際には二つの連隊間で競争を行ったわけではない。極限状態での組織と人間のあり方を問いかけ、短い上映期間にもかかわらず日本映画として配給収入の新記録(当時)をマークした。高倉健(弘前第31連隊・徳島大尉(モデルは福島泰蔵大尉))、北大路欣也(青森歩兵第5連隊・神田大尉(モデルは神成文吉大尉))、三國連太郎(同・山田少佐(モデルは山口少佐))主演。北大路欣也の台詞「天は我々を見放した」は当時の流行語になった[1]。
(ウィキペディアより)
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映画の見所はどこか。
これは非常に難しい…と個人的に思う。
そもそも戦争が馬鹿なのか、軍隊が馬鹿なのか、日本人が馬鹿なのか、上官が馬鹿なのか、みんな馬鹿なのか。
馬鹿っていうのも雑な言い方なんですが、旧時代と現代の対比、それぞれの部隊の対比、それらを通して組織のなかで個人がおのおのの立場でどうあるべきかがよくこの映画で指摘れますが、僕はそうじゃないと思うんですよ。
きっとこれが明治時代だからどうだって話ではなくて、軍隊だからどうだって話じゃなくて、きっと現代においても民間組織においても同じことが起こりうるんだと思うんですよ。
別に誰が偉くて誰が馬鹿なのかとか「ああすればよかった」「こうすればよかった」みたいな感想はあたりまえにあるのだろうけど、そうじゃなくて「あー馬鹿な計画にに付き合わされることも人生だな」と諦め半分で見ないといけないと思うんです(何。だから高倉健なんて諦めきっていてほとんどしゃべんないから!

ともかくとしていろいろ思う映画ではあります。
うちの親がいうように人生で一度は見ておくべき日本映画の一つかもしれません。
緊張感、実際に八甲田山で撮影したリアリティ。渋い俳優陣。最後の最後まで晴れやかな気持ちになることはありません。
こういう映画もたまにはいいのではないでしょうか…なんてな。

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