俺もお前も人生の敗北者

とりあえず否定から入るネガティブ思考で常にB級嗜好なATOPのブログ

モロッコにいった話15(千夜一夜物語しんどBad編・モロッコ6日後半)

2013-11-03 21:20:24 | モロッコ旅行2013
前回までのあらすじ

旅行6日目。プールに入って休憩しようと思っていたのにホテルで異文化コミュニケーション(モロッコ人、スペイン人、フランス人、イタリア人、日本人の酔っ払い会談)を堪能してしまった僕は、エンジンかかってきたモロッコ人に連れられ再び砂漠へと出かけるのでした。


9月22日 現地時間 17:30

なんだよー、全然、昼間のとは違うじゃないか。昼間は硬い地面だったのに完全に砂丘走ってるよ。





砂丘の途中に車を停め酒を片手に夕陽を楽しむ面々。なに、砂漠ってこんなアウトローなの(汗。



でも出かけてよかったなぁ、この人たちが酔っぱらってなかったらここ来られなかったと考えるとお酒に感謝したくなった。ありがとう、赤ワインのコーラ割り(「カリムーチョ」…スペインでは一般的な飲み方らしい)。





そしてホテルへ帰還。(なぜ酒が尽きないかといえば毎回ホテルに帰るたびに酒を買い足している同行者がいます。砂漠の街「メルズーガ」でもお酒を売っているところはしっかりあるみたいだ)



ようやくホテルへ帰ってきて日も隠れ始めたときに僕は当初の目的であったプールへ。気を付けないといけないのはこのプールは異様に冷たく、陽の出ていない砂漠は肌寒いことで陽が隠れてから入るのはお勧めしないけども、シャワーがわりに入るには一番手っ取り早いと思う。


現地時間 19:30

その後、夕食の時間のまえにホテル前でグナワの演奏会。





僕はこの時間を迎えるまでホテルのロビー・レセプションのところにいたのだけど、やたらスタッフが話しかけてくるんだね。旅行して6日目を迎えればモロッコ人は話好きだとしっかり理解していたが、ここの人たちは異常に話しかけてくる。『え。なになに、どうしたどうした』って思ってしまうぐらい取り囲まれる。最初はこの人たちはほんと話好きだなぁと思っていたのですが、これがのちのち理由が判明することになります。





さてグナワの演奏を聴いていたんですが、途中から「みなさん一緒に踊ろう」という下りになって僕は遠くに座って写真を撮っていたら、僕の腕を強引につかんで引っ張るやつが現れる。従業員Aさん、お前か。僕を強制的に踊りの輪の中に放り込み「一緒に踊れ」といわれ、もう逃げ道を失った僕はアメリカ人、フランス人、日本人が輪になって踊っている中心で踊らされる羽目に…(残念ながら僕自身が踊っているので映像・写真はありません)。なんだこの羞恥プレイ。最後まで輪の中心にいさせられた僕の気持ちは…。



そして宴も終了し、夜ご飯。簡単なビュッフェ形式。



あー、おいしゅうございました。本当に料理はおいしいです。ここはホテルですが、ホテルで大量に作ったご飯じゃなくてしっかり作ったなぁと思う料理が並びます。個人的にはホテルではここが一番おいしいと思いました。

そんでまたご飯を食べ終わってレセプション(ここしかwifiができないので)にいたらみんな集まって僕に話しかけてくる。一瞬『まさか「アッ―!」ってやつが俺の身に降りかかろうとしているのか、これ。異国にてモテ期きたのか』とかなり深刻に思ったのだけど、話しているうちに次第に気付く。どうやら僕からMさんの情報を仕入れたいだけなんだと(汗。なんだよぉ、モロッコまで来て僕は勘違い男になっていたのかよ「アッ―!」(違。モロッコで必ず「カップルか?」ときかれるのでその度に"Just friend"を答え返していて、ここでもそれを言っていたので彼らは彼女を狙っていいと心得たようだ。愚かしくも…。

