パクチーとは、主にタイなどの東南アジアの料理に用いられる香草である。そのカメムシのような香りから、日本では好き嫌いが分かれる食材代表の一角に入るであろう。しかしパクチーが好きであれば、北米では豊かな食生活が送れる。だからここで紹介したい。本ブログは、本来このような日常の些細な内容を題材にすることで、ベイエリア30代独身日本式サラリーマンの生活を支えることが目的だったのだが、ついつい筆者の自己顕示欲や承認欲求がポロリ(ポロリどころか剥きだしにも・・)することが多くなり、読み返すと恥ずかしいものが多い。だが誰も読んでいないブログを、あたかも誰かが読んでいるかのように思い、自分で読み返して“恥ずかしい”と感じることもまた何とも恥ずかしいのである。
この食材の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいちゃい。
①パクチーは英語ではシラントロ
タイトルをパクチーとしたものの、この言葉はタイ語なので米国では通じない。ベトナム料理屋などで『プリーズ・ドント・プット・“パクチー”』などと言っても、店員には怪訝な顔をされる。英語では“シラントロ”と言う名で呼ばれ、売られている。だが植物名は“コリアンダー”で、シラントロとはあくまでコリアンダーの“ハーブ”のことを言うのだそうだ。とかくネーミングに関して大雑把な印象のある米国(魚なら何でも“フィッシュ”だったり、鶏も鶏肉も“チキン”だったり・・)だが、パクチーのネーミングは日本よりも複雑で、こだわりを感じる。
②パクチーはとても一般的な野菜
筆者は、様々なスーパー・マーケットを徘徊することを週末の生業としているため、米国に住む人々の食文化に詳しい。パクチーは、セイフウェイやウォルマートといった一般的米国人用のスーパーでも、ホール・フーズやトレイダー・ジョーズといった富裕層向けのスーパーでも、インドスーパーでも韓国・中国・べトナム・フィリピンスーパーでも、ニジヤでも、はたまたムスリム系のスーパーでも売られている。つまりパクチーは、トマトやジャガイモ並みに一般的な食材なのだ。
③だが、レシピはよく分らない。
とはいえ、筆者は孤独なエセ30代独身日本式サラリーマンであるからして、皆がパクチーをどのように利用しているのかまでは知ることができない。筆者はもっぱらざく切りにしてそのまま食べたり(ゆかりフリカケをほんの少しだけかけてもいい)、冷奴に添えたりする。そして時にはうどんやソーメンに入れたりして、エスニックな麺を楽しんだりもする。加熱調理がなくても十分に旨いパクチーは、エセ30代独身日本式サラリーマンの味方だ。そのうえ栄養もすこぶる高く、免疫力アップやデトックス効果、疲労回復効果もあるというのだから、嬉しい。
それにこの国ではパクチーは安い。1束が80セント程度で手に入り、それでざく切りサラダ4回分にはなる。温暖化が進む地球である。筆者は老後に日本で暮らすのであれば、パクチーを育てようと計画している。おおよそ雑草の類であろうから、適当な管理で育つのではないかという期待があるのだ。鶴岡八幡宮で、祭事のための流鏑馬のけいこ中の若者が落馬し、意識不明の重体なのだと言う。地球にいる限りニンゲンに安全な場所は永遠にない。流鏑馬中でもパクチーを食べている最中でも、死と隣り合わせだ。