それはともかく、どうやら日本人の女性はかなりモテるらしい。Mさんがどうこうではなくて。このあとぬらりくらりとスタッフたちと話していて「日本人の女のどこがいいの?」と訊いたら、まず「ベールをしてない」のがいいらしい。僕からするとベールしてた方が神秘的でエロく魅力的に見える気もするんだけど、彼らからするとオープンな感じでイケイケな感じに見えるらしい。
つぎに「コンピューターを使える女」だかららしい。よくわからなかったんだけども、パソコンや携帯を颯爽と使う女性はすごいクールらしい。すごい知的に見えるらしく、モロッコには存在しない女性像で魅力的らしい。僕はそれに「でもパソコン使えても”料理できない”とか日本の女性は一緒に生きていきにくい条件もあるのを見落としてるぞ」といったんですが、彼らにとってはそこは今この状況においてあんまり関係ないそうです…。

そんなこんなで僕はモロッコ人と連れの間の板挟み。みんなはお酒を飲んで楽しいのかもしれないけど僕にとって何もうまみがない…しいて言えば英会話を楽しむ程度の話で、ここには野郎しかいないし(モロッコ人女性は夜中にいません…というかホテルスタッフにいない。完全な男社会ですわ!)。『あーひとりでスマホいじりてぇな』とか思っても逃がしてくれない。
僕はもうこのときばかりはうんざりしていた。初日のクスクス以上にうんざりしていた。お前ら自分で何とかしろよ!と思っても肝心のMさんが英語が不自由という残念な状況に僕も絶句。まだ途中、向こうのスタッフと相撲やってた時が楽しかった(何。そして夜の砂漠にあるモロッコ人と消えていった彼女。『良い大人なんだから自分で何とかしろ』(これが僕が他人に対する気持ちの根底にあるのだけど僕自身もまたそれができないわけで、結果的に人類皆そういう点はだらしない)と思って、それについていかなかったものの一つ問題が起きていた。

俺、部屋の鍵もってねーじゃん…

うんざり。時刻はすでに深夜零時をまわり、部屋に帰らずバカみたいに話し続けているのは僕らしかおらず「お前は部屋戻んないのか?」と聞かれて「いや、俺もってないんだよね…彼女が持ってるから僕はもうホームレスです…」と答えたら「バカだなぁ」と笑われました。笑いたいのはこっちだよ、良い大人が部屋の鍵なくて待ちぼうけとか(涙。
途中、正直いろいろいやな場面に出くわしたくもないので探しに行きたくなかったんですが、「いや、スペアキーもこっちで探しておくけど、探しに行けって」周りに言われ、しぶしぶ夜の砂漠に出かけて行ったんですが一緒に探してくれてるスタッフが「あー、彼女は帰りたがってるから帰ってくるよ」というのでホテルに戻ってしばらく5分くらい待っていたら、すげぇご立腹した日本人が帰ってきた(笑。なにかよからぬことが起きていたようだ(察し)。

そしてその後は30分以上僕は残念な日本人と残念なモロッコ人の間で板挟みになり、さらにうんざり。あー、砂漠の砂になりたい…心底そう思ってました。このひとたちは僕がどんな気持ちで間に立って話しているか、考える余裕なんかこれっぽっちもないわけ。ね、途中僕は廊下ですれ違ったアメリカ人女性に「うるせーよ」と怒られ、うんざり度急上昇ですよ。いいかい、誰に言いたかったわけでもないけど「誰とも今は話したくないのは俺の方だ」いうセリフを心の隅でぐつぐつ煮込んで、あと少しで柄杓でぶちまけてやろうと思ったけども『それをやったらきっと明日からこれは旅行として成立しなくなる』という現実を考え飲み込みましたよ。そんで僕は視点の定まらぬ双方のことの顛末というか言い訳を聞かされ「しょーもな」と思い、布団に入ったのが深夜1時過ぎって…なんだよ(涙。

こうして僕は節操もって人づきあいをしたいと思ったし、やっぱり外国でお酒を飲んで調子に乗るなんて命知らずだなと一人モロッコの地で思ったわけです。いやぁもう5歳若ければそれはありだけど、27にもなってそんな橋渡ってどうするんだと人様の生き様を見て思う。ああ、絶対あーにはならない。これを千夜一夜物語<アラビアンナイト>の一つとして寄贈したいと今では思うが、当時はただただうんざりしながら砂まみれでベッドに入り眠りについたのでした。

<モロッコ旅行はHikali Safariで>

最新の画像もっと見る

コメントを投稿